1. トップ
  2. 【GLAMなオトコ】Vol.24 成田凌は奔放な女性が好き!? “解き放たれた高校時代”とは?

【GLAMなオトコ】Vol.24 成田凌は奔放な女性が好き!? “解き放たれた高校時代”とは?

  • 2019.5.24
  • 3397 views
GLAM_成田凌01

ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season」に出演し、昨年公開された映画『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』で第42回日本アカデミー賞新人賞に輝いた成田凌。2019年に入りすでに出演映画が3本公開され、飛ぶ鳥を落とす勢いを見せる彼が、小松菜奈と門脇麦という同世代の実力派と共演した新作映画が『さよならくちびる』です。

本作で成田が演じるのは、インディーズデュオ<ハルレオ>の付き人である、元ホストのシマ。劇中では、解散を決めたハルレオの最後のツアーを通して、それぞれの思いが明らかになっていきます。

メンズノンノモデルとしてデビューし、今や俳優として引く手あまたな存在となった成田。このインタビューでは、本作のテーマである“他人への憧れ”にちなみ、どんな人間に憧れるのかを語ってくれました。そして現在25歳の彼の未来像や“GLAM(魅力的・幸せ)”な時間についても伺いました。

(C)2019『さよならくちびる』製作委員会
Q.本作は、映画『風に濡れた女』などで知られる塩田明彦監督が手がけたオリジナルストーリーです。脚本を読んだとき、シマという人物についてどのような印象を受けましたか?

文章を読んでいるようなセリフの言い回しだったので、少し違和感を感じました。でも監督に相談しているうちに、シマの言い回しは監督の話し方に似ていることに気付いて、あまり気負わないようになりましたね。

Q.元ホストであるシマは、小松菜奈さん演じるレオ、門脇麦さん扮するハルに振り回される役どころでしたが、ご自身との共通点を挙げるとしたら?

わざとやってくれたのだと思いますが、小松さんも門脇さんも、僕をいい具合に茶化してくれて、ある種の“のけ者感”を作ってくださったんです。異性にちょっとなめられがちなところはシマと似ているのかなって思っちゃいましたね。もしシマのように意志の強い2人の女性と一緒に行動することになったら、僕も板挟みになるだろうなと思います。

Q.塩田明彦監督は、この作品のテーマは「愛というより、あの人のようになりたいと思う“憧れ”」だとおっしゃっていました。奔放だけど不器用なレオ、音楽的才能はあるが孤独なハル、自分の夢を諦めふたりをサポートするシマの中で、成田さんが“この人のように生きたい”と思うのはどの人物ですか?

門脇さん演じるハルですかね。ハルは自己犠牲的な考え方がある人なんですが、それってすごいことだと思うんです。自分の才能をひけらかすことなく、人のためになることを考えられる人間だし、引っ張っていきながら支えることもできる。本人の中では葛藤もあるだろうけど、この作品の中でバランスを取っているのはハルな気がします。

Q.ご自身の周りで憧れを抱く相手を挙げるとしたら?

同性に対してもありますが、意外と異性に憧れを感じることのほうが多いですね。それこそ小松さんと門脇さんには、「もし僕がふたりと同じことをしてもプラスにはならないだろうな」と思わされました。空気作りの面では、女性だからこそできることがあると思うんです。ふたりにはそれぞれの魅力があるので、どちらにも憧れますね。

Q.ではレオとハルを異性として見た場合、どちらのタイプの女性に惹かれますか?

シマではなく“成田”としては、奔放なレオにかまってしまいたくなる気持ちはありますね。そんな人がたまに見せる弱みを知ってしまうと、勝手に尊いものに思えてしまって……。でも、そうなるとハルみたいな人は報われないので、なんかズルいですね(笑)。もちろんハルの才能に惚れる部分もありますし、自分を犠牲にしてまで人を愛せるのは魅力的です。ふたりとも全然違うタイプなので、選べないですね。

(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
Q.撮影では三重、大阪、新潟、北海道など、各地のライブハウスを巡ったそうですね。

土地によって、エキストラの方々やライブハウスの雰囲気がまったく違うんですよ。その中でもやっぱり、最後に行った函館は印象に残っています。最後のライブシーンの前、空き時間にふたり(小松と門脇)がギターをポロポロ弾きながら歌の練習をしていたんです。僕もそこに行って、3人で主題歌の「さよならくちびる」をあわせたときに、なんとも言えない喜びを感じました。ほかに誰も見ていない空間だし、特に言葉をかわすこともなく、なんとなく曲が始まっただけ。それでも1曲完成したときは感動しました。あれはよかったですね。

Q.成田さんのこれまでの人生において、思い入れの強い曲はありますか?

