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消費者金融の金利の仕組みや相場をFPが解説!

  • 2019.7.16
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一般的に高いという印象のある消費者金融の金利。この記事では消費者金融の金利の仕組みや他のローンとの金利相場の違いについて解説します。なぜ消費者金融の金利が高いのか、その理由を明らかにします。

消費者金融の金利の仕組み

年20%を超える金利は刑事罰の対象

上限金利を定めた法律には利息制限法のほか「出資法」があり、借入金額に関わらず年20%を超える金利で貸付けを行った業者は刑事罰の対象

上限金利は実際の借入額ではなく借入限度額で決まる

カードローンの上限金利は、実際の借入額ではなく借入限度額を基準に決まります。たとえば借入限度額が100万円の人は借入額が30万円でも上限金利は年15%です。

主な消費者金融の金利相場

消費者金融の借入金利には通常3.0%〜18.0%のように幅がありますが、この例の3.0%はあくまで下限金利。下限金利は返済能力が高く借入限度額が大きいなどの条件を満たすごく一部の人にしか適用されません。基本的には上限の18%(借入限度額100万円以上であれば15%)が適用されると考えておきましょう。

主な消費者金融の借入金利は以下のようになっています。

※2019年6月30日時点

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他のローンの金利相場

消費者金融の以外の金融機関における借入金利の相場は以下のようになっています。

主な銀行カードローンの金利相場

銀行が取り扱う銀行カードローンの金利相場は消費者金融に比べ低く、上限金利は年15%を下回るものが多くなっています。

※2019年6月30日時点

信販系カードローンの金利相場

信販会社(クレジットカード会社)が取り扱うカードローンの金利相場は、概ね消費者金融並みの高い水準となっています。クレジットカードのキャッシング枠で適用される金利相場も年15%〜18%と、こちらも高い水準です。

※2019年6月30日時点

参考:目的別ローンの金利相場

住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなどの目的別ローンの金利相場は消費者金融よりもかなり低いことがわかります。

もちろん限度額の範囲内で自由に借り入れできるカードローンとは仕組みが違うため単純には比較できませんが、カードローンは金利面で不利な商品だという認識を持って利用すべきと言えます。

複数のカードローンの借り換えに利用できる返済専用の「おまとめローン」は目的別ローンの一種であり、金利負担軽減に有効な商品と言えます。

目的別ローンの金利(三菱UFJ銀行)

※2019年6月30日時点

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消費者金融の金利はなぜ高いのか

消費者金融の金利はなぜ高いのでしょうか。その理由を見ていきましょう。

【消費者金融の金利が高い理由①】保証人や担保がない

カードローンは基本的に保証人不要、無担保で借り入れできるのが特徴です。借り手にとってはメリットですが、貸し手にとっては貸したお金を回収できないリスクが高まります。貸し手はこの貸し倒れリスクを金利を高めに設定することでカバーしているのです。

それに対し住宅ローンやマイカーローンでは、通常土地や建物、車を担保とします。もし借り手が返済できなくなっても担保を売却して貸付金を回収できるため、貸し倒れのリスクは小さく、金利を低く設定できます。

【消費者金融の金利が高い理由②】資金調達コスト

保証人や担保がないのは銀行カードローンでも同じです。しかし消費者金融の金利は銀行カードローンの金利よりも通常高く設定されています。これは貸付資金の調達コストの違いが関係しています。

銀行であれば預金によってほとんどゼロに近い金利で資金を集められますが、消費者金融は自己資金のほか銀行などへ金利を支払って融資資金を調達しなければなりません。この調達コストが消費者金融の金利に上乗せされているのです。

【消費者金融の金利が高い理由③】情報の非対称性

返済能力が低く貸し倒れリスクが高い人の金利は高く、返済能力が高く確実な返済が見込める人の金利は低く設定するというのが通常の考え方です。

しかし、貸し手に借り手の返済能力に関する情報がない(少ない)と、貸し倒れのリスクをカバーするために金利を少し高めに設定せざるを得ません。一方借り手は金利を比較した上で自分に有利な貸し手を選べます。

これが「情報の非対称性」がある状態です。

この状態では返済能力が相対的に高く、より低い金利で借り入れできる人は金利の高い貸し手からお金を借りなくなります。その結果、金利を高く設定した貸し手からお金を借りようとするのは相対的に返済能力の低い人だけなり、貸し倒れのリスクが高まります。

こうなると貸し手はさらに金利を引き上げないと割に合わなくなり、金利が上げれば残った人の中でも相対的に返済能力の高い人がまた借りなくなる。

これを繰り返すことで金利はどんどん上がっていき、最終的に金利は上限に達して高止まりの状態となるのです。もし上限がなければ金利はさらに上がり続けることでしょう。

情報の非対称性 ある財やサービスの供給側と需要側(お金の貸借では貸し手と借り手)で、その財やサービスについて持つ情報量に差があること

情報の非対称性が解消され金利が下がるには審査の強化が必要

情報の非対称性を解消するには、貸し手が審査を厳しくして借り手の返済能力を正確に見極める必要があります。情報の非対称性が解消されれば、借り手の返済能力に応じて適正な水準まで金利が下がると期待できます。

とはいえ消費者金融はすぐにお金を借りたい人や相対的に返済能力が低い人の受け皿ともなっており、他社との競争の中で審査を強化するのもなかなか難しいのが現状と言えます。

消費者金融の金利が高い理由まとめ
  • 保証人や担保がない
  • 資金調達コスト
  • 情報の非対称性

消費者金融の金利の仕組みに関するまとめ

法改正によってグレーゾーン金利が撤廃され、以前に比べれば消費者金融の金利は下がったと言えます。とはいえ消費者金融の金利が高いことには変わりありません。

より金利の低い銀行カードローンや他のローンが利用できないかを検討した上で、うまく利用することが大切です。

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