具体を牽引した、白髪一雄の全貌に迫る大規模個展がスタート。

戦後日本の前衛芸術を牽引した具体美術協会の中心メンバーとして知られ、ここ最近改めて国際的に熱い注目を集める作家、白髪一雄。天井から吊したロープにつかまりながら床に広げたキャンバスに足で直接描く「フット・ペインティング」という新しい表現を切り拓いた第一人者でもある。

具体美術協会解散後も先鋭な制作原理を貫いた白髪の作品は、空間や時間、物質や運動のなかで人間存在のすべてを燃焼させる圧倒的な力をはらむエネルギッシュなものばかり。同時に、絵具の滴り、滲み、粘性や流動性、堅牢さ、といった油彩画ならではの魅力を豊かに備えている。

白髪の没後10年以上を経て開催する本展示では、初期から晩年までの絵画約100点をはじめ、実験的な立体作品や伝説的パフォーマンスの映像、ドローイングや資料も加え、約120点もの作品が一堂に会する。

白髪一雄

期間／開催中〜3月22日（日）

場所／東京オペラシティ アートギャラリー 東京都新宿区西新宿3-20-2

時間／11:00～19:00・金・土曜日は20:00まで

休館日／月曜日（祝日の場合は翌火曜日）、2月9日（全館休館日）

料金／一般￥1,200、大学・高校生￥800円、中学生以下無料

http://www.operacity.jp/ag/exh229/

Text: Mei Fujita