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心穏やかになる、雨の日に部屋で聴きたい4曲。

  • 2019.6.10
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心穏やかになる、雨の日に部屋で聴きたい4曲。
2019.06.10 18:00
憂鬱な梅雨の季節に突入。ジトジトと降り続ける雨は、永遠に止まないかのようで、鬱陶しく感じてしまう。そんな気分のときは、無理にやる気を出さず、部屋でメランコリックな音楽に浸るのもいい。雨の日には、心が穏やかになるこの4曲と過ごそう。

1. “Needed”/RHYE ミステリアスな歌声に、刹那的な愛を感じる新曲。


男性ボーカルとは思えない、官能的かつ中性的なウィスパーボイスに吸い込まれるライ(RHYE)の新曲「Needed」。秘密に包まれた“ライ”は、実はカナダ出身でLAを拠点に活動するマイク・ミロシュによるプロジェクトで、つい先日「FFKT2019」の出演のために来日を果たしたばかりだ。


同曲は5月にリリースされたニューアルバム『Spirit』に収録されているリードシングル。マイクが当初正体を明かしていなかったように、リヴァーブに包まれた歌声はとてもミステリアスで、ゆっくりと紡がれるアンビエントサウンドとともに、摑んでは消えてしまう刹那的な愛を表現しているよう。ライが作り出す静寂なモノクロームの世界に浸ったまま深い眠りにつきたくなる。

2.“leam”/sub-tle. サウンドアーティストが描く、美しく儚い世界に漂う。


映画のエンディングのように、何かが終焉を迎える瞬間は物哀しく、寂しくて、それでいてとても満たされている。そんな世界観を持つ「リーム(leam)」は、サヴトレ(sub-tle.)のアルバム『leam』に収録されている表題曲。故クラウス・ディンガーの右腕の一人として活躍し、現在は多くのミュージシャンの作曲、プロデュースを手掛けるベルリン在住のオカモトサトシによるソロプロジェクトだ。


ヴァイオリンとチェロの繊細なストリングス、遠い記憶のようなピアノの音色、時折刻まれるノイズ、それらが情景に溶け込んだサウンドスケープの傑作。さまざまな音の断片が重なり、浮遊して、優しく触れ合って、美しくも儚いパラレルワールドへと導かれてゆく。

3. “Fixture Picture”/Aldos Harding エキセントリックな世界へ誘われて。


ニュージーランド出身のシンガー・ソングライター、オルダス・ハーディングがアコースティックギター片手に歌い上げる「フィクスチャ・ピクチャー(Fixture Picture)」。フォークのエッセンスを含んだ牧歌的ソングでありながら、エキセントリックで非現実的な魅力を醸し出す。


想像を超える、強烈なインパクトのミュージックビデオでも注目を集めているオルダスだが、同曲は大自然の中で真っ赤な年代不詳のモードファッションに身を包み、瞬間移動を繰り返す映像がなんともシュール。奇妙で摩訶不思議なものは、なぜこれほどまでに人を惹きつけるのだろうか。 彼女の美声さえも、この世のものではない異次元の世界を彷彿させる。

4. “Birthday”/The Sugarcubes ビョークのバンドで追憶にふける。


メランコリックな音楽といえば、トップアーティストを何組も輩出しているアイスランドのシーンが真っ先に頭に浮かぶことだろう。「シュガーキューブス」(アイスランド語では「スュクル・モラルニール」)は、シーンを代表する世界の歌姫ビョークがボーカルを務めていたオルタナティブ・ロックバンド。息子のバースデーである1986年6月8日に結成された。


翌87年に、ファーストシングル「バースデー」を英語の歌詞でリリース。荒削りでオールドスクールなロックサウンドがノルタルジックだ。どんな言葉を並べても冒涜になってしまうほど卓絶したビョークの歌声。静かな雨音とともに聴けば、あの頃の懐かしい思い出が蘇るだろう。

Text: Kana Miyazawa

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