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自己破産しても住宅ローンは組める?審査に通りやすい条件を知ってマイホームを購入!

  • 2019.7.31

「一度自己破産をしたら2度とローンを組むことはできない」そう思っている人も多いのではないでしょうか?

しかし、自己破産をした人が後々結婚して、戸建やマンションなどの自分の持ち家を購入したいと考えることもあります。

そのような場合でも、絶対に住宅ローンを組むことはできないのでしょうか?

そのようなことはありません。

自己破産から一定期間が経過し、住宅ローン審査の基準をクリアすることができている人であれば、自己破産をしても住宅ローンを組むことは可能ですし、夫や妻に「過去に自己破産をした」ということがバレずに住宅ローンを組むこともできます。

ただし、自己破産をした人は一定の条件を満たさないと、他の人よりも住宅ローン審査に通過することは簡単ではありません。

自己破産をした人が住宅ローン審査に通過するためのポイントや住宅ローン審査の基準などについて、詳しく解説していきます。

自己破産したら住宅ローンの審査には絶対通らない?

冒頭で述べたように、自己破産しても一定期間が経過すれば住宅ローン審査に通過できる可能性があります。

一定期間というのは、自己破産の記録が個人信用情報から消えるまでの期間です。

自己破産の情報はどの程度個人信用情報に記録されるのか、詳しく見ていきましょう。

自己破産の記録が残っているうちはブラック!まず住宅ローン審査には通らない

自己破産をすると、信用情報に「自己破産」という記録が記録されます。

自己破産は法的な手段によって債務を清算する方法ですので、自己破産を行うと「官報」という国のお知らせに個人情報が公開されます。

この情報を一部の個人信用情報機関は集めて信用情報に記録されているのです。

自己破産は金融事故情報ですので、この記録があるといわゆるブラックと判断されます。

銀行や大手消費者金融はどのようなローンであろうと、信用情報を調べた際にブラックだった人に対しては原則的に融資を行いません

このため、住宅ローン審査においても、審査の際に信用情報を調べてブラックだった時点で一発で審査落ちになります。

自己破産の記録が残るのは5年?10年?

自己破産の記録は未来永劫残るわけではなく、記録されるのは一定期間だけです。なお、日本には信用情報機関は以下3社しかありません。

  • CIC:主にクレジットカードの情報を収集する
  • JICC:主に消費者金融の情報を収集する
  • KSC:主に銀行や信用金庫や農協などの金融機関の情報を収集する

それぞれの信用情報機関で情報は共有されているので、基本的の上記1社でも信用情報に金融事故の情報が記録されていた場合には、住宅ローンはじめとしてローンの審査には通過できないと考えた方がよいでしょう。

また、CICとJICCはどのような情報であれ、5年までしか記録しません

KSCに関してだけは10年記録される情報があるので、5年間記録される情報と10年間記録される情報はそれぞれどのようなものか説明していきます。

信用情報に5年記録される情報

5年間記録される情報には以下のようなものがあります。

  • 自己破産・個人再生以外の債務整理
  • 長期延滞
  • 代位弁済
  • 強制解約

自己破産や個人再生以外の方法で債務整理を行なったり、2ヶ月程度延滞したり、保証会社に代位弁済を受けたり、クレジットカードや携帯電話契約などを料金未払いによって強制的に解約された場合には、5年間信用情報はブラックになります。

信用情報に10年記録される情報

KSCが10年間記録を保管する情報は前述した官報記載情報だけです。

官報に記載されるのは法的な手段によって借金をゼロにしたり減額した場合だけですので、

  • 自己破産
  • 個人再生

の2つの方法いずれかで借金を清算した場合のみ、10年間は信用情報がブラックになるということです。

なお、消費者金融や信販会社などの貸金業者はKSCには加盟していないので、審査でチェックするのはCICとJICCのみです。

前述したようにCICとJICCはどのような情報でも5年を超えて保管することはないので、自己破産や個人再生を行なってから5年以上経過していたら、KSCの方ではブラックでもKSC には照会しないため審査に通過できることがあります。

