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身体ナビゲーションVol.45「更年期の女性ホルモンのケア」

  • 2015.4.3
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こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

一般的に女性は50歳前後で閉経を迎え、閉経前後の45~50歳頃までを更年期といいます。 しかし近年は生活習慣や食の乱れ、過度のダイエットなどによってもっと若い年齢でも更年期のような症状が出る人もいるので、今回はホルモンのバランスを保つ方法をご紹介したいと思います。

●女性ホルモンの敵2つ

女性ホルモンのバランスを崩してしまう大きな原因が以下に挙げる2つです。

●(1)ストレス

今では女性も男性と同じように社会に出て働くことが多くなっています。このこと自体は決して悪いことではないのですが、例えば営業の世界で誰かと競争したり、常に仕事のことを考え興奮した状態に置かれたり、生活が不規則になることで男性ホルモンが活性化しやすくなり、ホルモンのバランスが崩れてしまうこともあります。

また、仕事以外でも大きなストレスを抱えた状態が続くと自律神経のバランスが崩れることでホルモンバランスまで悪くなってしまいます。

●(2)冷え

手足などの末端が冷たい、下半身だけが冷える、もしくは体温が低く内臓が冷えているなど、冷えにはさまざまなタイプがありますが、赤ちゃんを育てるために大切な器官である子宮はこの冷えに対してとても敏感です。私たちが活動するときは主に筋肉で熱を発生させていますが、女性は男性と比べて筋肉量が少なく、熱を発生させる力や血液を循環させる力が弱いために冷えやすいと言われています。

●更年期の時期にとりたい栄養3つ

●(a)大豆イソフラボン

大豆胚芽に含まれるポリフェノールの一種、大豆イソフラボンはエストロゲンが不足している状態のときに、受容体に結合して不足分を補う方向に働くため、エストロゲンと同じ作用をします。これをエストロゲン様作用といいます。

●(b)タンパク質

タンパク質が不足すると、筋肉が落ちて体も冷えやすくなります。健康な女性が1日に必要なタンパク質の量は「体重×グラム」です。例えば、50kgの女性であれば50g必要になりますね。

しかしここで注意しなければならないのは、肉や魚、大豆製品といった、「食べ物の重さ=タンパク質の量」ではないということ。肉類で20%前後、魚は15〜25%、大豆製品は6〜16%しかタンパク質が含まれていないので、ヘルシーなイメージだけで野菜に偏ることのないようにしましょう。

●(c)ビタミンE

ビタミンEには手先や足先などの血行障害を改善する働きがあり、体の隅々にまで血液を行きわたらせてくれるので、冷え対策には重要な栄養素です。更にビタミンEは自律神経の乱れを改善し、ホルモンの分泌も整える働きもあります。オリーブオイルやひまわり油、アーモンドや小麦胚芽などに多く含まれています。

●適度な運動も面倒がらずに

私たち人間は20歳をピークに色んな機能が減退、減少していきますが、筋肉もそうです。全く運動をしないと部位にもよりますが、20歳以降は毎年1%も減少すると言われています。

いきなりハードな筋トレや長距離のジョギングをする必要はありませんが、こまめに体を動かすことから始めてウォーキングや無理なく筋肉に負荷がかかるようなトレーニングを習慣にするといいでしょう。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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