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筋力バランスを整える「弱い側先行ルール」とは?

  • 2019.8.30

筋トレの効果を最大化したい人にとって、業界のプロによるアドバイスは非常に貴重。今回は、ナイキ・グローバルマスタートレーナー兼スポーツセラピストのジョスリン・トンプソンが、「弱い側先行ルール」に従ってトレーニングする方法を、イギリス版ウィメンズヘルスに教えてくれた。

ウエイトトレーニングをしていると、片方の脚や腕が反対側より強いように感じたり、右の大腿四頭筋や二頭筋が左よりも大きいことに気付いたりする。

でも、その差を失くし、左右のバランスが取れるようにトレーニングの内容を調節する人は少ない。

筋力の違いを解消すれば、怪我のリスクが減るだけでなく、トレーニングの効率も上がる。それにワークアウトから最大限の効果が得られていると分かっていれば、満足度も上がるはず。

しかも、ブラジルの研究チームによると、左右の筋力バランスを整えるには、エクササイズにおける左右の順序を入れ替えるだけでいいみたい。

トンプソンの「弱い側先行ルール」に従って、この研究結果を自分自身のワークアウトに生かしていこう。

「弱い側先行ルール」とは?

「弱い側先行ルール」は伝説の筋トレコーチ、イアン・キングが作り出した言葉で、「体の片側だけを鍛えるトレーニングは体の弱い側から始める」というルール。

「左右の筋力の差」は誰にでもある

初心者かベテランかを問わず、ほとんどの人には左右の筋力に違いがある。怪我から回復中の人は特にこの差が大きいため、「パーセンテージルール」が役に立つ(詳細は後ほど)。

「弱い側先行ルール」の活用方法

3つのステップを踏むだけで「弱い側先行ルール」は驚くほど簡単に活用できる。

1.弱い側を見極める

正式な確認方法はないけれど、エクササイズが難しいと感じる側が弱い側。

2.弱い側を最初に狙う

弱い側が分かったら、弱い側からエクササイズを始める。例えば、シングルレッグスクワットで左脚が弱いことが分かったなら、そのエクササイズを左脚から、シングルアームダンベルプレスで右腕が弱いことが分かったなら、そのエクササイズを右腕から行う。弱い側からエクササイズを行えば、強い側を先にやって疲れない分、弱い側に使えるエネルギーが増えるというわけ。

3.結果を出す

強い側には、弱い側が耐えられないほどのウエイトを使わないことが大切。

「弱い側先行ルール」のメリット

「弱い側先行ルール」を適用することで体が賢く鍛えられる。疲労の少ない状態で弱い側を先に鍛えれば、左右の筋力差が次第に縮まっていくけれど、強い側を先に鍛えれば、左右の筋力の差が大きくなるのは避けられない。

「弱い側先行ルール」は、左右の筋力バランスを整えるだけでなく、怪我のリスクを減らし、全身の筋力をまんべんなく強化するのにも役立つ。

「弱い側」の具体的な鍛え方

あなたが初心者でも熟練のプロでも、「弱い側先行ルール」の取り入れ方は変わらない。大事なのは、左右の筋力にどれだけの差があるか(この差は筋肉群やエクササイズによって異なる可能性が高い)。

これを把握するには、それぞれの側が耐えられるウエイトの重さを記録しておけばいい。そうすれば、左右の筋力差がパーセンテージで求められる。例えば左側で6kg、右側で7kgのウエイトが使える場合、左右の筋力に17%の差があることになる。

筋力差が10%未満の場合

「弱い側先行ルール」をシンプルに適用し、各セットで弱い側を先に鍛えるだけでいい。

筋力差が10%以上20%未満の場合

弱い側で余分に1セット行おう。弱い側で4セットやるなら、強い側では3セットのみ。

筋力差が20%以上50%未満の場合

強い側での回数を弱い側の25%に。弱い側で8回やるなら、強い側では2回だけ。

筋力差が50%以上の場合

差が縮まるまで弱い側だけを鍛えて。

でも、数字にとらわれすぎる必要はない。ほとんどの人にとって10~20%の差があるのは普通。リハビリ中なら20~50%の差が出るだろうし、リハビリを始めたばかりなら50%以上の差があってもおかしくないのだから。

まずは自分の体の左右差を意識することから始めてみない?

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Emma Pritchard Translation: Ai Igamoto

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