住宅ローンの場合は10年経過が必要

住宅ローンは基本的に銀行から借入をする人がほとんどです。

住宅ローン審査の際にはKSCにも銀行は照会を行うので、10年未満しか経過していなかったら「ブラック」と判断され審査に通過することはできません。

銀行から住宅ローンを借りたい場合には自己破産から10年経過することが必要になります。

なお、少々金利は高いですが、信販会社でも住宅ローンの取り扱いはあります。

信販会社はKSCには加盟していないので、自己破産から5年経過すればブラックとは判断されないので審査に通過することができます。

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自己破産の記録さえ消えれば住宅ローンを組める?

このように、自己破産の記録は自己破産開始決定や破産宣告から10年すれば、銀行や信用金庫などが加入しているKSCという個人信用情報機関から削除されます。

では、10年経過すれば自己破産をした人でも必ず住宅ローンを組めるのでしょうか?

住宅ローンには審査があるので、自己破産の記録が消えた状態で通常の住宅ローン審査の基準を満たしていた場合のみ住宅ローンを借りることができます

ここからは住宅ローン審査の基準を解説していきます。

信用情報で引っかからないだけ

住宅ローン審査は仮審査を最初に行い、仮審査に通過した人が本審査に進みます。

そして仮審査で最初に行うことが信用情報への照会です。

前述したように、ここで自己破産の情報が出てきた時点で審査には通過できませんが、自己破産から10年経過して信用情報から自己破産の情報が消えていたら、この段階で必ず審査に落ちてしまうようなことはありません。

つまり、住宅ローン審査で最初の最初に行われる信用情報のチェックで引っかかることはないというだけで、住宅ローン審査で行われるその後の審査に通過することができなければ、自己破産の情報が消えていても審査に通過できるとは限らないということです。

住宅ローンは審査に通過しなければ借りられない

住宅ローンは借入額が数千万円、借入期間が30年以上になることもある、個人が借りるローンとしては最も審査難易度が高いローンです。

前述したように、審査において信用情報のチェックというは最も最初のチェックにすぎませんので、その後に行われる厳しい審査に通過することができなければ住宅ローンを借りることはできません

住宅ローンの審査基準

自己破産情報が消えたというだけでは住宅ローンを借りることはできません。

審査に通過するためには厳しい住宅ローン審査の基準をクリアする必要があります。

住宅ローン審査の重要ポイントについて解説していきます。

信用情報

信用情報でチェックされることは「ブラックかどうか」ということだけではありません。

他社借入の状況、クレジットカードや他社借入の返済状況なども重要です。

基本的に住宅ローンは、カードローンのような使い道自由なローンの借入は1件程度までしか許容されません。

また、クレジットカードの支払状況に遅れが多い場合にも審査通過は難しくなります。

自己破産から5年経過すれば消費者金融カードローンなクレジットカードの契約は可能になりますが、このような借入が多い場合や支払状況に遅れが多い場合には住宅ローン審査に通過することは非常に難しくなります

返済負担率

住宅ローン審査で非常に重要になる基準が返済負担率です。

返済負担とは住宅ローンと他社借入の年間返済額の合計が、年収の何%なのかという考え方です。

銀行や年収によって違いはあるものの、ほとんどの住宅ローンが年収の30%もしくは35%までしか許容されません。

自己破産後に借金が増えた場合や、収入が低く返済負担率が基準をオーバーしてしまっている場合には、いくら自己破産の情報が信用情報から消えていたとしても審査に通過することは不可能です。

担保評価

住宅ローンで購入予定の自宅の土地や建物などの評価額が、住宅ローンの借入金額以上でないと希望金額満額を借りることはできません。

逆に言えば、住宅ローンで借りることができる金額は担保になる不動産の評価額の範囲内ということになります。

評価の出ない不動産を高い値段で購入するような場合には、希望額を借りることはできません。

属性

自己破産をした人が最もネックになるのはこの点です。

住宅ローンは最低でも勤続年数1年以上ないと借りることはできませんし、公務員や上場企業会社員の方が審査で有利になります。

要するに高い収入で安定した職場に一定期間勤務している人が審査で有利になるのです。

自己破産後は職を転々とする人も少なくありませんが、不安定な職業を転々としているような人は審査に通過することは難しくなります

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マイホームはどのような基準で探せばいい?

