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参列者も“三角頭巾”をつけるってホント? 地域で異なる葬儀のしきたり

  • 2019.8.6
お線香が立っている香炉の画

関西では「黒」と「白」の水引が使えない?

白と黒の水引の香典袋

6月18日放送の「この差って何ですか?」(TBS系)でクローズアップされたのは、「関西ではなぜ葬式用の水引が黄色と白?」という疑問について。水引とは、金封などについている飾り紐を指します。東京の葬儀では白と黒の水引が用いられていますが、関西の水引は白と黄色とのこと。じつは関西には、黒と白の水引が使えない理由がありました。

教えてくれたのは、礼儀作法やマナーにくわしい岩下宣子さん。岩下さんの話によると、室町~江戸時代頃、関西には京都の皇室に献上品を納める風習があったそうです。その献上品の水引が、「白」と「深緑」。深緑が黒にも見えることから、皇室用の水引と区別をつけるために現在の色へ。

ではなぜ黒の代わりに黄色を選んだのでしょうか。それは黄色が僧侶の袈裟などに使われ、極楽浄土を表す色でもあったから。昔の名残が現在でも続いており、京都を中心とした関西地方で黄色と白の水引が使われているそうです。

宮城では葬儀の参列者も“三角頭巾”をつける!?

喪服を着た女性が数珠を持って拝んでいる画像

葬儀に関する地域の違いはほかにも。続いて紹介されたのは、東京と宮城の「三角頭巾」にまつわる差。一般的なお葬式では故人に三角頭巾がつけられていますが、宮城の場合は参列者も三角頭巾をつけなければいけません。

このしきたりが行われているのは、主に宮城県の北部に位置する地域。参列者がつける三角頭巾は冠を模したもので、地域の人々からは「額紙(ひたいがみ)」と呼ばれています。額紙をつけると身分が高い人の証明となり、あの世の支配者である閻魔大王様に会えるように。故人を「ぜひ天国に送ってください」と応援するために、参列者も三角頭巾をつけて閻魔大王様に会いにいくそうです。

この事実には、番組MCの加藤浩次さんも「そうなんだぁ~」と思わずビックリ。ネット上でも「まさか閻魔大王様が関係してくるとは…」「最期まで故人を見届けようとする気持ちが日本人らしい」「はたから見るとちょっと不思議だけど、頭巾をつける理由はステキだね」などの声が上がっていました。

同じ日本でも、地域によってずいぶんしきたりが異なるものですね。自分のふるさとにどんな風習があるのか、探ってみるのも面白いかもしれません。

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