メンズノンノモデルになることが決まったとき、高校の頃の友達がサプライズで集まって祝ってくれたことがあったんです。そのときに友達がRIP SLYMEとモンパチ(MONGOL800)の「Remember」という曲を歌っていて、そこからすごく好きになりました。

Q.ご友人の話が出ましたが、成田さんはどんな高校時代を送っていたのでしょうか。

はちゃめちゃでしたね(笑)。子供の頃から苦しい思いもしながらサッカーだけをやってきたので、高校3年生で部活を引退してからは、解き放たれちゃったんですよ。怖い先生からも解放されたし、専門学校に行くと決めていたから受験勉強をする必要もなくて。

放課後に「クラス全員で遊びに行こうぜ」と言ってジャスコへ行って、水風船を買って、みんなで土手で本気で遊んだり……。そうしたら台風が来てびしょ濡れになって、帰りにコンビニでガタガタ震えながらおでんを食べました(笑)。給食で出たうずらの卵を放課後まで絶対噛んではいけないという勝負もやったし。

今思うと本当にわけがわからないけど、当時の僕らは一生懸命だったんですよね。それまで味わえなかったバカみたいな青春を、高校3年生の下半期で取り返そうと必死だったんです。疲れるだろうからあの頃に戻りたいとは思わないけど、楽しかったですね。

GLAM_成田凌02
Q.今回演じたシマは30歳という設定でしたが、成田さんご自身はどんな30歳になりたいですか?

今年26歳になるので、4年後ですよね……。とりあえず、友達同士で病気の話ばかりするのはやめたいなと思います(笑)。最近高校の友達と集まったときも、どこが痛いだとか現実的な人生設計の話とかが増えてきたので、もっと未来を持って生きたいな、と(笑)。

モデル出身の成田さんですが、今年は本作を含めると4本の出演映画が封切られ、今年12月は『カツベン!』、来年は『窮鼠はチーズの夢を見る』といった映画の公開も決まっています。今後、一層俳優業に力を入れていきたいという思いがあるのでしょうか。

俳優もモデルも、どちらも本業だと思っています。メンズノンノモデルとしてデビューさせてもらったという感謝があるので、できる限り恩返しはしたいです。今日もメンズノンノの表紙の撮影があるのですが、やっぱりそういうお話をいただけるのはとてもうれしいですね。役者はひとつの仕事にかかる時間が長いので、比重として考えると難しいのですが、どちらも大切にやっていきたいなと思っています。

成田さんは、この映画をどんな人にオススメしたいですか?

シマは一度夢を諦めた人間なんですが、この映画の中ではとてもいい状態にいると思っていて。自分の悪いところを知って、それを直そうとしている懐の広い状態で、奔放なふたりに出会った。一度諦めているからこそ彼女たちに寄り添える部分もあると思う。10代の方はシマに感情移入しづらいかもしれないけど、人って20代を超えたら大抵何かを諦めた経験がありますよね。そんな人たちに、この作品を“希望の映画”として観てもらいたいです。

この映画はあるバンドの終わりから始まりますが、終わりに向かっていくだけの物語ではない。終わりから始まるものってなんだろう? という視点から、いろいろな愛の形が描かれていくんです。

では最後に、あなたにとって“GLAM(魅力的・幸せ)”な時間を教えてください。

ベッドに入って、タオルケットにくるまって、「よし、寝れる!」と思う瞬間ですね。その喜びを味わうために、奮発していいベッドを買ったので(笑)。あとはバラエティ番組を観ているとき。昔からテレビっ子だったので、バラエティ番組はずっと観ています。休みの日は溜まった録画番組を観て、お腹が空いたら料理を作って……という、ひたすらインドアな感じで過ごしています。

【プロフィール】
成田凌/1993年11月22日生まれ、埼玉県出身。2013年よりメンズノンノの専属モデルとして活動。2014年にドラマ「FLASHBACK」で俳優デビューを飾り、2018年には『ニワトリ★スター』『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』などに出演。その他、同年公開の『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』での演技が評価され、第42回日本アカデミー賞新人賞に輝いた。2019年にはすでに『チワワちゃん』『翔んで埼玉』『愛がなんだ』という3本の出演映画が公開されており、2019年12月には映画初主演作『カツベン!』、2020年には大倉忠義と共演した『窮鼠はチーズの夢を見る』の封切りが予定されている。


『さよならくちびる』
5月31日(金)全国ロードショー
監督・脚本・原案:塩田明彦
出演:小松菜奈、門脇麦、成田凌、篠山輝信、松本まりか、新谷ゆづみ、日髙麻鈴、青柳尊哉、松浦祐也、篠原ゆき子、マキタスポーツ
うたby ハルレオ 主題歌 Produced by秦 基博 / 挿入歌 作詞作曲 あいみょん
配給:ギャガ
公式サイト


Photographer/Tomomi Chijiiwa Writer/Kei Sakuta Hair & Make/NOBUKIYO Stylist/Shogo Ito(sitor)

元記事で読む
の記事をもっとみる