1. トップ
  2. 恋愛
  3. 【女子のばんそうこう】手放せなくて苦しいあなたに。

【女子のばんそうこう】手放せなくて苦しいあなたに。

  • 2019.5.31

なんていい気候なんだ。初夏を飛び越して夏に突入した感がないではないけど、風は爽やか、空も晴れ晴れして気持ちいい。しかし今回の「女子ばん」はそんな天気とはうらはらに心をすり減らせているかもしれないあなたにおくります。

まだ見ぬ相手に。すごく好きな人に。パートナーに。もしかしたらあなたはいま「必死」ではないだろうか?

ひとり身とさよならするために相手を探しまくっている。好きな人と会うために自分の都合を後回しにして時間を差し出している。パートナーとの関係と一緒にいる生活を何とか続けようと奮闘している。
恋愛や結婚なんて頭で考えた通りスマートにできるもんじゃないし「なんかカッコわるいな私」と思うこともたくさんある。ていうか主にそればっかりだ。だけどあなたのその「必死」は、今のあなたを幸せにしてるだろうか?

必死な様子は相手に伝わる。その必死感は温度差を生む。「ああ、この人は俺といることに全勢力を傾けてるんだな」「とにもかくにもパートナーが欲しいんだな」…そう思われたら、ナメられたり引かれたりする率は上がってしまう。中にはそれで心を動かされるひともいるとは思うが、余裕のなさはたいてい、願う展開の裏目に出る。
「必死」というのは、「俺といると楽しそうだな」「この子はいつでも一生懸命だな」とはちょっと違う。とにかく「自分」というものがなさそう。他の楽しみがなさそう。実際はそうじゃなくても、そんなふうに見えてしまう。

あなたはどうしてもいま、誰かが横にいないとだめだろうか?あなたには本当に、その人しかいないのだろうか?

・ひとりでいることに罪悪感を感じて焦ってしまう。
・なぜか私が私でいられない。
・一緒にいると自分が傷つくかお互いを傷つけてしまう。
・相手には別の相手がいて一対一のつきあいができない。
・破綻しているのが分かっているけど怖くて手放せない。
・ここまでくるのに長い年月と労力をかけたので今更別れられない。
・私にはこの人しかいない。二度とこんな人とは出会えない。

もしこれらの思いのいずれがあるなら、あなたはかなり無理をしている。今すぐやめた方がいい。

必死に無理をしてしまう。それはすでに「執着」だ。
ひと1人分の両足がつくくらいのちいさなちいさな孤島。その島のたった一本の木に、あなたは必死につかまっている。ずいぶん前から腹が減って死にそうで、だけどその木にはひとつも実がなっていない。海風に吹かれてよろけるたび、岩や枯れ木で足は傷つく。身体は冷えてる。なのにあなたはそこから離れない。その木に必死にしがみつく。
「だって手を離したら海に落ちて溺れ死んじゃう。ここにいれば、つらくても死ぬことはないから」

本当にそうだろうか?
思い切って手を放して眼の前の広い広い海に飛び込んでみたらどうなるだろう。最初は確かに苦しいだろう。波にのまれてむせるだろう。でも少ししたらあなたは海の中が意外とあたたかいことに気づくかもしれない。何とか手足をばたつかせたら、泳げることに気づくかもしれない。そしてそのまま泳いでいたら、不意にもっと広い島にたどり着けるかもしれない。そこは歩きやすくてあたたかな砂浜と柔らかい土と緑があり、食べ物が豊富できれいな花がたくさん咲いているかもしれない。

あなたが思っているより、世界は広くてあなたに優しい。必死だった時には見えなかったたくさんの可能性が、そこかしこにある。「こんなに楽ちんで穏やかでいいの?」そう笑ってしまうような人生も、待っていたりする。
だから、考えるだけで苦しくて泣いてしまいそうなものからは、いっそ手を放すことを考えてみてもいいかもしれない…と私は思うのです。

元記事で読む
の記事をもっとみる