1. トップ
  2. おでかけ
  3. 畑や海もあって、ほどよく田舎。イメージがガラリと変わった「藤沢」の心地よい暮らし

畑や海もあって、ほどよく田舎。イメージがガラリと変わった「藤沢」の心地よい暮らし

  • 2019.12.28
  • 14937 views

goodroomのスタッフが住んで本当に良かった街を紹介する連載。32回目にご紹介するのは、神奈川県の「藤沢」です。

藤沢駅は、JR東海道線や湘南新宿ライン、小田急線、江ノ島電鉄線の走る街。東海道線を使えば新橋駅まで43分、湘南新宿ラインで新宿駅まで50分。江ノ島電鉄を使えば江ノ島や鎌倉方面への観光にも使えます。

都心へのアクセスの良さと適度な自然、大型のショッピングモールがいくつもあるということもあって、ファミリーのみならず、幅広い世代の「郊外型の暮らし」を叶えてくれる街として人気です。

でも実はわたし、藤沢には「郊外にあるけれど、どこか都会っぽい」イメージを持っていたのです。そのイメージは今回の取材で、いい意味で崩れました。藤沢市全域を巡ってきましたので、その様子をレポートします。

すべてがコンパクトにまとまってる。買い物に便利な藤沢駅前

1日の乗降客数は、なんと40万人もいるという藤沢駅。駅の周辺は大きなビル群がいくつも建っています。

無印良品やニトリといった人気のインテリアショップから、ビックカメラなどの電気屋さん、ドン・キホーテやドラッグストア、チェーンの飲食店など……。だいたいここに来ればなんでもそろう、買い物にはとっても便利な場所です。

「なんでもある」といっても、東京都心のターミナル駅のようにあちこちを縦横無尽に周らなくとも、施設が駅前にぎゅっとつまっているので、時間を効率的に使って買い物ができるのもいいところ。駅直結でペデストリアンデッキがあるので、信号待ちをせずに様々な施設に行けます。

デッキ下にはバスプールやタクシー乗り場があり、地下道も発達しているので、雨の日でも安心。

デッキを降りて、少し駅周辺を探索すると、意外とビジネスホテルが多いことに気が付きます。鎌倉方面に宿泊施設が少ないということもあって、外国人の方が利用することはもちろん、ビジネスパーソンの方も多くいるとのこと。

また学習塾が多いことも特徴です。

藤沢市は小中学校だけでなく、慶応大学の湘南藤沢キャンパスなどもあるため、文教地区としても知られています。これだけ駅前に学習塾が多いところを見ると、ファミリー世帯も多く、子どもへの教育に熱心な家庭が多いこともうかがえます。

古くから藤沢駅の近くで飲食店群を束ねる、フジサワ名店ビルには、現在でもチェーン店の居酒屋から、個人経営のお店がぎっしりつまっています。夜にはサラリーマンの方でいっぱいだそう。

北口を少し歩いたところには、湘南のローカルラジオ局「レディオ湘南」もありました。

通り沿いに見える大きな窓の中では、毎日公開収録も行われていて、人気のミュージシャンやタレントの方が番組を持っていることも。市民の大事な情報源のひとつです。

藤沢には美味しい野菜が豊富にある!?

つづいて、小田急江ノ島線で藤沢駅からひとつお隣の「藤沢本町駅」へ足を運んでみることに。

藤沢駅はとても便利な街であるということもあって、このあたりでも少々家賃はお高め。そのため、一駅ずらして住まいを探す人も多いのだそう。遅くなって終電がなくなっても、藤沢駅から歩いて帰れるほどの距離感で、意外と利用者が多いのです。

 

ここで、素敵なお店に巡り合いました。その名も「プチマルシェYUU(よっしーのお芋屋さん)」。

店主のよっしーさん

店主のよっしーさん、こと吉川ゆうじさんが、全国の畑を巡り、農家さんと直接交渉をして買い付けた野菜を提供しているとあって、味は絶品。週末には様々な場所のマルシェに参加することも。

よっしーさんは、販売をされる前には必ず農家さんの畑へ行くことにしているといいます。そうして本当に美味しいものなのに、規格外ということで販売ルートに乗せることのできなかった野菜を、割高な値段で仕入れ、ここで販売をしています。お客さんが日本の農業の素晴らしさを知るきっかけになれば、という願いを込めて。

採れてしばらくたったお野菜は安くして販売。

「よっしーさんだから卸すよ」と預かった、珍しく美味しい調味料も棚にズラリ。

さらに有名なのは、よっしーさんの「焼き芋」です。

紅はるか、ホワイトスイート、安納芋など、様々な品種の芋はよっしーさんの手にかかれば、美味しさを最大限に引き出された形で、焼き芋となって生まれ変わるのです。野菜はもちろん、焼き芋を求めてこの場所を訪れる方も多いそう。

