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「わかるけど、正直しんどい…」年上の包容力を求める彼女に思っていること

  • 2019.10.23
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「付き合うなら絶対に年上」と決めているタイプのファザコン女子っていませんか?しかも、彼女たちの求める「年上」たるや、3歳上とか5歳上ではダメで、20個くらい上じゃないとイヤ、なんてことがありますよね。
ファザコン女子と同い年くらいの男子がそういうのを聞いたら、心底ガッカリします。そして彼はおじさんに敵意を持つようになります。「あの<クソおやじ>に、なんであんな可愛い子が寄っていくねん」と思うのです。
というのは、ファザコン女子のもっともわかりやすい例だけど、3~5歳くらい年上を狙っているファザコン女子と、同い年くらいの男子の関係は、わりと複雑。

■彼はすごく困っています

特に、お父さんにすごく大事にされて育ったり、反対にお父さんがいなかったりする、ファザコンを自認している女子の場合。なかには同い年くらいの男子と付き合う女子もいますよね。このパターン、付き合っている男子がすごく困っていたりするんですよ。


彼はあなたがファザコンであることを知っています。そして彼はあなたのことが好きだから、できるだけあなたの要望に応えてあげたいとも思っています。でも、彼は彼女の要望に応えることができません。


彼は自分が淋しかったら彼女に「会いたい」と何度もLINEして彼女を困らせることがあります。彼女のバイト中に「会いたい」とLINEしても、彼女は困るだけですよね。バイトが終わってから会おうと思っても、終電の時間もあれば、明日の朝も早起きしなくてはならなかったり。


あるいは、彼は若いから、どうしても性欲に支配されつつ生きています。だから彼女に会えばかならずエッチ・・・・・・と思っています。でも彼女のほうは「わたしがしたい時だけエッチできればいいし」と思っていたりするから、お互いのニーズが合わず困ったことになりますよね。


20個も年上の彼氏だと、たいていのことは我慢してくれます。我慢して彼女に合わせているという意識すら彼にはなかったりします。つまり彼はイヤイヤ我慢しているわけではないこともあります。

■彼は「これからものを知る」立場にあるから

彼女のファザコン度が強ければ強いほど、彼は「お父さんのような大きな愛で彼女を包み込んであげると、彼女はご機嫌で、交際が長続きするだろう」と思います。
でも、同い年くらいの彼氏に「お父さんのような愛」を求めると、彼、すごくしんどくなってくるんですよね。お父さんは「ものがわかっている」けど、彼は「これからものを知る」立場にあるから。だから彼は「彼女がおれに求めていることの答えはわかるけど、でも正直しんどい」と思います。


そう思いつつ、彼はこうも思います。「おれももっと歳をとっておじさんになったら、若いファザコン女子と付き合いたい」と。


あなたは時に不思議に思うことがあるかもしれないですね。街を歩いていたら、あきらかに20代とおぼしき女子と、あきらかに40代と見える男が仲良さそうに歩いている。きっとふたりは付き合っているだろうという光景を見て「どうしておじさんが若い女子をゲットできるのか」と。

■みんなそうやってオトナになった

答えはつねに「おじさんがスケベだから」ということになっているのが今の世の中の常識だけれど、でもおじさんがスケベだという「おじさんの一方通行」だけでは恋は成立しないですよね。
その反対側には、ファザコン女子の存在がちゃんとあるのです。「20個以上年上じゃないと付き合いたくない」という、ある意味では切実な<女の気持ち>があるのです。


そういう女子に対して、「おじさん」は、若い頃彼女にしてあげることができなかった、あんなことやこんなことができるようになった自分を発見します。その発見は、彼に自信をもたらします。ファザコン女子はそういうおじさんに「安定感」を見て、さらにおじさんのことが好きになります。
これが、数歳の差のカップルだと、うまくいかないことが多い。どうしてもお互いに「これからものを知る立場」にあるから、ワガママがぶつかりあったり、言葉足らずでお互いにわけもなく哀しい思いをしたり。





女子は女子で大変なのかもしれないけれど、ファザコンの彼女を精一杯愛そうとして、でもうまく愛せない彼の気持ちを、ときに想像してあげてください。
彼、ホントはあなたのためにはやくオトナの男になりたいと必死になっていたりしますよ。そういう彼の切ない頑張りに、時々「ありがとう」と言ってあげるといいです。そしたら「正直しんどいけど、でもおれは君のことが好きだから頑張るよ」と言ってくれます。
みんなそうやってオトナになったし、そうやってオトナになるのです。


(ひとみしょう/作家)


『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)

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