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やるとやらないじゃ大違い!切り花を長持ちさせる簡単3ステップ

  • 2019.8.25
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花を一輪飾る。たったそれだけのことで、部屋が明るくなり、暮らしが豊かになった気がしませんか?そんな花のある暮らしを楽しむために知っておきたいのが、切り花を長持ちさせる方法。切り花のお手入れ方法から、身近にあるものを使って、花を長く楽しむ簡単な方法まで、詳しくご紹介します。

花瓶に生ける前にまずしたい3つのこと

切り花を買ってくると、できるだけ早く花瓶に生けてあげたくなりますが、ちょっと待ってください。買ってきた花をそのまま花瓶に入れると、切り花がうまく水を吸い上げられなかったり、細菌が繁殖したりして、花の持ちが悪くなることがあります。まず花を用意したら、慌てずに次の3つのステップを実践してください。

STEP1 花瓶を洗う

切り花を長持ちさせる方法と聞くと、まず思いつくのが水を毎日取り替えて清潔に保つということ。でも、そもそも花瓶が汚れていたら、いくら水替えをしてもバクテリアなどの細菌が繁殖してしまいます。まずは花瓶の中を、スポンジや中性洗剤などを使って洗い、汚れやぬめりをしっかりと取り除いておきましょう。

STEP2 余分な葉を取り除く

切り花の葉は水に浸けっぱなしにしておくと、腐食が進み、水が汚れる原因になります。水に浸かる部分の葉は予め、取り除いておきましょう。また、花は葉から水分が蒸発していきます。切り花は根が無いので水分を吸収する力が弱くなっています。それなのに、葉がたっぷりついていると、そこから水分が蒸発したり、水分が花にまで行き届かなくなることも。多すぎる葉や萎れかけている余計な蕾などは、予め剪定しておくことも忘れずに。

STEP3 茎を斜めにカットする

切り花は茎の切り口から水分を吸収します。ところが、切り口が空気に触れてしまうと、そこから空気が入って、水を吸い上げられなくなります。そこで、絶対にやって欲しいのが「水揚げ」という、水の通り道を復活させる方法。
バケツやボールに水を張り、切りたい長さのところまで茎を入れます。そのまま水の中で茎を切ってください。その際、茎を斜めに、できるだけスパッと切ると、断面がつぶれず、しかも切り口が広くなるので、より多くの水を吸い上げることができます。

以上が切り花を長持ちさせる3つのステップです。この下準備が終わったら、花瓶に水を入れて、花を生けるだけです。この一手間をかけるだけで、花が生き生きして長持ちするようになりますから、ぜひ試してみてください。

切り花を長持ちさせる日頃のお手入れ方法

切り花を長持ちさせる3つのステップを守って花を正しく生けたら、次に大切なのが日々のお手入れです。切り花を長持ちさせるために注意することや、日頃のお手入れのポイントについてご紹介します。

花を置く場所

切り花は置く場所によって楽しめる期間が違ってきます。花にとって最適な場所を知っていれば、より長く楽しむことができます。暑い場所では花瓶の水に細菌が繁殖しやすくなるので、直射日光が当たる窓際や、ストーブやエアコンの近くなど、高温になる場所は避けてください。だからといって、クーラーや扇風機の風が直接当たる場所に置くのは厳禁。風が当たることで水分が奪われて乾燥してしまうので、エアコンなどの風が当たる場所は避けましょう。また、花は自然の生き物です。一日中明るい場所に置くと、日中だと勘違いして水蒸気を放出し続けてしまいます。昼は明るく、夜は暗くなる場所に置くと、花は自然に近い状態を保つことができるので、長持ちしますよ。

水替えの頻度と方法

切り花がだめになる理由の多くが水不足と、水の中で繁殖した細菌。そこで大切になってくるのが水替えです。基本的に、水は毎日取り替えましょう。特に夏場は、細菌が繁殖しやすいので、水が濁る前に替えることが大切。その際にも花瓶を洗い、最初にしたのと同じように水揚げをすると、さらに長く花を楽しむことができます。この時の水揚げは、茎を1、2cmカットするだけで大丈夫です。ただし、茎の先端が変色したり、腐食しているような場合は、その部分は全て切り落としましょう。

意外に知らない最適な水の量

水替えの際に勘違いしがちなのが、水の量。水をたっぷり入れたほうが多く吸い上げそうな気がしますが、花の種類によっては水に浸かっている部分が腐食してしまうので、多過ぎは厳禁です。花瓶の大きさにもよりますが、ガーベラやアネモネなど、茎に産毛が生えているものは腐食しやすいので、花瓶の底から3~5cm程度の水を入れれば十分。チューリップなどの球根系も同様です。反対にバラや菊科の花、シャクヤクなどのボタン科の花のように、茎がしっかりしたものはたっぷりめの水に生けると十分に水分を吸い上げることができます。
どちらの場合も、葉が水につからないように注意してください。

