1. トップ
  2. 恋愛
  3. 彼氏に依存してしまいます【ひかりの恋愛相談室】

彼氏に依存してしまいます【ひかりの恋愛相談室】

  • 2019.12.13

「ひかりの恋愛相談室」では、人気書籍 “ 「大人女子」と「子供おばさん」"の筆者であるコラムニスト・ひかりさんにGrapps読者様のお悩みを答えていただきます。

----------

恋人に依存してしまい、相手に疎ましく思われてしまい、フラれてしまう人は意外と多いものです。そんな人はどうしたらいいのでしょうか?

Mさん・29歳のお悩み

先日、恋人にフラれました。原因は、私が彼に依存し過ぎたせいです。私は友達がいなく、趣味もありません。だから、恋人ができると、彼に全てを依存してしまう傾向があります。毎日が辛いです。どうしたらいいでしょうか?

Mさんへの回答

自分の依存心が強かったせいで相手にフラれたことを分かっているのであれば、やはりそこをきちんと反省し、「自分が変わる勇気」を持つことが大切です。そこを乗り越えない限り、同じことを何度も繰り返してしまうでしょう。

依存する人は、まだ「人を愛せる段階」ではありません。だから、今回の恋愛が壊れてしまったのだと理解した方がいいのです。
依存気質の人は、自分で自分を支えられないから、相手にばかり支えられようとしてしまいます。相手に負担がかかろうと、しがみついてしまいます。つまり、“自分のため”に、相手を必要としている状態なのです。

自分の中にある「相手を必要とする気持ち」を愛だと勘違いしている人は、「どうして私はこんなにあなたのことを好きなのに、分かってくれないの?」と思いがちです。
でも、そこにあるのは、愛ではなく“自己愛”です。
人は、相手から自己愛を投げかけられると、自分の中にある愛を奪われるような気持ちになります。だから、居心地が悪くなり、相手から離れたくなってくるのです。

恋人は、Mさんのために生きているわけではありません。恋人には、恋人の人生があります。Mさんには、Mさんの人生があります。誰もが人の人生に乗っかることなんてできません。恋人がいようが、家族がいようが、どこかで孤独と戦いながら、“自分の人生”を歩んでいかなくてはいけないものなのです。だから、相手の人生の邪魔をしてはいけないし、自分が相手の人生の犠牲になってもいけません。

自分が自立できるようになってこそ、本当の意味で人を愛せるようになる、といっても過言ではありません。だから、本当の愛を抱けるようになるためにも、精神的に自立をする必要があるのです。

自立するために、どうしたらいいのか?

「精神的に自立をする」というのは、言葉でいうほど、簡単なことではありません。多くの人が、30歳前後でぶつかる“人生の壁”だと言えるでしょう。Mさんだけではありません。多くの人がここを乗り越え、より精神的に大人になっていくのです。

精神的な自立をする前に、まずやるべきことがあります。それは「自分を受け止め、肯定できるようになること」です。 自分で自分を受け止められないから、人(特に恋人)から評価されることで、自分の価値を見出そうとしてしまうのです。だから、相手がいないと、自分の存在意義を感じられないため、相手を必要以上に求め、依存してしまうのです。

多くの人は、「自分にはこんな欠点があるから、愛せない」と考えがちです。でも、「自分を愛する」ことは、自分が完璧な人間になったら、できるようになるわけではありません。
愛するというのは、「“ありのままの自分”を受け止め、成長を願う」ことなのです。

自分に未熟なところがあったら、自分を責めるのではなく、今はそのレベルなんだということを受け止め、ちょっとやせ我慢をしてでも、少しずつ成長していくことが大切です。それが結果的に「自分を幸せにすること」につながるのだということも、きちんと理解することも大切です。
Mさんは、今の辛いままの状態でいたいわけではなく、幸せになりたいんですよね?だったら、より“幸せ体質”になろうと努力することは大切です。

この作業を続けていくうちに、自己の成長が自分でも分かってくると思います。そんな自分を誇らしく思えるようになったら、自分のことをもっと肯定できるようになるでしょう。
そのためにも、常に自分の心と対話し、自分の気持ちに嘘をつかず、さらに自分に理想ばかりを押し付けることなく、少しずつ“自分が理想とする人物像”に近づけるように努力していくことが大切なのです。

その結果、人からの評価が気にならなくなってくるので、精神的に人に依存することはなくなってきます。仮にフラれたとしても、「見る目がないのね!」とすら思えるようになるかもしれません。それくらい、自分は“自分の一番の味方”でいることが大切なのです。

自己肯定感を高める方法

さらに、自己肯定感を高めるために大切なのは、「人の役に立つこと」です。自分のやったことで人に喜んでもらえると、人は自分の存在意義をより強く感じることができるものなのです。
特に、Mさんは「友達がいない」とのことなので、これからはもっと周りの人に「喜んでもらいたい」という気持ちをもって、行動をしてみましょう。相手が喜んでくれることで、自己肯定感が高まるのと同時に、友達もできるかもしれません。

もし、友達ができると、なにもかも恋人に依存することもなくなってきます。親しくなったら、友達が自分の悩みも親身になって聞いてくれることもあるでしょう。
人生において、「友達付き合いをする」というのは、とても大切なことです。それこそ友達との関係では、親や恋人とは違う距離感が必要な分、甘えっぱなしでは上手くいきません。相手が「一緒にいたい」と思うような“サービス精神”も問われるものなのです。

例えば、話す内容も、親であれば、「今日はラーメンを食べた。美味しかった」と言ったとしても、「よかったね!」と言ってくれるかもしれませんが、友達であれば「だから?」って話です。
それが、「今日はラーメンを食べたんだけど、すごく美味しかったから、今度、一緒に行かない?」という内容に変えるだけでも、相手に与える印象は随分、変わってくるのです。

つまり、相手にとっても役立つ内容にしなければ、相手は聞いていてつまらないので、だんだんMさんと一緒に過ごす時間を作らなくなってくることもあります。そういう意味での“サービス精神”が大切なのです。
また、できることなら、友達は「一緒に向上し合える」と思える人にしましょう。付き合う相手によって、悪い影響を受けて墜ちていってしまう人は少なからずいるので、ただただ友達ができればいい、というわけではないですよね。
基本、自分がポジティブな思考を持つようになると、ネガティブな思考を持っている人は寄ってこないし、ポジティブな友達ができやすくなるものです。だから、まずは自分が前向きな考え方を持つことも大切ですよ。

自分に対してできることしか、人にはできない

基本、人は、自分に対してできることしか、人にもすることはできないものです。つまり、自分と深く対話ができない人は、人とも深く対話ができないし、自分を受け止められない人は、人のことも受け止められないし、自分を愛せない人は、人のことも愛せません。それではいい恋愛、いい人間関係は築けないですよね。
だから、まずは「自分とよく対話し、受け止め、愛すること」が大切なのです。

先ほど紹介した方法で、自己肯定ができるようになれば、自分のことをより愛せるようになるし、それによって人のことを受け止め、愛せる余裕も出てきます。そうなったとき、初めて「人を愛せる段階になった」と言えるのです。そうしたら、恋愛も変わってくるでしょう。

Mさんが今、抱えている悩みは、多くの人が一度はぶつかる人生の壁だと思って、きちんと自己と向き合い、心の脱皮をしましょうね。
とても心がヒリヒリし、精神的に辛い作業になるとは思いますが、それを乗り越えたときに見える景色は、きっと変わってきますよ。がんばって!

コラムニスト・ひかり

元記事で読む
の記事をもっとみる