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子どもの成績がUPするエフィカシーとコンフォートゾーンの考え方

  • 2015.4.10
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【ママからのご相談】

中学2年生になる息子がいます。中学1年生の学年末試験で思うような成果が出ず成績が下がり、「このままでは高校に行けない」と三者面談で学校の先生に言われてしまいました。 塾にも通っていますし、家でもきちんと勉強をしています。それなのに、成績が上がっていきません。頑張っているけれど、試験になると勉強に対する意欲が落ち、試験本番では頭が真っ白になってしまうようです。努力してもそれに見合った成果が出ていないため、見ている私もつらいです。このままだと、より勉強が嫌いになり、自信をなくしてしまうのではないかと不安に思っています。どうすれば成績が上がるのか、またそのために親ができることがあれば教えてください。

●A. エフィカシーとコンフォートゾーンが問題かも?

ご相談ありがとうございます。勉強嫌い専門プロ家庭教師の佐々木です。

がんばって勉強をしているのに、なかなか成果が出てこないと、見ている側もつらいですし、本人もきっと苦しいでしょうね。なんとか状況を打開したいところですね。

今回は、苫米地英人氏の著書『頭の良い子の親がしている28の習慣』より、エフィカシーとコンフォートゾーンの考え方からお子さんの状況を考えてみたいと思います。

●エフィカシーとは?

エフィカシーとは、自分の能力の自己評価です。セルフイメージという言い方をされることもあります。

人間は、「自分はこのくらい」と考える範囲でしかパフォーマンスを発揮できないようになっており、エフィカシーが高ければ良いパフォーマンスを、低ければ低いパフォーマンスになってしまうと考えられています。

●コンフォートゾーンとは?

コンフォートゾーンとは、心地よい空間のことであり、縄張りのことでもあります。縄張りを出てしまうと、いつ外敵がやってくるかわからず危険がつきまとい、緊張からパフォーマンスが下がります。

人間は自分の縄張りの中では良いパフォーマンスを発揮できます。スポーツで、ホームではいい結果を出せても、アウェーになると途端に結果が出なくなくなるのはこのためです。

●高い目標を持つことで、本来の力を発揮させましょう

この2つの概念から考えると、普段の勉強ではできている、塾でも一生懸命取り組んでいるのに成果が出ないお子さんの場合、エフィカシーが低い、あるいは試験がコンフォートゾーンの外にあるということが考えられます。

お子さんは、「どうせ無理だよ」というようなネガティブな発言や、「今回も平均点くらい取れればいいや」と自分を低く見積もる発言をしていませんか?

あるいは、試験で、「試験になると緊張する」「試験中に頭が真っ白になる」と訴えることはありませんか?

もしそういった発言があるのであれば、エフィカシーが低く、コンフォートゾーンから外れてしまっている証拠。高いエフィカシーを設定するためには、高い目標を持ちましょう。「自分は90点取れる」と目標設定し、それをイメージするのです。何度もイメージを繰り返すことで、その得点を取ることが当たり前になり、そのイメージがコンフォートゾーンになります。

息子さんにそれをさせるだけでなく、親御さん自身も、息子さんのエフィカシーを高めるために、高い目標をイメージしてください。そして、「あなたは90点取れるのよ」と声をかけるのです。それが当たり前という空気を作り、コンフォートゾーンにするのです。

ご相談者さん自身が、「この子は無理だ」と、心のどこかで思ってしまっていませんか? お子さんを信じ、高い得点を取れるようにエフィカシーを高め、コンフォートゾーンを設定してあげてくださいね。

【参考文献】

・『頭のよい子の親がしている28の習慣 IQを高める天才思考』苫米地英人・著

●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)

塾講師歴6年、家庭教師歴6年。指導してきた生徒数は100名超。勉強が苦手・嫌いな中学生・高校生の苦手科目を克服する指導に定評がある。特に数学指導では、定期テストの得点を3か月で30点以上引き上げることも。勉強が苦手で自信がなかった学生時代に、当時の恩師から褒められたことで成績が急上昇し、自信をつけた。この経験から、現代の子どもたちに社会で生きていくために必要な自信を培ってもらうことを目標に、その子の性格や特性を分析し、その子に合った勉強法を提案し、個別授業を展開している。2014年4月25日に、電子書籍「うちの子なんとかなりませんか? 勉強嫌いを克服して30点上げる7つの方法 (ごきげんビジネス出版)」を発売。

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