知っておきたい、切り花を長持ちさせる簡単アイデア

切り花を長持ちさせるには、水揚げや水替えは必須ですが、その他に水にあるものを加えるだけで、さらに切り花が長持ちするのを知っていますか?どれも身近にあるもの、簡単に手に入るものなので、水揚げと水替えにプラスして、ぜひ試してみてください。

漂白剤or中性洗剤

漂白剤には殺菌作用があるため、切り花にとって大敵の細菌が繁殖するのを防ぐ効果があります。水1リットルに対して、キッチンなどで使っている漂白剤を5~6滴入れるだけ。中性洗剤も、同様の効果があります。

砂糖

切り花の栄養になる砂糖も長持ちに効果があります。ただし、砂糖だけでは細菌の繁殖を抑えられないので、先ほど紹介した漂白剤と併用するのがポイント。水1リットルに、漂白剤5~6滴を入れたものに、5~10グラム程度の砂糖を入れます。

お酢

漂白剤と同じく、殺菌作用のあるお酢も切り花を長持ちさせてくれます。1リットルの水に数滴たらすか、あるいは茎の切り口を酢に直接30秒~1分程度つけてから、すぐに花瓶に生けるという方法も効果的です。

10円玉

「10円玉?」と驚く人もいるかもしれませんね。でも、10円玉の材料である銅には、抗菌効果があると言われています。花瓶の水の中に、10円玉を数枚入れておくだけですから、簡単かつ手軽ですね。水替えの時は花瓶と一緒に10円玉も洗うようにしましょう。

延命剤

最近では、花屋さんで花を買うと小袋に入った延命剤を付けてくれることがあります。延命剤は、有機塩酸などの殺菌作用がある成分と、糖類などの栄養となる成分が入った薬剤。つまり、漂白剤と砂糖を入れる手間をこれ1つで行ってくれるというもの。花屋さんや園芸ショップ、ネットなどでも買うことができます。1回分ずつ小袋に入ったものと、ボトルに入ったものがあるので、仕様頻度にあわせて選ぶといいでしょう。使用方法は商品によって異なりますが、水に薄めて使うのが一般的です。詳しい分量は説明を読んで適量を守ることも大切です。


十円玉を使う場合を除いては、1リットル分の液体をまとめて作っておいて、空いたペットボトルなどに保存しておくと、水替えの度に砂糖や漂白剤を量る手間が省けて便利です。その場合、ペットボトルの水が劣化しないように、涼しいところに保管しましょう。

花の種類ごとの特徴を知ってさらに長持ちを

今までご紹介してきた方法は、どれも切り花全般に共通のものです。ただ、人にそれぞれ個性があるように、花にも個性があります。その特徴を知って、さらに花を長持ちさせましょう。

バラ

バラは花びらが多い分、重さがあって場合によっては買ってきてすぐに花がぐったりしてしまう場合も。そんな時は、すぐに花瓶に生けるのではなく、水揚げをしてから新聞紙などで花が隠れるように茎ごと包み、水をたっぷり入れたバケツなどに入れて2~3時間放置します。新聞紙が添え木の役割を果たして、元気になります。また、バラは暑さに弱いので涼しい場所に置くようにしましょう。適温は15~25度くらいがいいようです。

ひまわり

ひまわりの葉は大きく、水分や栄養分を吸収してしまうので、たくさん付いている場合は間引きするといいでしょう。茎は腐食しやすいので水は3~5cm程度の少なめが適しています。また、漢字で「向日葵」と書くこともあって、太陽が大好きというイメージがありますが、他の花と同じく切り花にしたひまわりは直射日光には弱いので、窓際には置かないようにしましょう。

かすみ草

白くてレースのように繊細なかすみ草。でも、日が経つにつれ、先端のほうから黄ばんできてしまいます。そんな時は、変色してしまった部分だけをハサミでカットしましょう。また細かく枝分かれしているので、劣化が見られる枝だけカットして、あとは水替えなどをこまめにすれば、長いときは10日以上楽しむことができます。

切り花を長持ちさせて、花のある暮らしを楽しんで

自然と触れ合う機会が減っている現代の生活では、残念ながら四季を感じる機会も減っています。せっかく四季のある日本に暮らしているのですから、四季折々の花を部屋に飾って楽しんでみませんか。花の水を替え、日当たりのいい場所に置いて眺める。それだけで、何でもない日常が豊かで彩りのあるものになります。切り花を長持ちさせる方法を活用して、花のある暮らしを楽しんでみませんか。

writer / カオリーヌ photo / Shutterstock

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