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夏到来! 「浴衣」の魅力を再発見できる展覧会って?

  • 2019.6.2
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和装離れが進む昨今、その流れに反して、ますます多くのファンを魅了している浴衣。その魅力を教えてくれる展覧会『特別展 ゆかた 浴衣 YUKATA すずしさのデザイン、いまむかし』が始まった。

浴衣が広まったのは江戸時代。当初は入浴後のくつろぎ着だったものが、その快適さから次第に夏の気軽な外出着へと発展。素材も麻から木綿へと変化すると、「型染」や「絞り」など染めの技法も進化してゆく。当時は「小袖雛形本」と称されるスタイルブックが存在、そこから柄を注文するのが一般的だった。しかし明治末期から大呉服店(現・百貨店)が急成長すると呉服店が続々と新柄を手掛けるように。特に大正末から昭和初期には、鏑木清方など有名な画家が考案した新作を百貨店が発表。既存の意匠とはまた違うデザイン性も加わり浴衣は一躍トレンドになった。そんな江戸から昭和にかけての浴衣や型紙、当時の風俗を描く浮世絵などが数多く展示される。さらに、現代の作家による、無形文化財である型染めの技術「長板中形」を用いての制作模様も映像で紹介。

まずはお気に入りの浴衣に袖を通すことから本展を楽しんでみて。

紺木綿地団扇模様浴衣

大正~昭和時代 20世紀前半 東京都江戸東京博物館
おおらかで大胆な模様は、江戸時代に町の女性が着用しはじめたもの。

白麻地石橋模様浴衣

江戸時代 18世紀後半 東京都江戸東京博物館
能の演目「石橋」にちなみ中国の獅子と牡丹が大胆に描かれた図案。

白麻地槍梅若松模様浴衣

江戸時代 18世紀後半 東京国立博物館
後期には、現存するものが少ない貴重な染織の作品を展示。画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives

三代歌川豊国(国貞)「四条河原夕涼之図」

江戸時代 嘉永2年(1849) 錦絵 大判三枚続 個人蔵
歌舞伎役者が浴衣で涼む風景を描いた一枚。町衆の浴衣絵なども数多く現存。

『特別展 ゆかた 浴衣 YUKATA すずしさのデザイン、いまむかし』 泉屋博古館分館 東京都港区六本木1‐5‐1 前期:開催中~6月16日(日) 後期:6月18日(火)~7月7日(日)10:00~17:00(入館は16:30まで) 月曜休 一般1000円ほか ※きものでご来館の方100円割引(他割引との併用不可) TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)

※『anan』2019年6月5日号より。文・山田貴美子

(by anan編集部)

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