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朝顔のように自然体で、自由に腕を伸ばして生きればいい

  • 2019.7.31

日々のことや家族の心配ごと、ついぐるぐるといろんなことを考えてしまうけれど、本当はもっと力を抜いて生きていいのだ――。イラストレーター・ヤベミユキさんが街で見かけた素敵なひとを紹介する、『素敵なひとの素敵な生活』。テーマパークで見かけた気負いのない佇まいの女性から、自然体でいることについて考えます。

街を歩いていて目を引くあの人。なぜその人に惹かれるのか、そこに感じられるのは背後にあるライフスタイル。その人からイメージをふくらませて、素敵な生活を想像してみた。

■「ちょっとそこまで」の身軽さが魅力的な彼女

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先日、テーマパークで見かけた、力の抜けた自然体な着こなしが素敵な人。

メンズサイズのグラフィックTシャツを一枚でさらりと纏い、足元はネイビーのシンプルなビーチサンダル。
アクセサリーはゴールドコインのネックレスのみ。

ナチュラルな黒髪のダウンスタイルに気負わないコーデ。そこにミッキーマウスのカチューシャが映えてかわいい。

コンビニに行くような身軽さ。
ちょっと思い立ってやってきたかのような彼女からは、何の気負いも感じられない。

頭の中が日々のことや家族の心配ごと、ちょっとしたどうでもいいことでぐるぐると回っている私には、彼女が眩しくて仕方がない。

彼女のように、肩の力を抜いて自然体で生きられたならどんなにいいだろう。

■朝顔のように自然体で、自由に腕を伸ばせばいい

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そう、たとえば。

おしゃれでいうなら、最後に選んだものをひとつ外す。
おしゃれにストイックな私たちは、ついひとつ余分に着飾ってしまう。
迷って最後に身につけたものはだいたい、自信のなさを隠すためのものだったり、見栄だったりする。

それがコーデを台無しにし、頑張りすぎてる人に認定されてしまう。
(今すぐひとつ、外しましょう!)

それから、美容。
幼少期から容姿もスタイルも自信がなかった私は、それを補うべく、早くからメイクに目覚めた。

一生懸命な気持ちから、あれもこれも加えたくなるけれど、大切なのは「何を引くか」だということに最近気づいた。
たとえば、不要なものを食べない。それだけで、たった3日で、見違えるように肌も瞳も輝きだす。
どんな化粧品より効果が早いのが食べ物なのだ。

忙しいとき、気が張っているとき、疲れたときは、深く長くゆっくりと呼吸してみる。
心と体は繋がっているので、時間がないときは無駄な動きが多くなるし、緊張していると強張ってしまう。
逆も然りで、新呼吸して体の力が抜けると、心の不要なものも抜けていく。

我が家の庭には、次女が学校から持って帰ってきた朝顔の植木鉢がある。
毎朝、見るたびに、器用に気ままにつるを伸ばしている。

ふと、「ああ、朝顔のようにどこにだって腕を伸ばしてもいいんだな」と思った。

何となく、みんなと一緒のレールの上から落ちないように見渡しながら生きてきたけれど、隣のレールに行ってもいいし、進むのが辛いのならやめたっていい。

自分で腕を伸ばしていけばいいのだ。

家族のことを勝手にあれこれと心配して、辛い思いをしないようにと先回りして回避しようとしていた私は、レールの脇をセメントで固めていたのだろう。

なにがあっても経験だ。
どんと構えていよう。

大切なことは、いつだってシンプルなんだ。
そう思ったとき、やっとほんの少し、肩の力が抜けたのを感じた。

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