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【不倫】別れたいけど別れられない「どうすればいい?」【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2019.4.6
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「くりはらさん 25歳」のお悩み〜

社内不倫中の25歳です。 同じ部署内の先輩(33歳)と、1年前ほど前から不倫関係にあります。 もちろん周りは誰も知りません。 彼に奥さんがいることはもちろん知っていましたし、こんな関係になるなんて予想してませんでした。 彼は奥さんの事も好きで、離婚するつもりはないと初めから言っていましたし、わたしもそれを分かった上ではじめた関係で、今も離婚してほしいとは、1ミリも思ってません。

ただ、一年経ち、少なくとも週に一回はデートして2人の思い出も、相手を好きな気持ちも増えた今、奥さんにヤキモチを焼くことが多くなってしまいます。彼は奥さんの話を全くしないし、気遣いもしてくれるし、私を体目的だけでなく思ってくれているんだなと感じさせてくれます。(風邪をひいたときに看病してくれる、Hなしでも会いたがる、少しの時間を割いて会いにくる、等) 既婚であることを感じさせない振る舞いなのですが、長いこといるとそれでもやっぱり察してしまうことが多くなり、悲しくなります。

そもそもいけないことだと分かってるし、もちろん結婚願望も人並みにありますので、25歳というこの大事な時期を無駄にしてるという自覚も大アリです。何度別れ話をしようと試みたかわかりません。夢では別れ話をしてたくらいです。(笑)

でもやっぱり彼が好きで、会うと楽しくてそんな話したくない、もう2人で会えないなんて考えられないという気持ちが勝ってしまうんです。もうこの関係を終わらせるには会社を辞めるしかないと思っていますが、入社当初からお世話になっており、やりがいを感じているこの仕事が好きなので、そちらも実行できずにいます。 他の男性と食事にも行きますが、やっぱり彼の方が楽しいのです。

こんなダメダメな自分が毎日嫌になります。頭ではわかってるけれど・・・という人の気持ちが今まで理解できずにいたのですが、まさに今自分がその状態です。友人にも話せずにいたのでこちらで相談させていただきました。 長文になってしまってすみません。何か解決策はあるでしょうか?

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

くりはらさんがわかっていないことは、自分の意思に関係なく向こうから訪れる変化というものが、誰の人生にもある、ということです。

あなたが彼のことを好きになったのも、きっと「向こうから訪れた変化」でしょう。気がついたら彼のことを好きになっていた、というのが、そもそもの始まりですよね?

終わりもきっと同じです。あなたが自分の意思で「別れよう」と思っても別れることができないというのは、「まだその時期ではない」ということです。ではいつ彼と別れることができるのかといえば、それは、あなたの意思に関係なく、変化が向こうからいわば勝手にやってきた時です。

ミッキーマウスの力

これは、不倫関係の終わらせ方だけではなく、ありとあらゆる恋愛の終わらせ方に言えることだと僕は思っています。

別れなくてはならないのに(別れたいのに)、相手のことがまだ大好きで別れることができないとか、別れたあと相手のことをずっと引きずってしまって心が苦しいとか、そういうのは、言ってみれば誰のせいでもないんですよね。本人は相手と別れたい、相手のことを忘れたいと強く意思しているわけだから、本人は十分に努力しているんですよ。でも別れることができない、忘れることができない。

これを僕はミッキーマウスの力と呼んでいます。ミッキーが「ハハっ!」と笑えば、それが魔法となって相手と別れることができる、相手を忘れることができる――。ミッキーがいつ「ハハっ!」と笑ってくれるのかは誰にもわからないので、つらいといえばつらいですよね。「その時」を待つしかないから。

でも思うんですが、女性って・・・

でも思うんですが、女性って、男から見たらすごく意外なタイミングで誰かほかの人のことを好きになって、すぐに元カレのことを忘れますよね。元カレが彼女と別れて淋しい淋しいと言っているときに、もう女性は新しい恋人と楽しいことをしている!

くりはらさんもきっと、自分でも意外に思う時に、意外な人のことを好きになって、この不倫のことなんか「過去の思い出」にしてしまえる力を持っていると思うので、そう心配することはないです。なので、時があなたに味方してくれるでしょう、というのが答えなんですが、それでは無責任すぎる答えかなと思わなくもないので、以下に付言します。

別れたいのなら感謝する

不倫相手と出会ったのは、偶然性と奇跡性ゆえです。彼のことを好きになったのも、偶然性と奇跡性の産物だし、同様に、彼ときちんとお別れするのも偶然性と奇跡性によります。

なので、人生の偶然性と奇跡性をキャッチできる心の状態をいつもつくっておくと、何者かがくりはらさんのことを「正しい」方向に導いてくれます。

人生の偶然性と奇跡性をきちんとキャッチしようと思えば、言うまでもなく、日々何者かに感謝することです。偶然性と奇跡性をくりはらさんにもたらしてくれる何者かに、毎日感謝することです。

不倫にどっぷりはまりこんでいる人って、この「何者かに感謝する」姿勢がないんですよね。僕は見ていていつもそう感じます。「他人のものを盗って当然、だって私は彼のことが好きなんだもん」こうとしか思っていないのではないか、と感じられるのです。

不倫にハマり続けている人が知らないこと

そういう人は、感謝というものを知りません。何者かが偶然と奇跡を自分にもたらしてくれた結果、自分が今この世に生きているという事実を知りません。だから、どこかしらふてぶてしく見えるし、それゆえ正しい生き方をしているように見えない。

誰かのことを好きになるというのは、偶然にも、奇跡的にも好きになるのだから、お別れするのも、偶然にも奇跡的にも別れることができた(お別れの時が訪れた)と見るのが妥当だと僕は思います。

出会いと別れが持つ(というか、生そのものが持つ)偶然性と奇跡性の前に謙虚でありさえすれば、<ダメダメな>くりはらさんは、善い(好い・良い)人生を歩めると思います。

<ダメダメな自分>をそう責めないで、天気のいい日に公園にでも行って、偶然にも奇跡的にも晴れわたっている空をぼ~っと見てみてください。きっと心のなかで、何かが変わるはずです。

(ひとみしょう/作家)

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