1. トップ
  2. グルメ
  3. 月曜日だけ食べられる「マジョラムカレー」って?下北沢の隠れ家〈mjrkari〉に魅了されて。

月曜日だけ食べられる「マジョラムカレー」って?下北沢の隠れ家〈mjrkari〉に魅了されて。

  • 2019.10.10
  • 1779 views

「カレーときどき村田倫子」へようこそ。食べたいカレー屋さんを訪ね、自身でつらつらとカレーに対する想いを綴る、いわば趣味の延長線ともいえるこの企画。今回訪れたのは下北沢にある〈mjrkari〉。

センスって何だろう。

センスって何だろう。センスのよい服、センスの良い暮らし、センスのいいトーク…枕詞でよく耳にするけど、なんだか抽象的すぎて実態がつかめない褒め文句。でも今日食べたあの一皿は、どうしようもなくその言葉がぴったりだった。

「マジョラムカレー。」

この時点で、魅惑的な要素がたっぷり。んんん、魔女?!カレー…?名前だけで、まだ見ぬ一皿への妄想が掻き立てられる。訪れたのは下北沢にある〈Bar cajica〉。

undefined
Hanako 編集部

目の前に広がるのは、まるで中世のお城に迷いこんだような世界。クラシカルな花々が咲き乱れる壁、アンティーク調のソファー…

undefined
Hanako 編集部

すでに、空間から心をもってゆかれたぞ。ずるい…すきです。

undefined
Hanako 編集部

キュートな笑顔にどこかミステリアスな空気を纏うマジョラムさん。彼女は間借りというスタイルでカレーを振舞っている。実はここ下北沢の〈mjrkari〉名義は今年7月から。元々は代々木上原のバー〈サウダーヂな東京〉にて2年ほど間借り営業をしており、今は二つの拠点で鍋を振るう。これも間借りならではの柔軟なスタイルだ。

undefined
Hanako 編集部

元々はクラブでのフード出店からはじめて、大阪の「味園ビル」(キャバレーやダンスホール、スナックなどが入店しており昭和サブカルチャーの殿堂の異名を持つなかなかディープなビル)のバーを経営して、料理も振舞っていた。当時のお客さんのご縁で携わったスタイリストの仕事で上京。
その後もあれよあれよと縁に引き寄せられて、今のスタイルがある。
この店舗のオーナーも、素敵な空間を演出したデザイナー(バクバクドキンのナオコさん)も、マジョラムさんのご友人だという…。

和の食材がベースとなった独創的な品々。

undefined
Hanako 編集部

色とりどりのプレート。愛らしいトッピング。頭の先からつま先まで、具体化された感性が抜かりなく光っている。昔から料理が好きで、料理人の母の姿をみながら育ってきたマジョラムさん。カレーを振る舞う以前は、おばんざいを中心としたメニューを出していたそう。

undefined
Hanako 編集部

一つのジャンルに囚われない柔軟な視野と、スパイスを掛け合わせて生み出されたのがマジョラムカレー。「つくる」というより「表現する」という言葉が彼女にはぴったりだ。

undefined
Hanako 編集部

「豚バラ軟骨の烏龍ペッパースープカレー」は、さらりとしたテクスチャとは相反して、ぐっと深いコクと旨味の爆弾…。とろとろの豚バラは、私笑顔までとろとろになる。こんもり盛られた「レンズ豆のカレー」はほっこり優しく、しなやかで強い二種のカレーはガラムマサラと共に炊き上げたスパイシーなバスマティライスとも相性よし。そこに「焦がしネギ辣油」をかければもう…(さいこう)

undefined
Hanako 編集部

和の食材がベースとなった独創的な品々。とくに私の心を取られたのはご飯に鎮座していた「スパイシード佃煮」。甘辛に煮込まれたコリアンダー、クミン、フェンネルは、もうこれだけでご飯の恋人。スパイスとは段々仲良くなってきた気がするけれど、佃煮という発想ははじめまして且つ衝撃の一目惚れ。

undefined
Hanako 編集部

この佃煮、運がよければ代々木上原の方の店舗でテイクアウトできる。それが欲しいがためにお店に立ち寄るコアファンも多いという、隠れアイドル的存在なんだとか。わかるよ、わかる…これでビールなんかも絶対合うにきまってるもん…。もはや、これは副菜と呼ぶのは恐れ多いほど、個々が主役の存在感。混ぜ合わせて共鳴させれば向かうところ敵なしだ。

undefined
Hanako 編集部

オリジナルドリンク「生黄桃人ジンジャー」、デザートの「すももと有機タマリンドヨーグルトアイス」も容姿から私たちを興奮させる。

undefined
Hanako 編集部

どこを切り取っても、隅々まで宿るマジョラムのDNAを余すことなく体感できる。見かけに油断してると味覚の攻撃力に足元をすくわれるも一興。可愛くて美味しいなんて…だいすきよ。近頃飽和状態の、写真映えに囚われて空洞化した料理に喝を入れたい。

アーティスティックな今日の一皿を。

undefined
Hanako 編集部

ここを訪れる度に、品揃えは毎回違う出会いがあるという。マジョラムさんは食材を仕入れながら、素材の顔ぶれ、状態をみながらアーティスティックに今日の一皿を描く。遊び心と想像力、その日の気分…日常からすくった着想を、形にしたものがここのカレーなのだ。

undefined
Hanako 編集部

溢れ出る好奇心を、マジョラムさんの頭の中を、私たちが食べることで共有し、感じる。さっきより、ミステリアスな彼女のことをちょっぴり知れた気がするなあ。マジョラムカレーの魔法にすっかり魅了されてしまった。この言語化できない、でも一言で「美味しい」とでは片付けられない感動のことを「センス」と呼ぶのかもしれない。センスの嵐に身を委ねた食体験だった。何より私の胃袋が一番の証人だ。

〈mjrkari〉

東京都世田谷区代沢2-19-1 MART下北沢Ⅱ 2F
03-6805-5590
毎週月曜17:00〜24:00

前回の「スパイスカレーの本場・大阪から浅草に!土日だけ営業する、西インドカレーのお店〈ガヤバジ〉。」はこちらから。
連載『カレーときどき村田倫子』ページはこちらから。

元記事を読む