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【ビタミンCの効かせ方】飲むより、肌につけるが勝ち!?|ビタミンCの種類・濃度・効能をプロが徹底解説!

  • 2019.3.3
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お話を伺ったのは……
正木久美子さん

VOCE
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ロート製薬 東京学術チーム所属。医薬品から化粧品まで、ロート製薬の商品や成分についての知識を幅広く網羅。商品や成分の特徴やおすすめ方法、お手入れ方法などを社内にてレクチャーするほか、外部に向けた勉強会なども行っている。

それぞれのビタミンCの特徴を知って上手に活用を

ビタミンCは、肌にとっても、体にとっても、有効な美容成分です。でも、特に肌に対する作用を求めるのであれば、食事やサプリメントとしてだけでなく、肌からもしっかり与えてあげることが効果的です。
「ビタミンCは食事や内服として摂取した時には、甲状腺や胃、心臓などの生命維持に必要なところに優先的に行ってしまう傾向があります。そのため、美肌を目指すためには肌に塗布して、肌へダイレクトに届けてあげることが大切になります」(ロート製薬 正木久美子さん)

そこで頼りになるのがビタミンCコスメです。
ビタミンCコスメと称されるものは、どれもビタミンCがキー成分として配合されています。けれども、このビタミンCにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なるのです。まずは、その違いを知ったうえで、目的に合わせて選ぶのがおすすめです。

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化粧品に配合されているビタミンCは、大きく分けるとビタミンC誘導体とピュアビタミンCの2種になります。そのうちの、ビタミンC誘導体としては、シンプルに“ビタミンC誘導体”と呼ばれる水溶性のタイプや、水にも油にもなじみやすく、浸透力も高い“両親媒性ビタミンC誘導体”などがあります。

「水溶性のビタミンC誘導体は、肌表面で働くものが多いので、肌表面の悩みがある人におすすめです。でも、シワやシミなどの肌の奥のほうで起こっているトラブルに関しては、できるだけ浸透力の高いものを選ぶほうがいいと思います。浸透力が高いものであれば、コラーゲン産生にも強力に働きかけることが期待できます」(正木さん)

即効性という意味では、ビタミンC誘導体よりピュアピタミンCが優勢となります。
「ピュアビタミンCが速やかに作用するのに比べ、一般的なビタミンC誘導体は作用のスピードが緩やかな傾向があると考えられています」(正木さん)

ただし、これはしっかりビタミンCが肌内部で作用できた場合のお話です。
「ビタミンCはそもそも不安定な成分です。そのため、ピュアビタミンCの場合は、安定させるための技術が用いられていることが重要になります。一方、ビタミンC誘導体は、誘導体の形にすることで安定した状態で浸透させることはできますが、肌に浸透した後に、細胞が出す酵素によって誘導体部分が切られなければ、ビタミンCとして働くことはできません」(正木さん)
そのため、酵素の量によっては、ビタミンC誘導体をたっぷり塗布しても、ビタミンCへと変換できないものが出てくることもあります。

濃度に比例して作用もアップ

ビタミンCにはさまざまな作用があることを【シミ・シワ・たるみ対策】新事実!「ビタミンC」で老化スイッチまでオフに!?で紹介しました。いずれの作用も、「ビタミンCの濃度が上がるほど、飛躍的に作用も高まることが分かっている」(正木さん)のだそうです。

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特にエイジングケアやシミのケア目的で用いる場合は、できるだけビタミンCを肌内部にたっぷり入れてあげることが有効といえます。

ビタミンCの効果を最大限に得るためのコスメ選び

ビタミンCコスメは、濃度が高くなるほど作用もパワーアップするので、気になるエイジングサインなどがある場合は、濃度の高いビタミンCコスメを選ぶのがベストです。

けれども、はっきりとした濃度が公表されていないものが多いのも事実です。その場合は、ビタミンC高配合の化粧水や美容液、クリームなどを複数塗り重ねることで、肌に塗るビタミンCの量を増やすように少し意識することも、ひとつの方法です。

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ビタミンC配合コスメの場合、医薬部外品に分類されているものもたくさん存在しているため、“医薬部外品のほうがいい”と思ってしまう人もいるかもしれません。けれども、ビタミンCの量という点では、必ずしもそうとは言えません。
「医薬部外品の場合は、ビタミンC濃度の配合基準が定められているので、濃度の高さを重視するのであれば、医薬部外品にはこだわらずに、化粧品の分類で高濃度のものを選ぶほうがいいと思います」(正木さん)


ビタミンCは、驚くほどの美肌パワーを持った成分です。そのパワーを最大限に得るために、濃度と浸透力の高さに重点を置いてビタミンCコスメを選ぶようにしましょう!

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