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人生に「趣味」が必要な科学的理由とは?

  • 2019.11.29

のんびりしながら好きな本を読んだりするたびに、脳はリフレッシュしている。新たな研究によって、脳を刺激する活動を日常生活の中で行うと、年を取っても脳がスムーズに機能することが分かった。この内容をUS版『Prevention』からご紹介。

シカゴ大学の研究チームは、70~80代の成人294名が幼少期、成人期、高齢期に行った情報収集活動の量から、彼らの認知能力を調査した。研究チームは約6年間にわたって被験者と定期的に会い、被験者の死亡後は、脳の検死解剖によって一般的な脳病変や認知症の兆候を調べた。

その結果、生涯を通してクリエイティブまたは知的な娯楽に多く興じた人は、脳を使う活動に参加する機会が少なかった人に比べて、高齢期での認知機能低下率が32%低かった。とりわけ若い頃のメンタル的な活動量は、高齢期の記憶力保持に強く関連していた(神経学専門誌『Neurology』掲載)。

米ラッシュ大学メディカルセンターの神経心理学教授、ロバート・S・ウィルソン博士によると、読書や書き物を始めとする多くの趣味は、脳が正常に機能し続けるよう脳の構造を変えてくれる。そのため脳は、加齢に伴う神経障害を物ともせずに、効率的に働くようになるのだそう。

「自分のライフスタイルを見つめ、認知機能を最大限に使っているか考えてみるといいでしょう」とウィルソン博士。「言い換えれば頭を使う趣味はありますか、ということです。脳の構造と機能を変えるためには、その趣味を続けなければなりませんが、何か楽しいものでないと続かないでしょうね」

読書と書き物は、これまでの研究で長年にわたり脳に大きなメリットを与えることが分かっている模範的な活動。でも、写真、編み物、芝居など、脳を使うクリエイティブな趣味からは、それと似たような効果が得られる。

※この記事は、『Prevention』から翻訳されました。Text: Kelly Gonsalves Translation: Ai Igamoto

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