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カップルの倦怠期ってじつは「待つために必要な時間」なんです

  • 2019.9.3
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久しぶりにカップルにおける倦怠期の話をしようかなと思って、今回はどういうキーワードでいこうかなと考えたのですが、今回は「待つ」という視点からお話したいと思います。

■ゆっくりゆっくりやっていくといいんです

若い時は苦手で、歳とともにうまくできるようになることのひとつに「待つこと」があります。若い頃って、待つのが苦手ですよね。彼からLINEの返信が返ってこないと「既読無視?マジ?」とかと焦るし、彼がちょっと冷たい態度をとると、もう「別れようかな」と思うし、なにかと待つことが苦手なのが若さの特徴です。


これ、なにもそういう性格を直そうとか、待つことがうまくできるようになろうとか、そんなカタく考えなくても大丈夫です。今、悠然と待てるオトナになっている人たちだって、若い頃は待つのが苦手でした。生まれつきのんびりした性格の人以外は全員、待つのが苦痛で苦痛でしかたなかったのです。


だから、今すぐ待つのが苦手な性格を直そうなんて思うことはありません。ゆっくりゆっくりやっていくといいんです。上手に待てないで何か大切なものを失ってしまったとか、大切な人を傷つけてしまったとか、そういう苦い過去がないと、人って上手に待てないのだろうと思います。


深呼吸すれば上手に待てるようになります、なんて言う人もいて、それはそれでひとつの方法なのだろうと思うけれど、深呼吸だけで倦怠期を乗り越えられた人っていませんから。嘘抜きで正直に言うと、少々苦い経験をしないと、わたしたちは上手に待つことができるようにならないのです。

■休憩時間として倦怠期

恋愛における倦怠期は、わたしたちに待つことを教えてくれる先生みたいなものです。愛とか恋心って、あるていど時間をかけて育てないとどうにもならない側面をもっています。毎日キラキラした恋に恵まれりゃあ言うことないわけですが、でも愛とか恋というものは、自転車で坂を下るみたいにノンストップでダ~っとは進まないようになっているんですよね。1000年前も今もそうなっているんです。


だから、キラキラした時期があれば、そのあとに休憩時間として倦怠期がやってきます。休憩しているときに、周囲をよく見渡して、まわりの風景やそこに流れる風を感じて、彼と汗を拭きあって一息ついて、ふたたびキラキラした恋を楽しみましょうという、いわば神様がくれた休憩時間、それが倦怠期なのです。


それを、倦怠期になったからといって「彼はわたしのことが好きじゃなくなったのかな」とか「彼はもしかして他の女子と浮気しているのかな」とか、そういうふうにオロオロするから、休まるものも休まらなくなって、結局、彼との精神的なバランスがギクシャクしちゃって破局することになるのです。

■他の人に休憩場所を与えてあげられる人になれたらいいよね

待つことが上手にできるようになると、その人は他の人に休憩場所を与えてあげられる、とても素晴らしい人になります。待っている間、つまり倦怠期って、誰しもが苦痛です。なぜ苦痛なのかといえば、先に書いたようにあらぬ心配をしてしまうからなのだけど、それだけじゃないんですね。あらぬ心配をしている時、わたしたちは弱い自分やズルい自分と向き合わざるをえないから苦痛なのです。


そういう苦痛をくぐりぬけて、彼とふたたびラブラブになったとき、きっと自分自身がひと回りもふた回りも大きくなっていることに気づくはずです。そう、あなたは他の人に休憩場所を与えてあげられる、とても素晴らしい人になったのです。(ひとみしょう/作家)


『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)



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