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結婚は節税対策のため!?合理主義と倹約を貫き通すドイツ人の恋愛事情とは

  • 2019.5.3
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少しシャイな国民性など、よく「日本に似ている」といわれるドイツ。確かに似ているところも多少はあるものの、知れば知るほど「そんなこと誰が言い出したんだ」と思いたくなるほど、たくさんの違いもあります。今回はそんなドイツについて、歴史や文化、恋愛面など多方面からみていきましょう!

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『ドイツ基礎データ』(外務省)(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/germany/data.html#section1)をもとに作成、The World Factbookから引用 

 

【地理・歴史】長い歴史を持つ、他民族国家

ヨーロッパのほぼ真ん中に位置するドイツ。上から時計周りに、デンマーク、ポーランド、チェコ、オーストリア、スイス、フランス、ルクセンブルク、ベルギー、オランダの9カ国と国境を接しています。
人口は約8000万人で日本3分の2程、国土は約36万平方キロメートルと日本とほぼ同じ広さです。ドイツは多民族国家。ゲルマン人をはじめ、ラテン系、中東系など様々な民族が暮らしています。

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気候は、一言で言うと「気まぐれ」。ドイツには「アプリルヴェッター (4月の天気)」という言葉があります。「とっても変わりやすい天気」という意味で、「今日はアプリルヴェッター(4月の天気)だね〜」といった感じで使われるのだとか。北欧と南欧の間にあるドイツ。南北の温度差によって気圧の変化が激しくなり、天気もコロコロ変わることが多いためこういった言葉が生まれたと言われています。

【観光】世界最大のゴシック様式の大聖堂!近くには永遠の愛を誓う橋も

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ドイツには数多くの大聖堂がありますが、その中でも最も大きく、多くの人を魅了してやまないのがケルン市にあるケルン大聖堂。世界遺産にも登録されている、カトリックの大聖堂です。ゴシック様式の大聖堂としては世界最大!

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大聖堂の壁に美しい模様を描いているステンドグラスも美しいのが魅力。この場所には4世紀から聖堂がたてられており、現在のものは19世紀に完成した3代目です。

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また、ケルン大聖堂を一望することができる、ケルン中央駅とケルンメッセ駅の間に架かるホーエンツォレルン橋という橋があります。鉄道と歩行者専用の橋で、橋を渡って対岸から見る大聖堂はケルンを代表する風景として有名です。また、恋人たちの間では、イニシャルやメッセージなどを書いた南京錠を橋のフェンスに掛け、鍵をライン川に投げ込む、恋愛のパワースポットとして知られています。永遠の愛を誓うものと考えられています。

【政治・経済】言わずと知れたEUの優等生!

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BMW、ベンツ、フォルクスワーゲンにポルシェ…。ドイツは日本と並ぶ、世界的な自動車産業国。2016年度の自動車生産台数は世界1位となっています。お隣で同じく自動車産業が発達しているフランスでも、性能が良いドイツ車を好む人も多いのだとか。ちなみにドイツの高速道路(アウトバーン)では速度制限がない地域がほとんど。経済的にも、緩やかながらも成長が続いており、EUの優等生といった立ち位置になります。

【習慣】じっくり4週間かけて祝うクリスマス

「ドイツの冬」と言われてクリスマスマーケットを連想する人も多いのではないでしょうか。世界最古といわれるドレスデン、世界一有名なニュルンベルク、世界最大規模のシュッツガルトなど、各都市で個性豊かなクリスマスマーケットが開かれ、地元の人や観光客で賑わいます。ドイツには「アドベント」といわれる「クリスマスを心待ちにする期間」があり、クリスマスマーケットもその一環。他には、シュトレンを焼いて食べたり(薄く切ってアドベントの期間中ゆっくり食べます)、キャンドルを4本用意してクリスマスが近づくごとに灯す数を増やしていったりと、ゆっくりクリスマスを祝います。

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当日は、家族や親戚で過ごし、夕方から教会へ。家庭によってはそこで先祖の墓参りへ行きます。その際、墓石の前にキャンドルを灯し、生前好きだったお酒を用意しお供えするところは、なんだか日本のお盆にも通じるものがありますね!

