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情操教育にイイ!? 子どもが池で拾った“カエルの卵”の飼育方法

  • 2015.4.7
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【ママからのご相談】

幼稚園の池にカエルの卵があり、子どもたちがそれをもらって育てたいといいます。 情操教育にいいともと聞きますが、私は女の姉妹で育ったため、こうした生き物を育てた経験がまるでありません。男の子らしいというか……。育てられるものなのでしょうか。

●A. おたまじゃくしまでならば容易に飼育できます。

ご相談ありがとうございます。ママライターの*SARASA*です。

水辺や水田の浅くて温かい水を探すと春光を浴びた透明な寒天質に包まれたカエルの卵を見つけることができます。近くを探すとおたまじゃくしの姿も。春のおとずれを感じるかわいらしい風物詩。良い季節になりましたね。

おたまじゃくしの飼育は比較的簡単です。でも、成体であるカエルは生き餌(ハエなどの飛翔昆虫やクモ類など)を必要とします。おたまじゃくしからカエルに成長したら、元の池に返してあげましょう。

●カエルの育て方

●卵からの飼育編

【用意するもの】

・ハサミ

・バケツ

・スポイト(飼育用クリーナーポンプ)

卵から持ち帰る場合は、塊からハサミで少しだけ切りとります。先に池の水をバケツに入れておき、卵をその中に入れて持ち帰ります。全てを持ち帰ると生態系を狂わせますし、飼育も大変です。

水の量は卵を入れて、4~5cm上に。飼育していると、卵の胚や卵紐がだんだん分解され水を汚します。汚れが目立ってきたらその都度、スポイト(飼育用クリーナーポンプ)で、汚れを吸い取りキレイにします。減った水は汲み置きしておいたものを入れます。ふ化するまでは卵にはなるべく触らないで観察を。

●おたまじゃくしの飼育編

【用意するもの】

・水槽(小さな洗面器でもOK)

・石

・じゃり砂

・水草

・汲み置きの水(できればフィルター、エアポンプも)

水槽にじゃりを5cmほど敷きます。そこに水草、隠れ家用の石、汲み置きの水10~20cmほど入れてい飼育環境が完成です。

【エサ】

ふ化したばかりのとき……茹でた青菜(小松菜やほうれん草の葉先を細かく刻んだもの)

ある程度大きくなったら……麩、油の入っていない食パン、煮干し、かつお節、金魚の餌など

卵がふ化してすぐのおたまじゃくしは水草や茹でた青菜など植物性のものを食べます。成長していくと、動物性のものも食します。金魚の餌は動物性、植物性のどちらも含まれているので便利です。

エサは毎日決まった時間に、決まった量をあげましょう。食べ残しがある場合は、スポイトでキレイに吸い上げ処理します。

水換えは、水が濁ってきたら半分だけ捨て入れ替えます。カエルは変温動物のため汲み置きの水が水槽の水と同じ温度にするのがコツ。

●カエル(後ろ足が生えてきたら)編

【用意するもの】

・発泡スチロール

・ネット

・陸用石

ふ化から20日前後で後ろ足が生えてきます。このとき、おたまじゃくしはエラ呼吸から肺呼吸へ変化する準備をします。後ろ足が生えてきたら、水の深さを半分にしましょう。また、石を水面から出し陸を作ります。発泡スチロールを浮かべて浮島を作っても楽しいですね。

カエルが外に飛び出ないようにネットをしておきましょう。前足がエラ穴から生えると、肺呼吸に変わります。このとき、陸がないと溺れて死んでしまいます。

カエルになったら飼育が難しいため、元の池に返してあげましょう。

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卵から、おたまじゃくし、カエルへの成長には1~2か月かかります。毎日変わる水槽の様子はとてもめまぐるしく楽しいものです。ただ目をつぶりたくなるような姿になっていることも。

子どもたちが遊び殺してしまったカエルに、オオバコの葉を一枚のせると生き返る、という“カエルの弔いの迷信”は、平安時代にまで、さかのぼるといいます。飼育中に死んでしまった、カエル・おたまじゃくしを弔うことも交えて、ぜひお子さんと飼育してほしいと思います。

【参考文献】

・『いきもののしいく』岡島秀治・監修

●ライター/*SARASA*(ママライター)

母方、父方とも子沢山の家系に恵まれ、現在4児の母。魚類、両生類中心飼のアクアリスト。猫の額ほどの敷地でプランター菜園を勤しむ。趣味は俳句。フリーライター/占い師としても活動中。

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