しかも意外だったのが、藤沢市内で作られた野菜が多いということ。わたしの中にあった藤沢のイメージが少しずつ崩れていく瞬間です。

藤沢市内にある畑。

「藤沢はイベントごとが多いので、飲食店の方同士がつながりやすいんですよね。ライバルでもあり、友人、仲間でもある。とっても“人”がいいエリアだと思います。まさに作物も人も宝庫、といえるんじゃないですかね」

漢字で「芋」と書かれたキャップを被り、大柄な体格のよっしーさん。それでも、近所の子ども連れの家族が来れば、野菜一つ一つから、その野菜を使った美味しいレシピまで紹介したり、杖をついたご老人が来れば、腰をかがめて丁寧に商品を渡したり。

「畑あってこそ、僕らは毎日野菜が食べられるんだ」という誠意ある気持ちが、しっかり伝わるような、そんな応対をされていたのがとても印象的でした。

地元の新鮮なお野菜で食事を楽しみたい方に、ぜひ足を運んでほしいお店です。

郊外ならではの広大な敷地を活用した、センスあるお店たち

さあ、ほかにもあるある、藤沢の魅力。

空に浮かぶカフェ「3+3cafe」

藤沢駅と藤沢本町駅の間にある人気のカフェ「3+3cafe」は、藤沢の公民館としての役割を持つFプレイスの最上階にあります。

藤沢駅周辺に2店舗あり、上質なお肉が手軽に楽しめる焼肉屋「ヨンドン」と同じグループが経営していることもあって、和牛100%を使ったハンバーグや、ステーキなどが人気です。地物の野菜を使った日替わりランチもあって、連日待ち客がでるほどの大賑わい。

濃厚な湘南ミルクを使った、オリジナルソフトクリーム

最上階ということもあり、テラス席もおすすめ。藤沢市内の街並みや、江ノ島方面も見渡すことができるんです。

晴れた日には遠くに江ノ島が。

藤沢野菜や鎌倉野菜、というブランド野菜を、新鮮な状態でいただける飲食店が多数あるのも、この地域ならではの特徴といえるでしょう。

藤沢市民のレジャースポット「テラスモール湘南」

藤沢駅から東海道線で1駅。お隣辻堂駅から直結の大型ショッピングモール「テラスモール湘南」は、平日でも多くの人がいます。

コスメ、ファッション、飲食店、日用品……。都内でも人気のショップが数多くはいっているため、ここで大体の買い物は事足りてしまいます。休日は家族連れやデートで訪れてもいいですね。

施設前にある広場では、マルシェイベントなども定期的に行われています。こうした場所が駅近くにあれば、車がない若い世代の方でも楽しめそうです。

感性を磨きたいならここ「湘南T-SITE」

藤沢駅からバスで10分ほどのところには、都内でも人気の蔦屋書店、「湘南T-SITE」があります。本との偶然の出会いを引き合わせてくれる配置や、おしゃれなカフェの併設も人気の秘密。

駅から小田急江ノ島線の本鵠沼駅から歩けば、周辺の住宅街を散策しながらちょっとしたお散歩気分も味わえます。

日ごろ忙しく過ごしている方にとっては、リフレッシュできる絶好のスポットです。

1日の終わりは、海を眺めて過ごす生活を

最後にご紹介したいのは、やっぱり海。夕方頃に訪れた藤沢の海では、サーフィンを楽しむ方だけではなく、部活の練習をする青年たち、夕日の撮影を楽しむ若い女性のグループ、手をつなぎゆっくりと過ごす家族連れ……。本当に多くの人が、1日の終わりの時間をこの海のそばで過ごしていました。

*

藤沢には、アクセスが良く便利な施設が多い分、どこか都会のターミナル駅のようなごちゃごちゃしていて騒がしいイメージがどうしてもありました。

でも周辺を巡ってみると、海や山、畑などの程よい自然、広大な敷地を存分に使ったセンスのいい大きなショッピング施設、人とのつながりを大切にする優しい人柄。どこをとっても、ギスギスしていない、本当の藤沢が少しだけ見えたような気がします。

都会でぎゅっと小さくなった心を、少しだけほどきたくなったら。ここでなら、心のゆとりを持った毎日が送れそうな気がするのです。

藤沢市の住み心地って?

実際に藤沢市に住んだことのある人に、聞いてみました!

・駅周辺には、買い物スポットが沢山あるので、わざわざ駅から遠くに足を運ぶ必要はないです。駅周辺で全て完結します。

・全体的に落ち着いている雰囲気で、静かにのんびりとした生活のできる地域です。神社や公園も多くあるので、お散歩をするのが楽しいと思います。

・バスの本数が少なく、終バスが早いので、時間に要注意です。駅からの道のりは坂も多いため、自転車はあまりオススメはできません。

・子供が遊びやすい公園が多いこと、学校や市民センターなど、各季節ごとに様々なイベント(お祭り)がおこなわれています。

 

元記事で読む
の記事をもっとみる