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子どものころ「ひとりっこ」が嫌だった本当の理由。親の視点で考えてみた【泣いて! 笑って! グラハムコソダテ Vol.39】

  • 2019.11.23
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こんにちは! グラハム子です。

突然ですが、私はひとりっこです。子どものころは、自分がひとりっこなのがすごく嫌でした。これを言うと、

「ひとりっこは家で遊ぶ相手がいなくて寂しいもんね」なんて言われます。

でも、嫌だったのはそんな理由ではありません。むしろひとりの時間が好きな私にとって、遊び相手がいないことはそんなに苦ではありませんでした。

では、何が嫌だったのかと言うと…

■その1、大人の言葉は世間話と分かっていても



私が子どもの頃、まわりの大人たちは会話の端々で、このようなことを言っていました。
(別に私のことを言っているのではなくても、大人の会話は意外と聞こえていました)

大人たちに悪気があったわけではないと思います。ただの世間話だとも分かります。

一番印象に残っているのは、小学校2年生のときのことです。教室内なのに友だちとふざけて走り回り、



先生に怒られました。まあここまでは当然のことだったと思います。

「連絡帳に書いておうちの方に伝えます」先生はそう言うと、連絡帳になにか書き始めました。



■その2、親からの期待も一身に受ける



正確な文章までは覚えていませんが、こんな感じのことが書かれていました。

『ひとりっこだからのようです』

この一文が私はとてもショックでした。「この文、書く必要ある…?」子どもながらにそう思いました。

先生はひとりっこにあまり良くないイメージを抱いているということ。ひとりっこというだけで、最初から良くないレッテルを貼られてしまっているということ。そしてそれをひとりっこの親にわざわざ伝えるということ。

このとき、いろいろなことがショックでした。

とにかく、「ひとりっこは、きょうだいがいる子よりも劣っていると思っている人もいる」ということを、幼いながらに知った出来事でした。

また、愛情を受けるだけなら何の問題もないのですが、同時に、期待も希望も一身に受けることになるんじゃないでしょうか。

とくに我が家の場合、子どもがひとりしかいないから親の気持ちが分散されず、一気にのしかかってくるような気持ちになりました。



私はこんなふうに、親の期待や希望をひとりで背負っている状況になってしまいました。

もちろん親によって程度の差はあると思います。ただ、私の親の場合はとくに子どもへの期待や希望が強く、それがとても苦しかったのを覚えています。



■自分の子どもに伝えたいこと



(私にきょうだいがいたら親の期待も分散されて、自分の希望を優先させられたのかな…きょうだいが欲しかったな…)とずっと思っていました。

今、自分がになって思うことは…。まず、ありがたいことに私の周りには「ひとりっこだから●●●」というネガティブな固定観念を言う人はほとんどいません。

これは時代や環境の変化も大きいと思います。きっと、ひとりっこ世帯が多くなって、偏見がなくなってきたのかなと感じます。とてもうれしいです。

親からの期待については、今考えれば「ひとりっこだからの問題」ではなく、結局は親による話だなと思います。

「親は子に期待してしまう」これはもうしょうがないことです。

どんな親だって、表立って口には出さなくても、少なからず子どもに「こうなってほしい」という気持ちは抱いてしまうものなんじゃないかなと思います。そして、その気持ちが強ければ、きっと子どもは敏感に気付いてしまうのではないでしょうか。でもだからこそ、

「親の期待には応えなくてもいい。応えなくたって全然、親不孝じゃない。自分の人生なんだから、自分を優先していいんだよ」

これを私は、子どもに伝えたいと思っています。

■親になってあらためて考えてみると…
まとめると、結局はひとりっこであること自体が嫌だったわけではなく、周りの大人からの影響でつらい思いをしていた様な気がします。

子どもに偏見や固定観念を持たせるのは大人だと考えます。

私はひとりっこで、しかも母とふたり家族だったので、まぁそれはそれは周りからいろいろと言われました。(もしかしたら言っている方には自覚がないかもしれません。ただ、言われている方は普段から敏感になっているのもあり、会話の端々からそれを感じてしまうものです)

すべての子どもが、どんな家族構成だろうと家庭環境だろうと、劣等感を持たずに生きていける社会になってほしいものです。

(グラハム子)

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