【ファッション】流行などは追いかけず、自分が心地よい格好を

イタリア(特にミラノあたり)からドイツに行くと、ファッションの違いに驚きます。多くのドイツ人のファッションで一番大切なのは「機能性」。カジュアルで動きやすい、服装の人が多いです。ファッションにおける男女差もそこまでなく、女性でスカートを履く人はかなりの少数派。カラーやデザインも、パステルカラーや柄物などはほとんど見かけず、ダークで無地のものが多いのも特徴ですね。もちろん、普段着でハイヒールを履く女性もほとんどいません。日本では「メークして当たり前」と言われたりしますが、ドイツではすっぴんの人もたくさんいます。

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【性格】スタバでも、おしゃれなレストランでも…。白熱する議論!

日本では、空気を読みすぎたり、和を重んじたりするばかりに、議論自体が敬遠されがちですが、ドイツでは、その逆です。友人とちょっとカフェに行ったときでも、恋人と食事中でも、バカンス中でも時と場所を選ばず、熱いディスカッションが繰り広げられています。話題は、「移民政策」「歴史上の出来事」「ブレクジット」などなど。「論点がズレてる!」「統計は?」など、相手の意見に対するツッコミも割と普通に入ります。これは、国民性とも言えますが、教育政策の違い、たくさんの背景も文化も違う人たちが暮らしていることによる違いなのかもしれません。

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【恋愛・結婚】「2人でいることが大事」。結婚は節税対策のため!?

木組みの家や石畳の小路。ドイツと言えばそんな、メルヘンチックなイメージが湧いてくる方も多いでしょう。そして、そんな街でのデートもとっても素敵なのだろうと…。確かに街は素敵ですが、デートは割と地味めです。ドイツの友人に聞いたところ、ドイツでもっともポピュラーなデートプランは「散歩」。川べりを歩いたり、途中カフェに立ち寄ったりしてゆっくり時間を過ごします。散歩といっても、日本人の考える散歩とは違い、普通に2、3時間歩くこともあるのだとか。他にも、カフェで議論したり、互いの自宅を訪ね食事したりすることも。また、ハイキングやサイクリングなど、自然と戯れる系のデートも多いようです。

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結婚については、そこまでこだわらず、「2人でいれればいい」と考えている人が一定数いると言います。なので、一人目の子どもが生まれたタイミングでは独身だったという人も少なくありません。ただ、ドイツは所得税や保険料が高く、節税対策もあって籍を入れるカップルもいるそうです。結婚後は、家事はしっかり分担するケースが多いようです。

【仕事】休んでいるのに日本の1.5倍の生産性

日本と違い「定時に帰ること」が推奨されるドイツ。そこには、仕事に対する日本との大きな違いがあります。仕事についても求められるのは量でなく質。やるべき仕事がしっかりできていれば、周りは何も言いません。プライベートを尊重する文化もあるので、仕事の後も軽く一杯行くことはあっても大抵の社会人は、就業後、家族と夕食をとったり、友人と出かけたりします。

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国の資源なども計算に入るので、完全な資料とは言えませんが「2016年度時間あたりの労働生産性」を見ると、ドイツの68ドル(世界8位)に対し、日本は46ドル(20位)と、先進国最低レベル。ドイツでは、一日10時間を超える労働が禁止されて、違反した場合は“部署の管理職が自分のポケットマネーから残業代を支払う”ことになっています。多少管理職泣かせではあるものの、平日からしっかり休養をとっているため、土日には疲労でずっと寝ていたとなることは少なく、自然や愛犬と触れ合うことでリフレッシュして、来週からの仕事に取り組める、という人も多いようですよ。

いろんな国があるヨーロッパ。国ごとで、いろんな違いがあるのは面白いですね!

次回はコーヒーの発祥地!陽気で真面目な人が多い!?エチオピアをご紹介!5月中旬公開予定。お楽しみに!

 

Writer: 立岡美佐子
旅とごはん、猫を愛する、編集者&ライター。大学卒業後、一般企業に勤めるも、旅好きが高じて編集者に転職。旅行やグルメをメインに企画・編集・執筆などを経験してきました。現地でしか体験できない情報や面白ネタを、わかりやすくお届けできればと思っています!

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