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百貨店の6月度は5社中3社がプラス 低気温、悪天候で夏のクリアランスの出足は不調

  • 2019.7.1
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百貨店大手5社の6月度の売上高(既存店ベース)は、三越伊勢丹が前年同月比3.0%減、高島屋が同0.7%増、大丸松坂屋百貨店が同0.2%増、そごう・西武が同2.7%減、阪急阪神百貨店が同1.9%増だった。阪急阪神百貨店以外の4社が28日開始で足並みをそろえた夏のクリアランスセールは、台風接近による悪天候予想で出足をくじかれた。衣料品のボリュームゾーンは実需傾向が強まる中で低気温により夏物が売れず、引き続き苦戦が続いている。免税売上高は、大阪で6月28~29日に主要20カ国・地域首脳会議(G20)が開催されたことよる宿泊費高騰などマイナス要素はあったものの影響は限定的で、引き続き堅調に伸びたという声が多い。

気象庁によると、6月の全国平均気温は21.8度と、過去5年間で最も低かった。4社の夏のクリアランスセールの初動は悪天候予報もあり、三越伊勢丹、大丸松坂屋百貨店は開始から3日間(28~30日、昨年は29日~7月1日)で客数・売り上げともに昨年比1割減だった。通月では夏物が苦戦する一方、「6月にもかかわらず婦人のジャケットがよく売れ、2ケタ増だった」(三越伊勢丹広報)という声も聞かれた。

大丸松坂屋百貨店の免税売上高は、前年同月比12.0%増で化粧品、ラグジュアリー、美術・宝飾品が伸びた。関西が主な商圏の阪急阪神百貨店は、G20期間中の阪急うめだ本店の客数が昨年比2割減だったが、通月の免税売上高は同7%増。そごう・西武の免税売上高は同5.0%減だったものの、昨年の大口与件を考慮すると例年並みの水準だった。一方、高島屋は「(G20開催による)宿泊費高騰や円高元安といった要因がマイナスに働いた」ため免税売上高は同8.2%減。三越伊勢丹も特選・売り上げに関しては同2ケタ増だったものの、免税売上高全体では昨年を割った。

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