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京都・嵐山に開館、「100年続く」を目指す福田美術館。

  • 2019.10.11
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京都屈指の観光地である嵐山。渡月橋からほど近く、桂川が眼前を流れる絶好のロケーションに、私設の「福田美術館」がオープンした。

嵐電嵐山駅から徒歩約5分という立地。眼前に桂川が流れ、庭の大きな水盤には嵐山の景色が水鏡のように映し出される。2020年には東隣に系列会社のラグジュアリーホテル「ムニ キョウト」が完成予定。

約1,500点のコレクションは、「100年続く美術館」をコンセプトに、江戸時代から近代にかけての主要な日本画家の作品を中心に構成されたもの。特に京都ゆかりの作品が充実していて、伊藤若冲、円山応挙、与謝蕪村から、竹内栖鳳、上村松園、そして竹久夢二までという豪華なラインナップ。「美術に詳しくない人が見ても感動を与えられるように」と、美しいものや大きなもの、わかりやすいものが中心となっている。

建築は、伝統的な京町家のエッセンスを踏まえたモダンな外観に、蔵をイメージした展示室、縁側のような廊下、網代文様から着想された壁面ガラスなど、内装にも随所に日本的な意匠を盛り込んだもの。合わせて約400㎡となる3つの展示室に、渡月橋や桂川を一望できるカフェ、オリジナルグッズが揃うミュージアムショップを併設する。

コレクションをしっかり守るという意志を込めて、展示室は蔵をイメージ。ケースの奥行きは30cm〜1mまでの可動式で、画家たちの筆致を間近に見ることができる。

エントランスから展示室へと続く廊下からは、大きな水盤をたたえ、四季折々の草花に彩られた庭を見渡せる。ガラスにプリントされたのは伝統的な網代文様。

渡月橋や桂川を一望できる場所に設けられたカフェ。人気ベーカリー「パンとエスプレッソと」が入り、季節のパフェや京都の食材を使ったパニーニなどがいただける。

『開館記念 福美コレクション展』(〜2020年1月13日)では、応挙や若冲、松園の名品や、初公開となる狩野探幽の『雲龍図』、橋本関雪の『後醍醐帝』といった幻のコレクションも登場。風光明媚な自然とともに、日本美術の名品を楽しめるとあって、早くも嵐山の新名所となりそうだ。

『駅路之春(部分)』木島櫻谷 1913年 六曲一双屏風(左隻)木島櫻谷は動物や花鳥を情緒豊かに描いた京都出身の画家。春の華やいだ雰囲気があふれる本作は、約80年間行方不明だった幻の作品。

『巌頭飛雁図』円山応挙 1767年 軸装一幅写生を重視した絵を描いた円山応挙。波しぶきをあげる水面に、着水しようとする3羽の雁が描かれている。

福田美術館Fukuda Art Museum京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16tel:075-863-0606開館時間:10時〜17時※入館は閉館の30分前まで入館料:¥1,300https://fukuda-art-museum.jp

 

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