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幼児から金銭教育を行うメリット 金銭感覚は絵本などで楽しく学ぼう

  • 2020.2.6

生きていく上で欠かせない大切な『お金』。子どもには将来お金に困らず、トラブルなどにならないでほしいと親は願うでしょう。しかし日本でお金の教育をしっかり出来ている親は少ないと言われています。また学校でも金銭感覚を養うような授業は行われていないのが現状です。

経済が多様化していく現代、諸外国と比較しても金銭教育について出遅れていることに危機を感じ幼児から教育していこうという声が多く聞かれます。楽しく学ぶ為のツールも多く販売され、金銭教育について興味が高まっています。小さい頃からお金について学ぶことはどんなメリットがあるのか、またそのツールについて見てみましょう。

日本は遅れている?金銭教育の海外格差

金融教育の実情を見てみましょう。まず日本において年間金融経済教育時間を見てみると、中学1・2年生は0時間、3年生から高校1~3年生は1~5時間程度が最も多い時間数となっています。

※金融経済教育を推進する研究会(日本証券業協会)

時間が少ないことは一目瞭然ですが内容においても「消費者問題と消費者保護」などがほとんどで「お金の大切さ・計画的な使い方」「労働とお金」のような人生の基礎となる分野はほとんどない傾向となっています。用語などの知識解説が中心であり、実生活に結びつけて具体的な内容になっているというわけではありません。

海外では“お金の授業”が珍しくありません。アメリカの小学校では、授業のカリキュラムに「投資」についてが含まれており、教育法でも「経済教育を受ける権利と義務がある」と制定されています。実際に幼少期から投資をする学生も珍しくありません。預金や信用能力についての知識を目標に掲げるなど、実生活に近い知識を身につけさせています。

イギリスでは、金融教育が全ての学年で行われています。お金とは何か、生み出す・使う手段は何かという基本的なことから、お金の管理方法・予算計画の立て方やリスク・リターンについても学びます。小学校中高年では老後資金や住宅ローンなどの知識を到達目標に掲げています。

日本と海外の差が歴然となっていますが、お金の使い方の習慣は人生の若い時期に形成されると言われており、子ども時代に身につけたお金の使い方の癖は大人になっても変わらないと言われています。

早くから金銭教育を行うメリット

お金の教育を始めるのに適した年齢は、子ども自身がお金に興味を持ち始める3~5歳だと言われています。親の買い物をじっと見るなどお金に興味を持っているサインがあれば始めましょう。

金銭教育を受けていない世代にとって、子どもにお金の話をすることに抵抗がある、子どもにお金の心配を小さい内からさせたくないと考える方は多いと思います。しかしお金について勉強することは現実を学ぶことであり、生活力・コミュニケーション能力を身につけることにつながります。

将棋の藤井聡太七段が行っていたと言われる「モンテッソーリ教育」では、未就学の幼児期に数字に関わる“楽しい体験”“成功体験”をさせることで数字への恐怖心や苦手意識をなくすと言われています。

幼児期からお金の勉強をすることはどんなメリットがあるのでしょうか。

・算数に興味を持つ

お金の勉強には数字がつきものです。お金の大切さを学ぶことで、数字を学ぶ大切さも自然と分かるでしょう。幼児期からお金の勉強をすることは、算数を学ぶモチベーションにもつながります。

・金銭感覚を養う

小さい内から何でも買い与えられる、もしくは「お金がないから買えない」と言われ続けるなど、金銭感覚は育った環境により変化します。小さい内は親が管理してあげられますが、将来社会に出て独り立ちした時に自分で管理が出来ないとお金で苦労してしまうことが起こるでしょう。安いものを大量に買い無駄にする、ブランド品を買うなど無駄遣いをする、などは教育上良いことではないですね。お金の教育をする上で、家庭の金銭感覚は土台となります。子どもの手本となるような行動を示すことが大切です。

・物を大切にする気持ちが育つ

物をなくしたり壊したりした時に「またねだって買ってもらえばいい」と安易に思わせるのは良くないですね。お金について学ぶことにより、身の回りの物は全てお金によって得られること・お金を手に入れるための苦労などを知ることにより物を大切にする心が育ちます。整理整頓して持っている物を把握する・忘れ物をしないように気を付けるなど他の行動も改善することが多いようです。

金銭教育にオススメの本

金銭教育が良いと分かっても、どの様に教えていけば良いのかを考えると難しいですよね。最近は、早期金銭教育の効果を受けてお金の仕組みや使い方を教える児童書が充実しています。図鑑やドリルなど、子どもが自ら学べる工夫があるのが最近の特徴です。どんなものがあるのでしょうか。

・おかねをつかう!

主人公のウサギの子どもが、お金代わりのニンジンをもらって本当にほしいものを選ぶことを教わる話です。大人が読んであげれば3歳頃から楽しんで読めるでしょう。公認会計士の田中靖浩氏が翻訳を手掛け、関連本として「おかねをかせぐ!」も刊行されています。

・お金の計算と買い物が得意になる おかねのれんしゅうちょう おかいもの編

4~7歳向けの、買い物のやり取りを学ぶドリルです。お金を模したカードを組み合わせて設定ぴったりの金額を作ったり、値段と照らし合わせながら買える商品を選んだりします。金銭感覚を身につける為、担当者はどんな場面を想定してほしいかを親に聞き、紙幣やクレジットカードが登場する問題も設けたそうです。最初は問題が難しければ、親と一緒に行うと取り組みやすいでしょう。

・めいちゃんの500円玉

すぐにおねだりする子どもに読み聞かせたい絵本です。お金の価値や正しい使い方、お金がもたらすものを学ぶことが出来ます。

・おかねのきもち

カリスマ主婦トレーダーと呼ばれる山本有花さんの著書です。「お金の気持ちになればお金の本質が分かる」というテーマで、1円玉のキャラクターが主人公です。お金が自分を話すという設定はファンタジーですが話しているおとは現実的であり、そのギャップが奇妙なおかしさを誘います。お金の機能やチャリティの大切さを学べる1冊です。

・お金とじょうずにつきあう本

「欲しいものがあるけど自分のお金だけじゃ足りない場合はどうしよう」など身近なエピソードから子どもがお金と上手に付き合う方法を学べます。「働くことで得られるお金」「ものの値段と価値」「お金では買えないもの」など、子どもに聞かれた時に答えるのが難しい話題について丁寧に説明してくれます。「あなたならどうする?」という提示があり、それぞれの話題について親子で考えるのもいい経験ですね。

・どうなる?これからのお金図鑑

小学校高学年以上が対象です。公共・学校図書館向けの本ですが、家庭でも活用出来ます。基本的なお金の仕組みだけではなく、キャッシュレス・仮装通貨などより現実に近いサービスを基に改札しています。便利さだけではなくリスクも盛り込んでおり、社会に出る前に学んでおきたいことが分かります。

お金そのものについての考え方や価値観については、確かに学んだ記憶はありませんし学ぶ機会がないと感じました。現代はただ働いて稼ぎ使う・貯めるというだけではありません。投資で運用する、借りる、キャッシュレス、仮装通貨など以前より多様化しています。

「知らなかった」で困ることのないよう、まずは知識を身につけ自らが選択していく必要があります。その為の土台として是非家庭でもお金の話を積極的に行い、親子で考えていきましょう。

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