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「マーベル作品は映画ではない」スコセッシ監督のディス発言にキャストたちが反応

  • 2019.10.9
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巨匠マーティン・スコセッシ監督がマーベル作品は「映画ではない」と批判的な発言をしたことに、MCU作品でお馴染みの俳優たちが反応した。(フロントロウ編集部)

巨匠スコセッシ監督「あれは映画ではない」

映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』や『ディパーテッド』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など数々の名作を生み出し、ハリウッド映画界で高い評価を得ている大物監督のマーティン・スコセッシが、マーベル作品を含む、スーパーヒーロー・コミックを原作とする映画化作品について“映画とは呼べない”という主旨の批判的な発言をしたことが物議を醸しているが、これにMCU作品に出演する俳優たちがコメントした。

画像: マーティン・スコセッシ監督。レオナルド・ディカプリオが主演を務めた映画『ディパーテッド』で2006年度アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞したほか、数々の作品で世界各国の映画賞を多数受賞している。
マーティン・スコセッシ監督。レオナルド・ディカプリオが主演を務めた映画『ディパーテッド』で2006年度アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞したほか、数々の作品で世界各国の映画賞を多数受賞している。

スコセッシ監督は、米Empireのインタビューの中で「私はスーパーヒーロー作品は観ないね。観ようとしてみたことはあるけど…」と前置きしたうえでこう発言。

「上手くできているし、与えられた状況のもとで俳優たちはベストを尽くしているとは思う。でも、正直言って、一番近いと思うものはテーマパークかな。あれは人間の感情、心理的な経験をまた別の人間に伝えようとする映画ではないよ」

この独自の見解が世界中のスーパーヒーロー映画ファンの反感を買っているほか、作り手である映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、ツイッターを通じて、かつてスコセッシ監督の『最後の誘惑』(1988年)が物議を醸したことを引き合いに出し、「スコセッシ監督は僕にとって最も尊敬する映画監督の5本の指に入るほどの人物。人々が作品を観もせずに、彼の『最後の誘惑』を批判した時は憤りを感じたけど、そんな彼が僕が作った作品をそれと同じように批判しているのは悲しい」と反論。

さらに、『アベンジャーズ』を手がけたジョス・ウェンドン監督は、ガン監督の心情を察し、「スコセッシ監督の言葉を読んで真っ先に思い浮かべたのは、ジェームズ・ガン、そして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』には、彼のハートと魂がどれだけ込められているかってことだった。スコセッシ監督のことは心から尊敬しているし、彼の意見にも一理あるとは思うけれど…」とコメントして反応するなどするなど、波紋を広げている。

画像: 左:映画『ガーティアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督。過去2作の『アベンジャーズ』シリーズの制作総指揮も務めているほか、2021年に公開される、DCコミックの悪役を主体にした大ヒット映画『スーサイド・スクワッド』の続編の監督・脚本も手がける。右:『アベンジャーズ』をはじめ過去に公開されたマーベル作品の多くに携わったジョス・ウェンドン。
左:映画『ガーティアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督。過去2作の『アベンジャーズ』シリーズの制作総指揮も務めているほか、2021年に公開される、DCコミックの悪役を主体にした大ヒット映画『スーサイド・スクワッド』の続編の監督・脚本も手がける。右:『アベンジャーズ』をはじめ過去に公開されたマーベル作品の多くに携わったジョス・ウェンドン。

マーベル作品を代表する俳優たちも反応

ここ10年間で一時代を築き、スーパーヒーロー映画というジャンルを社会現象的な人気に押し上げたマーベル作品。

2019年4月に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、全世界での興行収入が28億ドルを稼ぎ出し、それまで10年もの間トップに君臨してきた映画『アバター』を抑えて堂々の歴代1位に躍り出た

画像: ©MARVEL STUDIOS / Album/Newscom
©MARVEL STUDIOS / Album/Newscom

これまで、芸術性を重視する映画界の批評家たちの間では、スーパーヒーロー映画は娯楽作品として軽視され、主要アワードでスルーされてしまうこともしばしば。しかし、一般視聴者たちのリアクションを如実に表したこの記録は、古い体質の批評家たちにスーパーヒーロー作品の底力を見せつけ、さらにこのジャンルを躍進させる突破口となるはずだとファンたちの胸を高鳴らせている。

そんななかでのスコセッシ監督のディス発言に、『アイアンマン』シリーズと『アベンジャーズ』シリーズでアイアンマンことトニー・スタークを演じたロバート・ダウニー・Jr.は、人気ラジオ番組『ハワード・スターン・ショー』の中で自ら話題を振って言及。

画像: ロバート・ダウニー・Jr.
ロバート・ダウニー・Jr.

「スコセッシ監督の意見には感謝するよ。何事においても、いろんな見方をする人の意見を聞くことは重要だと思う。そうすることで、議論を集めて前進することができるからね」と語り、スコセッシ監督の意見には別に傷つかなかったとしながらも、マーベル作品を「映画ではない」と言い放ったスコセッシ監督の発言は「意味を成していない」と斬り捨てた。

「スコセッシ監督はマーベル作品の成功に嫉妬していると思う? 」という質問には、「そんなことはあり得ないよ。だって彼はスコセッシ監督だよ?」と答えたロバートは、続けて、「そんなことより、世間では、スーパーヒーロー映画というジャンルが映画というものの芸術性をダメにしたという意見がたくさんあったよね。もしそれが問題だって言うなら、僕はその“問題”の一部になれたことを嬉しく思うよ。だって、(スーパーヒーロー映画というジャンルは)まるで野獣のように大きな足音を立てながら、ほかの競争相手たちをどんどん踏み潰していったんだよ。それって、驚異的なことじゃないか」と発言。自らが貢献したスーパーヒーロー映画の発展について誇らしげに語った。

画像: マーベル作品を代表する俳優たちも反応

さらに、『アベンジャーズ』シリーズなどでニック・フューリーを演じるサミュエル・L・ジャクソンは、米Varietyにスコセッシ監督の発言については「そこまで気にしていない」コメントし、「映画は映画だ。彼の作品が嫌いな人だっている。それぞれ意見を持っていて当然さ」とロバートと同様の冷静な意見を口に。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アベンジャーズ』シリーズでネビュラを演じたカレン・ギランは、「マーベル映画はもちろん“映画”よ」と念押しながら、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を手がけたガン監督の手腕を称賛し、「映画というのは、ビジュアルによって物語を伝えること。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』には、ガン監督のハートと魂が込められている。彼の性格やユーモアのセンス、そして彼の人間性なども注がれているわ。だからこそ、映画として素晴らしいの。彼は芸術家よ」と米Hollywood Reporterに語った。

画像: 左:サミュエル・L・ジャクソン 右:カレン・ギラン
左:サミュエル・L・ジャクソン 右:カレン・ギラン

(フロントロウ編集部)

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