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今年の失恋を来年に持ち込まない方法【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2019.12.30
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一般的に、女子は男子より失恋から立ち直るのが早いと言われていますよね? たとえば、元カレのことを引きずっていても、ある瞬間から、新しい彼氏とおおいに楽しんだり!

対して男は……自分が彼女のことを振ったにもかかわらず、彼女と別れたことをいつまでも後悔していたりするんですよね。

とは言うものの、今年の失恋を来年に持ち込んでしまいそうな勢いでつらい女性もいるでしょうから、今回は、今年の失恋を来年に持ち込まない方法についてお届けしたいと思います。

年が改まるとはどういうことなのか?

年が改まるとは、大きな変化の渦中に投げ入れられるということですよね。

あなたが元カレという過去の一点をいつまでも見つめていたとしても、新しい年はあなたに対して「はい、年が変わりましたよ」と言って、あなたの背中を押すでしょう?

つまり、あなたは、好むと好まざるとにかかわらず、変化の渦中に投げ入れられているということです。

このまたとない環境を味方につけない手はありません。

仕事納めの28日が過ぎれば、テレビは年末の特番だらけになりますね。テレビコマーシャルも神社の初詣のものや、年始の初売りのものに変わり、新年に向けていっきに加速しますよね。

その変化のスピードにちゃんとついて行くことが大切です。

失恋の痛みを心理学的じゃない方法で説明するなら

失恋の痛みって、過去に心をつながれているところにその痛みの原因があります。

時は絶えず前に前に流れているにもかかわらず、心は「あの頃の彼氏」に繋がれたまま。だから苦しいのです。

別の言い方をすれば、あの頃は二度と戻ってこないにもかかわらず「あの頃に戻りたい」と、物理的に不可能なことを強く願ってしまうからつらいのです。

対して、時はつねに前に進んでいます。さらに言えば、今という時は、今この瞬間をもって終わります。今って「いま」と言ったそばから過去になるでしょう? つまり、今って、たえず「感じていないと」すぐに過去になってしまう特別な時間なのです。

今という特別な時間がもつ特別さを感じたくても感じられない(あの頃の彼に気持ちが繋がれているから)。これが失恋の痛みの(初歩の)哲学的な理由です。

「驚く」ができれば失恋の痛みを新年に持ち越さずにすむ

ということは、心を過去にではなく、今この瞬間に置いてあげると失恋の痛みから解放されるといえます。

今この瞬間とは、先に書いたように、感じるしかないものです。

「感じる」といってもさまざまな方法がありますが、もっとも手っ取り早く「感じる」ができるのは「驚く」ということです。

驚くというのは、たとえば、新年の美しい初日の出を見て、その神々しさに驚く、でもいいんです。

お正月に親戚で集まったときに、甥っ子や姪っ子の成長のはやさに驚く、でもいいんです。

とにかく、元カレという「あの頃」に生きていた自分が愚かに、小さな存在に見える驚き――言い換えるなら、時はたえず前に進んでいるのだと思えるなんらかの驚きをすれば、失恋の痛みを新しい年に持ち越さずにすむのです。

おわりに

あなたと元カレが出会った瞬間に、あなたの新しい世界ははじまりました。

同様に、あなたが元カレと別れたとき、別の新しい世界(彼なき世界)が幕を開けました。

そして今、あなたは、元カレとの失恋から立ち直ることで、みたび新しい世界に立とうとしています。

しかもそれが今年の終わりとか、新しい年の始まりに起ころうとしているのだから、それこそ驚くべきことじゃないですか!

誰の人生も、誰の恋愛も、驚きからはじまります。裏を返せば、驚けば、新しい世界の入り口に立てるということです。

初日の出の美しさに驚いてもいいし、彼なき世界のすがすがしさに驚いてもいいのです。なにかに驚きつつ、新しい年を迎えていただきたいと思います。

2020年のわたしの世界の開闢(かいびゃく/天地のはじまり)は驚きによって生まれました――こう言えるのって、なんかかっこよくないですか?

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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