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これってヤキモチ? 妻が職場の飲み会へ行くのを嫌がる夫への解決策3つ

  • 2015.4.7
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【女性からのご相談】

30代。DIY用品の専門店で働いています。バイトですが1日6~7時間ずつ月に20日程度入るので、フルタイムに近いです。夫は企業所属の職人で、仕事は安定してある方ですが社員ではありません。結婚して13年経ちましたが子どもはなく、「もう、いいかな」とも思っています。 私の職場では社員や契約社員の人達と私たちバイトの従業員が(半ば“仕事”の)飲み会に行くことはまず無いのですが、気の合うバイトの仲間6~7人でときどき飲みに行きます。いつもとても楽しい飲み会になるのですが、「こんどまた飲み会あるよ」と言うと、決まって夫が嫌な顔をします。ちなみに夫はお酒は一滴も飲めません。メンバーの中には男性も2~3人いますが皆さん“おじいさま”で、嫉妬されるようなことがあるわけないのですが、いかがなものでしょうか?

●A. 男性として嫉妬しているのではなく、楽しくお酒が飲めることが羨ましいだけです。

ご相談ありがとうございます。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。

おそらく旦那さまは、“男性として”嫉妬しているわけではないと思います。そうでなく、旦那さま自身は体質的にアルコールを受けつけないにもかかわらず、奥さまがとても楽しそうにほろ酔い状態で帰ってくることが、無性にうらましくてたまらないのではないかと思われます。

旦那さまの不機嫌の原因は“タチの悪い”ものではありませんので、解決方法はあります。ここでは都内でメンタルクリニックを開業する精神科の医師に聞いたお話しを参考にしながら、3つの解決策をご提案させていただきます。

●飲み会に行くことで夫が不機嫌になるときの解決策3つ

●(1)旦那さまもその飲み会に誘ってしまう

『とても有効な方法の一つに、旦那さまもその飲み会に誘ってしまうという方法があります。お酒は飲めなくてもいいのです。ノンアルコールのカクテル風飲料やウーロン茶でも飲みながら、おいしい料理を召し上がっていただけばいいではありませんが。常連メンバーの中の数名の男性陣が、皆さん人生経験豊富なおじいさまと言うことであれば、旦那さまにとっても何かしら得るものがあるかもしれませんし、何よりも、「お前だけが楽しんで……」と言われる理由が無くなりますから、かなりベストに近い解決策だと言えます』(50代女性/精神科医師)

お子さんのいらっしゃらないご相談者さまご夫妻にとっては、たとえば子どもの学校関連の行事で“ご夫婦プラス他人のだれか”といったグループで飲んだり食べたりできる機会がありません。だったら奥さまが職場で築かれた“楽しい人の輪”の中に、旦那さまも参入してしまえばよいのです。パートナーも一緒の“コンパ”にしてしまうわけですね。

たぶん奥さまのバイト先のご同僚のグループの中に、旦那さまの参入を拒むような心のせまいかたは、1人もいらっしゃらないのではないでしょうか。

●(2)旦那さまが夜勤のときに奥さまの飲み会を合わせる

『旦那さまがどのような“職人”さんかにもよりますが、一般論としては職人さんたちの仕事は朝早く始まり夕方には終わることが多いです。旦那さまがいつも機嫌悪くなる原因の一つには、奥さまが飲んで帰る日は夕方帰宅してから奥さまの帰宅を待つ時間がとても長く感じられるため、子どもっぽいなとはわかっていてもついつい嫌な顔をしてしまう、というのがあるかと思われます。そこでご提案なのですが、旦那さまにもし“夜勤”のことがあるようなら、奥さまの職場の飲み会をその日に合わせたらいいのではないでしょうか。社員さんたちと一緒の“仕事”の飲み会ではないのですから、仲間の皆さんに事情を話せば可能なのではないでしょうか』(50代女性/前出・精神科医師)

●(3)二回に一回は飲み会に使うお金で旦那さまと美味しいものを食べる

3つめのご提案。ご相談者さまがどれくらいの頻度で職場の飲み会に参加されているかは存じませんが、2回に1回は飲み会で使うお金を、旦那さまとおいしいものを食べることに使うというのはいかがでしょうか。お酒が全く飲めないかたでも、好きな食べ物がないかたはいらっしゃいません。普段の食卓では高いから我慢しているような食べ物を旦那さまと一緒に食し、お互いの仕事上のグチを吐き出し合う定例会になさるというのも、いいことではないかと思います。

●万が一、旦那さまがひどい言葉を使うようなら問題があります

いずれにしても今回のご相談の場合は、それほど深刻に考えなくてもちょっとした「大人の知恵」でもって軽々と乗り越えることのできるものではないかという気がします。

『ただ、万が一ですが、旦那さまがご相談者さまに対して“ひどい言葉”を使って非難するようであれば、その場合は精神医学的に大きな問題があります。

ひどい言葉の例としては、

・「職場の男の人たちと飲むのはそんなに楽しいのかよ」

・「夕食の支度もせずに飲み歩いて、なに考えてるんだい」

・「もうオバさんなんだから、少しは自制したらどう」

などがあります。

最初のセリフは大人の男性としてはヤキモチが度を過ぎていますし、2番目のセリフについて言えば夫婦は対等に人格をもった存在であって、お金を介在にした雇用契約関係ではありません。3番目のセリフにはコメントする気にもなれません。一緒に歳をとって行くパートナーに対して失礼すぎます。

ご相談者さまご夫婦の場合にはこういうことはないとは思いますが、もしも旦那さまの口からこのような言葉が飛び出してくるようなことがありましたら、ご自分では気づかないうちにあなたも旦那さまも心が傷つきはじめている怖れがありますので、あまり進行しないうちにお近くの精神神経科のクリニックを受診なさることをおすすめいたします』(50代女性/前出・精神科医師)

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ご相談者さまの旦那さま、“おじいさま”である小生も3か月に1回くらい、20代から60代までのさまざまなお立場にある気のおけない友人たち10人前後で開く飲み会を楽しみにいたしており、その中には奥さまのようなお子さんのいらっしゃらないアラフォー主婦の女性もいらっしゃいます。

彼女をみていると、女性どうしの話題や若者のライフスタイルから得る暮らしのヒント。そしてわれわれのような年配者から聞ける様々な知恵。そういったものが純粋に楽しくていつも参加しているのだなということが、よく伝わってきます。

それだけの催しですので、旦那さまもよろしかったら奥さまの定例飲み会に参加なさってみてください。人生にまた一つ、新しい楽しみが見つかるかもしれません。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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