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言葉いらずで楽しめる、J.P.ゴルチエのレビューを見よう。

  • 2019.4.25
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2018年9月にパリ9区のフォリー・ベルジェールで始まった「ファッション・フリーク・ショー」。ジャン=ポール・ゴルチエのプロデュースによるファッションレビューが好評すぎて、6月16日まで続くことになった。これまですでに25万人が劇場に出向いたそうだ。

出演者に囲まれたジャン=ポール・ゴルチエ(中央)。彼がフォリー・ベルジェールのショーをTVで初めて見たのは9歳のとき。その後、映画『Falbalas(偽れる装い)』を見て、クチュリエに憧れる。このレビューとモードというふたつの世界を結びつけたのが、ファッション・フリーク・ショーだ。photo:Luke Austin

これは1959年、ジャン=ポールが7歳のときから始まる“ファッション狂”の物語。子ども時代、1976年のデザイナーデビュー、パラス時代、ロンドン……現在に至るまでの60年にわたるポップカルチャーが、ゲシュ・パティ、ミレーヌ・ファーマーなどフランスで流行った曲を含め、2時間のショーに散りばめられている。ピエールとジル、カトリーヌ・ドヌーヴといったジャン=ポールの友人たちも映像で参加。会場を埋める年代さまざまな観客は手拍子をとり、歌詞を口ずさみ、大笑いして、と楽しんでいる。その中には、いまから40年以上も前に彼がデビューした時からのファンもけっこう混じっていそうだ。挑発的でアヴァンギャルドなプレタを1976年に発表し、“ファッション界の恐るべき子ども(アンファン・テリブル)”と名付けられて、マスコミを大いに賑わせたジャン=ポール・ゴルチエ。以来、現在に至るまで、彼はフランス中から愛されるアイドルのような存在である。

幕間20分をはさんだ2時間のショー。photos:Body

ショーには彼自身も映像で登場し、“美はひとつではない”と語る。ショーに出演する俳優、ダンサー、サーカス芸人など15名は体型も肌の色もさまざま。エネルギッシュな舞台を展開する出演者たちの中に、見知った顔が!と思えば、モデルのアナ・クリーヴランドだ。長身のスレンダーなボディを駆使し、舞台狭しと生き生きと踊る彼女。デフィレとは異なる魅力を見せていることも特筆しておこう。

アナ・クリーヴランド。photo:Body

劇場では香水、グッズなどを販売。

ニル・ロジャースが担当したショーの音楽をおさめたCDも。

「Fashion Freak Show」Folie Bergère32, rue Richer75009 Paris開演:火〜土 20時、日 15時料金:30ユーロ〜http://jpgfashionfreakshow.com

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