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普段の生活だけで痩せるカラダを作る食事術! ずぼらすぎるダイエット「ずぼやせ」って?

  • 2019.7.21
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あらゆるダイエットを試しては挫折してリバウンドを繰り返していた、管理栄養士の豊田愛魅さん。紆余曲折を経て、辿りついた食事術が、今回ご紹介する“ずぼらすぎるダイエット”「ずぼやせ」です。

豊田愛魅(とよだまなみ)さん プロフィール
管理栄養士/美容アドバイザーとして活動中。食と腸のスペシャリストとして、人に分かりやすく伝える事をモットーに、書籍・テレビなどメディアに多数出演中。数々の寒天料理や菌活レシピでさまざまな人のお悩みや食生活を改善した実績を持つ。食物繊維とビフィズス菌を黄金比率で摂れる、特別加工粉寒天『びふぃ寒天』を開発・販売中。
オフィシャルサイト:http://biyou-eiyou.com/

「摂らないこと」ではなく、「しっかりと摂ること」を意識して食べ、どのくらい摂ればいいのかを、栄養学的な視点から研究して実践。今では毎日、美味しく食べてずぼらに過ごしているにもかかわらず、理想の体型をキープしています。

その「ずぼやせ」の方法をブラッシュアップし、ずぼらに実践できるようにまとめ直した著書『ずぼやせ』が大ヒット! そのずぼらすぎるダイエットの基本を、ここにご紹介します。


■「肝臓」と「腸」を整えて、痩せる
まずは「基礎代謝」を上げることが痩せるカラダに繋がります。基礎代謝量とは、じ~っとしていても消費されるエネルギー量のこと。息をしたり眠っていたりしても、内臓を動かし体温を調整するためエネルギーは消費されています。この基礎代謝量を上げれば無理に運動せずとも痩せることができます。

「それって筋トレして筋肉をつけるんじゃないの!?」と、思った方も多いかもしれません。ですが、「ずぼやせ」では違います。注目すべきは「肝臓」「腸」なのです。




上の円グラフを見ても分かる通り、1日の基礎代謝量の内訳を見てみると、最も代謝量が多いのは、なんと「肝臓」なんです。肝臓は全基礎代謝の27%、それ以外の内臓と合わせると基礎代謝量の約半分を占めます。ですから、肝臓機能を整え、高めることこそが代謝アップ=「ずぼやせ」の第1歩なのです。

続いて重要なのが「腸」。腸を整えれば、食べたものの栄養素をしっかり消化・吸収でき、エネルギーを効率的に消費させることができます。腸を整えることは基礎代謝を上げるための土台となるんです。

では、実際にはどうすればいいのでしょうか。大きなポイントはたった2つだけ!


・肝臓を整えるために……たんぱく質肝臓サポート成分を摂る
・腸を整えるために……食物繊維ビフィズス菌を摂る




とってもシンプルですよね。 でも、これができていない人が多いそう。次ページで詳細をみていきましょう。


■“肝臓”を整える「たんぱく質」と「肝臓サポート成分」
まずは、肝臓を整える方法をチェックしてみましょう。肝臓をはじめとする内臓機能を高めて基礎代謝を上げるために重要なのは、毎日、たんぱく質をきちんと摂ること。


【たんぱく質の効用4つ】
1. 肝臓をはじめとする内臓機能を高めてくれる
2. 食べてもエネルギーが消費されやすい
3. 肥満ホルモンを抑えてくれる
4. 食欲抑制ホルモンを調整してくれる
量の目安としては、1食当たり「手のひらサイズ、約100gの魚介類や肉、大豆製品」をメインとして食べる。昼食と夕食の2回の食事でしっかり摂って、残りは朝食間食にドリンクなどで摂るのが効率的です。

●「朝イチたんぱく質」のススメ!


「朝から肉や魚をしっかりと食べるのは大変ですよね。それなら、今、アスリートだけじゃなく女性の間でも話題のプロテインを活用しましょう。コップ1杯のプロテインを朝ご飯にすればいいんです。プロテインは実はダイエット中の効率的なたんぱく質の補給にも効果的なんですよ。プロテインの味が苦手な方は100%ジュースで割るのがおすすめです」(豊田さん)



粉末のプロテインを100%ジュースで割ったり、牛乳や豆乳、ヨーグルトと一緒にフレッシュフルーツとはちみつなどを加えてシェイカーやブレンダーで混ぜるだけで高たんぱく質の朝ごはんが完成。慌ただしい朝でも簡単に作れるし、赤ちゃんをあやしながらでも片手で飲めるのがいいですね。 スムージー感覚で飽きずに続けられそうです。

「プロテインドリンクを毎日飲むのに飽きたら、完全栄養食とも言われている「卵」を活用。 TKG(卵かけご飯)納豆チーズなどの発酵食品をプラスするのも腸活になって、おすすめです」(豊田さん)

●肝臓をいたわる5つの栄養素


たんぱく質の補給ができたら、肝臓をいたわる栄養素もしっかり摂りましょう。内臓機能を高め、効率よく代謝を高めてくれます。簡単な摂り方も合わせてご紹介しましょう。


亜鉛…飲酒だけでなく疲労などで傷ついた肝臓を守り支える栄養素。卵黄、きなこ、チーズ、牡蠣、レバー、牛肉などに多く含まれる。プロテインドリンクにきなこを加えるだけでもOK!