このように、自己破産をした人でも住宅ローンを組むことができるようになる可能性はありますが、購入するマイホームはどのような基準で探せばよいのでしょうか?

審査に通りやすい住宅で、返済にも無理がない程度の身の丈にあった物件を探すことが重要になります。

中古住宅は借りにくい

前述したように、住宅ローンでは担保評価額の範囲内までしか借りることができません。

中古住宅の場合には建物の評価額が低くなるので、評価額よりも売価の方が高くなることが一般的です。

できる限り安い値段で自宅を手に入れたいという思いから、価格の安い中古住宅の購入を希望する人も少なくありませんが、評価の出ない中古住宅を購入する場合には住宅ローンで希望額を借りることができないことが少なくありません。

返済負担率が20%になるような住宅を探す

自己破産を一度経験しているのですから、無理な借金は避けるべきです。

住宅ローンは返済負担率35%以下まで許容されることが多いですが、額面年収の35%もの金額を住宅ローン返済に持って行かれたら生活はかなり苦しくなります。

無理のない金額は年収の20%程度と言われていますので、返済負担率が20%以下になるような金額の住宅を探した方が無理なく返済して行くことができるでしょう。

自己破産してても審査に通りやすい住宅ローンはある?

自己破産を経験した人が審査に通りやすい住宅ローンはあるのでしょうか?

少なくとも過去にトラブルを起こした銀行は避けたほうがよいでしょうし、あまりにも金利が低いネット銀行などに申込を行なっても審査に通過できない可能性があります。

自己破産した人でも借りることができる可能性がある住宅ローンの選び方について解説していきます。

金利の低い住宅ローンは審査に通りにくい

ネット銀行の住宅ローンは金利が変動で0.5%程度と非常に低くなっていますが、ネット銀行には保証会社もついていないことから審査はかなり厳しくなっています

基本的には勤続年数3年以上ある会社員や公務員でないと審査に通過することが難しいので、自己破産後の人には審査通過は難しいと考えた方がよいかもしれません。

金利の高い地方銀行の住宅ローンが審査に通りやすい

地方銀行の住宅ローンはネット銀行やメガバンクと比較して金利は高くなっていますが、その分比較的審査は緩めです。

自己破産をしても真面目に働いている人であれば審査に通過することができる可能性もあるので、狙い目の住宅ローンと言うことができます。

お近くの地方銀行や信用金庫へ相談してはいかがでしょう?なお相談の際には「過去に自己破産をした」などとカミングアウトする必要は一切ありません

自己破産をしたことを知られてしまうと、リスクを回避するため、審査基準を満たしていても審査に落とされてしまう可能性もあります。

自己破産時にトラブルを起こした銀行は絶対にNG

自己破産をした際にお金を借りていた銀行などに住宅ローンを申し込んでも、絶対に審査に通過することはできません

いくら信用情報から自己破産の情報は消えていても、過去のトラブルの情報は社内情報として残っていますので、この情報をチェックされて一発で審査落ちになります。

自己破産と住宅ローンの関係に関するまとめ

自己破産をした人でも、自己破産から10年が経過すれば信用情報から自己破産の情報が消えて、信用情報を照会した段階で住宅ローン審査に落とされてしまう可能性は無くなります。

審査基準を満たしていれば住宅ローンを借りることは可能ですが、一度自己破産をしている経験を生かし、身の丈にあった借入となるように購入する自宅を選択することを心がけましょう。

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