楽園のような国ハワイ！日本人がホッとできる味♡その秘密は〇〇にあった！

日本にあるいろいろな国の料理を通して、様々な文化に触れていく「世界の胃袋TRIP」。第16回目となる今回はバカンスや結婚式でもおなじみのハワイをピックアップ！

多くの日本の芸能人が年の暮れを過ごすほど、日本人にとっては身近であり、楽園のような国。そんなハワイの食文化について、お伝えします！

ハワイが恋しくなる、アットホームな空間

今回伺ったのは、赤坂にあるハワイ料理店「オゴ・オノロア・ハワイ」。オーナー兼シェフのRyojiさんはハワイ出身で、このお店には同じようにハワイ出身の方が多く集まり「本場よりもおいしい」とも言われているのだとか！この度は奥様でハワイにも長く滞在していたという空中さんに料理や文化についてお話しいただきました。

店内にはハワイアンキルトやハワイの海の写真などが飾られ、一度も行ったことがなくてもハワイが恋しくなる、そんなアットホームな雰囲気です。

ハワイの料理といって想像するのはロコモコや、パンケーキではないでしょうか。これらの有名メニュー以外にもハワイの家庭でよく食べられている料理はたくさんあります。それらがここでは食べられるんです！

ツナポケボウルは日本の醤油文化が作ったハワイの代表料理

まずいただいたのは「スパイシーツナポケボウル」。ツナと言ってもツナ缶ではなく、マグロです。ハワイは海に囲まれているので、新鮮な魚介をよく家庭でも食べるのだそう。サイコロ状にカットしたマグロとアボカドを醤油で和えて白米の上にのせており、ご飯が進む日本人好みの味です！

「醤油が使われるようになったのも、日本からの移民が持ってきたからなんです」と空中さん。歴史を辿ると、1800年代半ばに多くの日本人がハワイに移住し、サトウキビ畑で働き始めました。その時、中国や韓国など他国から来た労働者と一緒にお弁当を交換する中で小さな食文化交流が繰り広げられ、今のハワイのミックス料理になっていったと言われています。ちなみに伝統的なハワイ料理は塩のみのシンプルな味付けが多いのですが、現代のハワイ料理には「醤油」「マヨネーズ」「キムチ」が欠かせません！

お腹を満たしたい労働者の味方、マカロニサラダ

サトウキビ畑の労働者たちがよく食べていたというのが「マカロニサラダ」です。当時、ハワイでは稲作が難しく、全て輸入に頼っていたため、大変貴重なものでした。けれど、たくさん働いた後にお腹をいっぱいに満たしたい…。そんな状況で重宝されていたのが、このマカロニでした。米が不自由なく食べられる今でも、付け合わせとしてよく食べられています。

今でもおめでたい席でいただくトラディショナルメニュー

他にも注目したいオゴオノロアハワイの人気メニューが「カルアピッグ」。肉料理ながらもさっぱりとして、肉そのものの旨みを十分に感じられる1品です。こちらはハワイのお祝いの席でメインディッシュとしてよく食べられています。現地の人にとっては、なじみ深く贅沢なメニュー。昔は豚ではなく猪を獲って、土に穴を掘り、その中に焼いた石とともに入れてじっくりと蒸していたのだとか。

もう1つお祝いの席やパーティーでよく食べられるのが、こちらの「ラウラウ」。鶏肉や豚肉、魚などの具材にハワイアンソルトを振りかけ、タロイモの葉っぱで包んで蒸し焼きにしたものです。ゆっくりと時間をかけて蒸しているので、とってもジューシー！

カルアピッグ同様に昔は土の中で調理されていましたが、今ではオーブンを使うのが一般的です。けれどそれでも手間がかかるので、日常的には作らず、大切な時にいただく贅沢な料理なのだそう。

ハワイのお手軽ファストフードといえばコレ！

日本でも人気のハワイフードといえば「スパムおにぎり」ですよね。実際にハワイのコンビニやフードコートでも手軽に購入でき、おやつのように食べています。

第二次世界大戦後、アメリカからハワイに帰還した兵士たちがスパムを持ち帰ったことがこのことの始まり。その後、寿司の押し型にスパムがピッタリとはまることから、スパムおにぎりが出来上がったそう。スパムの味付けと米の相性の良さからこのメニューは次第に人気を博す定番メニューとなっていきました。ここでも様々な国の食材や技術がミックスしてハワイに受け入れられていたのです！

ハワイの自然が生んだナチュラルなスイーツやドリンク

ハワイのスイーツといえば、パンケーキやドーナツが有名どころ。でもせっかくならハワイで昔から親しまれてきた「ココナッツプリン」もお忘れなく！ココナッツミルクをベースにしたプリンで、やさしい甘みとすっきりとしたコクで食べやすい味わいです。

また、ドリンクの「ママキティー」もハワイではよく飲まれています。ママキの葉のお茶で、先住民に「聖なるハーブ」として心や体を浄化するために使用していたそう。コレステロールを減らす、デトックス効果などがあるため、今でも健康的で自然な飲料として親しまれているそうです。

実はハワイでは、地ビールも多く作られており、地元の方から観光客まで多くの方に親しまれています。なんと日本円の100円程度でビールが飲めるので、気軽さも◎。特にメジャーなのが「コナビール」。ハワイ地ビールの先駆け的存在として不動の人気を誇ります。ハワイ島に工場があり、日本人にも見学＆試飲ツアーが大人気です。

日本人がハワイ料理を食べてホッとできるその背景には、明治時代に日本人がハワイに移り住み、醤油とともに日本の食文化を広めていったことがあるようです。もちろん日本だけでなく、韓国や中国、アメリカからの移民にとっても同様の理由で親しみやすいのかもしれません。誰もがホッとできるハワイの魅力は、そんな文化がミックスされた食事にありました。

 

次回はハワイの文化や国民性についてご紹介します。日本人にとって身近なハワイですが、歴史や文化を知ることでもっとハワイが好きになるかも…!? 7/6配信予定です。お楽しみに！

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＜information＞

オゴ オノロア ハワイ

http://www.ogohawaii.net/
〒107-0052 東京都港区赤坂５−１−４

03-3585-5337

営業時間：11:30～14:00、18:00～23:00(火曜はランチのみ）

定休日：土・日・月曜、祝日

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Writing: 竹林佑子（エフェクト）
Edit: TRILL