リコピン…トマトに含まれる赤い色素。抗酸化作用に優れる。生のトマトよりも加熱、油と一緒に摂ると吸収率が上がるので、ケチャップやトマトジュースで摂るのがオススメ。


クルクミン…ウコン(ターメリック)に多く含まれる黄色い成分。肝臓の解毒作用を高めたり、肝臓の機能全体を高めてくれる。カレー粉をいろんな料理に振りかけるだけで手軽に摂れる。

タウリン…アミノ酸の一種。体内で消化を助け、弱った肝臓の細胞を再生し促進。脂肪肝を防ぐ働きも。イカやタコ、ホタテやエビに多く含まれる。間食にスルメを食べれば手軽に摂取できる。

オルニチン…アミノ酸の一種で肝臓での解毒作用を助け、ストレスや疲れを軽減。シジミの味噌汁で摂るのが簡単で効果的。

■“腸”を整える「ビフィズス菌」と「食物繊維」
食べたものをきちんと消化して、栄養素をしっかり吸収してこそ、エネルギー消費量や代謝機能もアップします。その土台となるのが「腸」。 たんぱく質の摂取とともに、食物繊維ビフィズス菌など腸内環境を整える栄養素の摂取が不可欠です。




「肝臓を整えるために、たんぱく質をもっと積極的に摂ろうと考えると、動物性たんぱく質の量が多くなりやすい。野菜よりも肉や魚を食べがちです。そうすると腸が汚れる可能性が大! 肝臓の代謝を上げるなら、腸のケアもセットにするのがマストです」(豊田さん)



そこで、豊田さんが注目しているのが、レタスの約70倍も食物繊維が含まれる「寒天」。スティック状の粉寒天を常備しておき、お味噌汁やスープに溶かして飲めば簡単に摂ることができます。

そして、腸内環境を左右する善玉菌の中でも特に重要なのがビフィズス菌。ビフィズス菌は、加齢とともに減少していくので、サプリやヨーグルトで積極的に摂りましょう。

「乳酸菌よりもビフィズス菌を摂るほうが効率よし。そして、大腸に定着してくれるわけではないので、毎日ちょっとずつでも摂り続けることが重要です」(豊田さん)


肝臓と腸をWでケアすれば、食事の栄養がきちんと吸収され、基礎代謝が上がって、ずぼらに過ごしていても痩せることがわかりました。

次ページでは、簡単に毎日続けるための基本のワンプレートをご紹介します。


■「基本のワンプレート」で食事のサイズ感とバランスを把握
運動をしなくても痩せるカラダの基本がわかったら、早速、食事で実践してみましょう。毎日、気軽に実践できるように、罪悪感なく食べてもいい食事のサイズ感バランスをワンプレートでイメージできるようにしましょう。

【基本のワンプレート】



・左下に小さい茶碗1杯分のごはん
・左上にメインとなる肉か魚介類を手のひら1枚分(約100g)
・右上には野菜
・右下にはきのこ類海藻、豆類(豆腐や厚揚げなど)、加熱した野菜などの総菜類
この基本のプレートを頭に入れておけば、毎食、パズルのように献立を組み立てることができます。外食するときもこのサイズ感とバランスに近い組み合わせを選べばOK! たとえバランスよく食べられなくても、「これだけたんぱく質が摂れた!」「これだけ食物繊維が摂れた」というのがわかりやすく、プラス面にも意識を向けやすくなります。

■「間食」もダイエットに必要な「栄養補給」のチャンス



ダイエット中は敬遠されがちな間食も、実はダイエットをサポートする栄養補給のチャンス。小腹が空いたら、牛乳豆乳きなこはちみつをプラスして飲むだけでたんぱく質亜鉛が補給でき、お腹も落ち着きます。

甘いお菓子が食べたい時は、ミルクチョコをやめてビターチョコに変える、プリンをやめてヨーグルトを選ぶ、ポテトチップスの代わりに野菜チップスやナッツにする、などポジティブ間食を楽しんでしまいましょう。


■実生活の中での「食事選びのコツ」が満載!
本書ではほかにも、さまざまな人の食事に豊田さんがアドバイスをしたケーススタディも紹介されています。また、気になる豊田さんの1週間の食生活を記した「ずぼやせ1週間プログラム」も必見! 会食や女子会、メニュー開発のため食べ歩き…、など食べる機会の多い豊田さんがどのように「ずぼやせライフ」を実践しているのか、具体的な食事選びのヒントが満載です。

本書を参考に、子どもと一緒の外食のときも、デリでお惣菜を利用した夕飯のときも、「基本のワンプレート」で食事を組み立てながら、気楽に「ずぼやせ」ダイエットをはじめてみてはいかがでしょうか。

●「ずぼやせ」まとめ
肝臓を整え、食べて代謝を上げる
たんぱく質食物繊維ビフィズス菌をセットで摂る
基本のワンプレートを参考に組み立てれば挫折知らず!
「生きているだけで痩せる体」をつる食事術『ずぼやせ』
豊田愛魅著(光文社)1200円(税抜)

ダイエット難民だった管理栄養士の豊田愛魅さんによる「しっかり摂って痩せる」食事術。生活しているだけで痩せる体を作るために、栄養学的な視点から研究・実践し、たどりついた内容をまとめた1冊。特別な運動は必要ナシ! 子育てに忙しいママでも実践できる「ずぼやせ」テクが満載です。

(はまだふくこ)

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