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「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019」で注目したい、多様なテーマを切り開いていく女性フィルムメイカーたち。

  • 2019.5.28
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「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019」で注目したい、多様なテーマを切り開いていく女性フィルムメイカーたち。
2019.05.28 12:00
アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019」が東京で5月29日から6月16日まで開催される。今年からはオンライン会場で作品を鑑賞することができるなど、全国に拡大する。中でも女性フィルムメイカーによる多様な視点を特集する 「Ladies for Cinema Project」は必見。注目作の一部を紹介!

新たな視点を通じて見たい、現代の文化と社会のあり方。


もしも乳がんで片方の乳房を失った後に昔の恋人と再会したら? 唯一の収入源が誰かの代理出産をすることだったら? なかなかメインストリームの映画では細かく触れられることのない女性の視点を映画にした作品たちが今年の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019(SSFF & ASIA 2019)」で上映される。同映画祭の中に設けられた「Ladies for Cinema Project」では、世界各国の女性フィルムメイカーたちによる女性たちの物語が、映像作品として特集されるのだ。


『The Amazon(原題)』は、がんで乳房を失うも再建手術をあえて選ばなかったエリーの一日を、彼女の視点で描いている。主演と監督を務めたのはフランス出身のアレクサンドラ・ナウーム。『A Year(原題)』は、2015年に起きたネパール地震の直後、代理出産児は救出されたが、出産した代理母たちが残されたというニュースを知った韓国系アメリカ人監督のジスン・ジェミー・リーが着想して製作した作品だ。


ほかにもDVを描いた『She(原題)』はコソボ共和国生まれの女性脚本家・監督の作品。中絶問題を問いかける『Alejandra, I love you.(原題)』はメキシコ人監督によるもの。女性を助ける意外な人物が登場する『Pick Me Up(原題)』はレバノン出身の監督の映画。


今年はオンライン会場設置で世界の物語が日本全国に拡大。多様なテーマを切り開いていく映画から、ますます目が離せない。

『Alejandra, I love you.』

『Pick Me Up』

『She』

『A Year』

見逃したくない! 日本初公開作品も登場。


SSFF & ASIA 2019期間中には、「ジャパンプレミア」と呼ばれる日本初公開作品の特別上映が多数ある。映画『ハンニバル・ライジング』などに出演したフランスの人気俳優ギャスパー・ウリエル主演の『試練』は今年のセザール賞にもノミネートされた注目作品だ。ほかにも、今年のアカデミー賞の短編実写部門で受賞したアメリカの作品『スキン』や、アカデミー賞の短編アニメーション部門にノミネートされた『週末に』など話題作が目白押しだ。


LiLiCo、冨永愛、GQ鈴木編集長がショートフィルムの魅力を語る鼎談もチェック! 

https://gqjapan.jp/culture/movie/20190524/ssff-asia-2019-begins

Short Shorts Film Festival & Asia 2019

SSFF & ASIAは、米国俳優協会(SAG)会員である別所哲也を創立者に、「アメリカン・ショート・ショート フィルムフェスティバル」として誕生。2004年に米国アカデミー賞公認映画祭に。現在、アジア最大級の国際短編映画祭だ。今年のテーマは「Cinematic Attitude」。ショートフィルムの特徴である作り手の感性を通じて、現代の文化や社会を反映する作品に焦点を当てていく。
https://www.shortshorts.org/2019

Photos: Short Shorts Film Festival & Asia 2019 Editor: Mihoko Iida

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