1. トップ
  2. 恋愛
  3. ひとりエッチしてるとこを見てほしい彼・・・私はただの性欲処理の相手?【ひとみしょうのお悩み解決】

ひとりエッチしてるとこを見てほしい彼・・・私はただの性欲処理の相手?【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2019.4.28
  • 6558 views

“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「Breeさん 38歳」のお悩み〜

マッチングアプリで知り合った3歳年上の男性について。 メッセージで色々話をして、会ってみたくなったので私からごはんにお誘いしました。盛り上がってその日のうちに関係を持ちました。(付き合おうという言葉はありません。) 彼は特殊な仕事をしていて(数ヶ月泊まり込みや、夜勤などでほぼ休みなし)、その時から1度も会えていませんが、数週間おきに連絡が来て、彼がひとりでエッチをするのを見て欲しいと頼まれます。

ごはんを食べに行った時にも会える時はいいけど、会えない時には電話とかビデオ通話でしたしたい、と言われたのですが、正直そういう経験がなかったので、かなり抵抗があります。数回応えて見ましたが、なんと言うか…虚しくなります。

最近は連絡が来るのはしたくなった時だけで、普通の会話ができません。性欲処理の相手みたいに感じると伝えた事もありますが、誰でもいいわけじゃないし、先を考えてなきゃこんなこと頼まない。とも言ってきます。

仕事が忙しくて、その合間で性欲を満たしたくなる気持ちはわかるのですが、もっと普通の会話もしたいです。 いい歳して恥ずかしいですが、アドバイスいただければうれしいです。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

オナニーしているところを女性に見られることで興奮する男は、一定数います。そういう人は、女性を性欲処理の相手としか見ていないのか?というと、そうとは言い切れないんですよ。

「自分の恥ずかしい姿を見てくれる相手=真に心を許せる相手=心でつながれる相手=彼女のことが大好き」と思っている人だっています。

つまり、変態さんは性欲の塊――ではないんです。ノーマルなエッチでは誰かと心身がつながっている感じを得られづらいので、ノーマルなエッチ以外の「<心>身がつながれる方法」を切実に求めていたりもするんです。

そもそも変態とは

彼のオナニー姿を見て虚しさを覚えるあなたは、ノーマルな人です。ごく普通のエッチを求めているノーマルな人です。

ノーマルな人が変態的なエッチを好む人を見たら、軽くドン引きするのはよくわかります。がしかし、そもそも変態って何か?

他人にオナニーを見てもらうのは変態なのか?相手がイヤがっているのに見せつけるから変態と言われるのであって、相手が「まあ見てあげようかな」とか、嬉々として「見せ合いっこしよう」と言うのであれば、それは変態とは呼ばないのではないかと僕は思います。

たとえば、相手がイヤがっているのに、男性器を道端で露出する男は、あきらかに変態です。でも、彼女が「公共の場であなたのおちんちんを見たい」と言って、彼がそれに応じるのは、イヤがっている相手に無理矢理イヤなことをしていないという意味において「ノーマル」です。もちろんそんなことしたら公然わいせつで捕まるから、法律的には善くない行為だけど、変態ではないと僕は思います。

彼とうまくやっていくには

なので、あなたは、今の彼の性癖をちゃんと理解してあげることで、彼とさらにうまくやっていくという選択肢を持っています。

冒頭に書いたように、オナニー姿を相手に見てもらいたいという欲求を持っている男は、「包み隠すことのない自分(恥ずかしい自分)を相手に見られることによって、相手と心の深いところで繋がることができる」という、彼なりの哲学を持っていたりします。

男女問わず、たまに「相手にめちゃめちゃにされたい願望」を持っている人がいますが、そういう人は、ハダカになって苦痛や屈辱を与えてくれる相手のことを、心の底から信頼していることがあるんですね。だから、手加減して無茶苦茶にする人とは、二度とプレイしないそうです。「この人は俺に(私に)手加減してくる。ということは、俺に(私に)へんに気をつかってるってことだ。へんに気をつかってくる人には心を開けない、信用できない」彼/彼女はこう思うからです。

というような感じで、「変態さん」の心のうちを知ったうえで、彼と会話するといいのではないでしょうか。彼と会話するというか、彼とビデオ通話で彼のオナニーを見てあげるというか。

みんな、ホントは変態です

愛だ恋だと、きれいごとを人々は言うけれど、相手の変態性を理解しないことには、先に進まない関係というのもあるということです。

変態は、非常にいかがわしいこととされているのが今の世の中です。文字列で判断するGoogleは、だから「変態」とか「オナニー」という言葉が使われている記事の検索順位を下げます。それはGoogleにテレビ同様、公共性というものがあるという面からみれば、仕方のないことだろうと思います。仕方ないというか、妥当な判断というか。

でも、私たちの心は、一皮むけば、変態性がこびりついているんですよね。いろんな男女の恋愛を取材(というか話を聞くだけだけど)していたら、そういうことがすごくよくわかります。

「変態」への理解を深めたら、彼と楽しくやっていけると思います

エッチに教科書はなく、みなさん自分がしたいようにやりますよね。あるいは相手との関係に応じて、できることとできないことを判断しますよね。その中には当然、他人から見れば変態にしか見えないこともたくさんあります。

でも、他人に迷惑をかけない限りにおいて、そういう変態性は「いいもの」だと僕は思います。変態性を、ふたりだけの秘密として共有することで、純愛の純度は高くなることだってあるからです。

変態性というのは、心の奥深くに眠っている「ちょっとやそっとのことでは、他人に見られたくない<ホントの自分>」みたいなものだからです。

というようなことを理解したうえで、彼とビデオ通話すると、なにかが変化して、彼と楽しくおしゃべりできるのではないでしょうか。少なくとも、彼の言う<誰でもいいわけじゃないし、先を考えてなきゃこんなこと頼まない>という言葉を、額面通りに受け止めることはできると思います。彼、<仕事が忙しくて、その合間で性欲を満たしたくなる>だけじゃなくて、あなたに何かを切実に訴えかけているんですよ。

(ひとみしょう/作家)

元記事で読む
の記事をもっとみる