1. トップ
  2. 恋愛
  3. ドラマ出演経験ある私がサンタ!? まさかヒーローの寂しさを味わう羽目に【劔樹人の「育児は、遠い日の花火ではない」 第19話】

ドラマ出演経験ある私がサンタ!? まさかヒーローの寂しさを味わう羽目に【劔樹人の「育児は、遠い日の花火ではない」 第19話】

  • 2019.12.18
  • 4244 views

皆さま、ごきげんいかがですか。
男の墓場プロダクションの劔樹人と申します。

普段はマンガを描いたり、バンドをやったり、ハロー!プロジェクトの応援をしたりしながら、家のことや育児を主に担当する主夫として生活しています。

今回は、クリスマスにまつわる2年前のエピソードです。



■毎日赤い服の私が、クリスマスに園から頼まれたことは…



保活に苦労し、ようやく入ることのできた保育園。

もう3年近く通っているので慣れたものだが、入園した年、毎日同じ赤い服を着て、昼間から送り迎えに出入りしていた私は、他のママやパパたちから好奇の目で見られている感じがビンビンにあった。



それでも、毎日赤いというわかりやすさからか、私は子どもたちから人気があった。



そんな年の瀬、先生に声をかけられ、こんなお願いをされた。




いやいや、赤い服をいつも着てるんだから、むしろバレやすいのでは!?という気もしたが…。
断る理由にはならない。

何を隠そう、過去に映画やドラマにも出たことがある私にとっては、ある意味、久しぶりの演技の仕事でもある。



■いよいよクリスマス当日! 完ぺきに変装した私に先生が…

そして迎えた当日。
娘を預けると、先生から裏口へ呼ばれた。



イメージしているような恰幅(かっぷく)のいいサンタではないが、顔も見えず、完全にサンタクロースになった私。



サンタはしゃべらず(声を出すとバレるので)、先生が通訳をしてくれるので、毎日保育園に出入りしていて、比較的子どもたちによく知られたパパである私であることに誰も気がつかない




年長さんから順にプレゼントを渡して記念撮影をしてゆき、娘のいる0歳児クラスの番が来た時である。



先生からまさかの踏み込んだアドリブが!!

さすがに抱っこしたらバレるんじゃないの!?
と、思ったが。




娘はサンタのその風体が怖くて大泣きしたのだった。




■パパサンタを襲う焦燥感。その原因のひとつは…

私はサンタの役目を十二分にやりきった。

「素晴らしいサンタでした」

先生には感謝されたが、娘に怖がられるという体験は、クラーク・ケントになったような、ヒーローの一抹の寂しさのような感覚を味わうことになった。



あれから2年。
娘は、クリスマスにサンタが来ることを楽しみにしているようである。

しかし2年前、自分を抱っこしてくれたあのサンタのことは、まるで覚えていない

(劔樹人)

元記事で読む
の記事をもっとみる