1. トップ
  2. レシピ
  3. 料理は派手がイイ!? 植物性食品の“フィトケミカル”がもつ色別効果6つ

料理は派手がイイ!? 植物性食品の“フィトケミカル”がもつ色別効果6つ

  • 2015.4.2

【ママからのご相談】

母仕込みでお出汁を取ったりする料理は得意なのですが、いつも茶色っぽくなってしまいます。 和食が多いのでこれでいいかとも思うのですが、栄養的には問題ないですか?

●A. 彩だけじゃない! フィトケミカルの効果とは。

こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

世界中が和食に注目しているのに、日本人の和食離れがどんどん進んでいる中、お出汁をきちんと取って料理されているのは素晴らしいことだと思います。ただ野菜の色素にはフィトケミカルといって人の体にも有効なさまざまな成分が含まれているので、積極的に取った方がいいでしょう。

●フィトケミカルとは

フィトケミカル(phytochemical)のphytoは植物。Chemicalは化学成分という意味で、植物由来の化学成分ということです。現在、一般的には不足してもビタミンやミネラルのような欠乏症の心配はありませんが、抗酸化力や免疫力のアップなどに効果があるのではと注目を集め、さまざまな研究もおこなわれている成分です。

化学成分と聞くとあまりいい気がしない人もいるかもしれませんが、野菜や果物、豆類、イモ類、海藻などの色素や香り、アクなどから発見されたもので、日本で古くから使われている生姜の体を温める作用なども生姜に含まれるフィトケミカル、ジンゲロールによるものです。

●フィトケミカルの色6つ

●(1)免疫力アップの赤

トマト、りんご、赤ピーマンや京にんじんの赤はリコピン。リコピンは紫外線ダメージからお肌を守ったり、強い抗酸化力で老化防止にも。

●(2)若返りの紫

ブドウ、茄子、ブルーベリーやプルーンなどに多く含まれる紫の色素、アントシアニンは抗酸化作用が強いだけでなく、疲れ目や視力回復に役立つとされています。またアントシアニンはビタミンCと一緒に取ることでさらに抗酸化作用が高まるといわれています。

●(3)免疫アップのオレンジ

にんじんやかぼちゃに多く含まれるオレンジの色素Βカロテンは、粘膜を強くし、感染症予防や免疫力のアップに効果があるといわれています。

●(4)瞳の健康を守る黄色

とうもろこしや、キウイなどに含まれる黄色い色素ルテインは瞳を紫外線ダメージから守ったり、加齢とともに発症率が上がる眼病の予防に効果があるとされています。

●(5)消臭・殺菌の緑

ほうれん草やオクラなどに多く含まれるクロロフィル(葉緑素)は抗酸化作用の他に消臭・殺菌作用があるため、体臭や口臭の予防に役立つといわれています。

●(6)活性酸素除去の黒

じゃがいもやごぼう、コーヒー豆に含まれる“アク”に含まれているクロロゲン酸は独特の香りや苦味成分で活性酸素を除去してくれるとされています。

●彩りの良い食卓は健康な体作りにも役立ちます

こうして見てみると、食卓に赤や緑、オレンジ、黄色、黒などさまざまな色を並べるとビタミン・ミネラルもある程度取れる上に、抗酸化作用や免疫アップといったうれしい働きも期待できそうですね。

見た目がきれいだと食欲も増し、お子さんやご主人も、今よりさらに喜んで食べてくれるでしょう。ぜひ、彩りのキレイな食卓作りに挑戦してみてくださいね。

【参考文献】

・植物のパワー | 大塚チルド食品

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

の記事をもっとみる