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キャリアや結婚に対する漠然とした不安を整理したい

  • 2019.3.12
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「新人の叱り方がわからない」「上司にどうやって伝えれば?」など、社内の同僚や先輩に聞きたいけれど、「こんなことを聞いてもいいの?」と悩んでいる人もいるはず。あなたがもっと社内でいきいき働けるようになるために、あなたの仕事の悩みを解決します!

Q.キャリア・結婚に対する漠然とした不安を整理したい
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出典:シティリビングWeb

今の仕事にやりがいを感じていますが、給与・待遇に不満があり、転職も視野に入れています。そんな中、同僚や後輩が結婚、出産していき“結婚しなきゃ”という無言のプレッシャーも感じています。漠然とした焦りと悩みを整理したいです。

A.「アンコンシャス・バイアス」に注意!

いきなり専門的な用語で恐縮ですが、「アンコンシャス・バイアス(Unconscious bias)」とは、「無意識の偏見」という意味です。多様な人と共に働く上で考えなければならないダイバーシティに関係する知識のひとつです。

例えば、「女性は男性より力が弱くて家庭に収まることが当然」というような性的役割分業に裏付けされた根深い思い込みも「アンコンシャス・バイアス」のひとつです。「男性は上昇志向が強く、女性は安定志向が強い」とか、「学校行事の有休は母親がとるのが当然」などもアンコンシャス・バイアスのひとつといわれています。

プレッシャーの理由を冷静に考えて

相談者さんが、漠然と“結婚しなきゃ”という無言のプレッシャーを感じてしまうのも、自身の中にある「無意識の偏見」から起こっているのか、職場の人から実際にプレッシャーをかけられているのか考えてみてください。今の仕事にやりがいを感じているのであれば、まずはそのやりがいを追い求め、正当に給与待遇の改善を上司や経営層に対して訴えていくことが必要でしょう。あなたの訴えに耳を傾けない職場であれば、転職も視野に入れることは大いに結構ですので、自分自身の市場価値を冷静に測り、高める努力を続けてください。働く女性へ対するさまざまな追い風もありますから、やりがいある今の仕事そのものがあなたの価値を最大限に高めてくれるきっかけになると思います。焦って結婚しなければならないと自分を縛る必要はどこにもありません。

「あなた自身がどうしたいのか」を心の底から掘り返して考えて、人生設計を

日本のオフィスでは、働く適齢期の女性に対する「アンコンシャス・バイアス」が、根強く残っているようですし、無言のプレッシャーは経験したことがある人にしか分からない独特なものがあります。同僚や後輩が次々に結婚し始めると、“自分はどうしよう?”と焦る気持ちが生じることは当然のことです。しかし、個性も適性も状況も一人ひとり異なるわけですから、「あなた自身がどうしたいのか」を心の底から掘り返して考えて、人生設計をするようにしましょう。人と比較しても何の意味もないのですが、ついつい適齢期ということで気持ちが揺れてしまうのは致し方ないことです。

結婚も仕事も一人ではできませんし、結婚がゴールではありません。将来のことは誰にも予測することはできないので、気ままな一人暮らしのほうが幸せに暮らせる人も多いということを忘れないでいて欲しいです。その上で、相談者さんは、「今」最も力を入れるべきことは何であるのか、今の職場で働き続けていきたいのかを問い直し、自分の人生の未来予想図を改めて描きなおしてみることをお勧めします。

気がついたときがスタート地点

人生のやり直しはできませんが、気がついたときがスタート地点です。私のようなフリーのキャリアカウンセラーへの相談なども含めて、あなたのことをよく知る友人や、少し年上の先輩女性などから客観的なアドバイスを受けてみるのも悩み解消には有効です。

「キャリアデザイン」は仕事だけに限らず、余暇や人間関係、生活に至るまでの全てを包括して人生航路を描く手法のひとつです。「今できる最善を尽くすこと」を基盤に、近未来の幸せをつかむために、未来のパートナー探しもゆるやかにスタートさせてみてもいいのかもしれません。

道はひとつではありません。40代、50代になってから幸せな結婚をしている熟年カップルもいらっしゃいます。結婚はタイミングだ、という言葉もあります。職業人生を通して思いがけない出会いが待っている可能性もあります。未来予想図は希望か絶望か、結局は考え方次第。「アンコンシャス・バイアス」のように、無意識に自分を縛ってしまっている不要な考えがないかを点検してみてくださいね。

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