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DV男から身を守る方法~「離婚110番」澁川氏が指摘するDV男性の傾向【夏目かをるの最強女になる!vol.44】

  • 2019.2.25
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新年早々、中年アイドルグループ、純烈の友井雄亮にDVされたと被害者女性の訴えが週刊誌に掲載されました。DVによる被害者が後を絶ちませんね。

DVは単なる暴力問題に留まらず、好きになった男からまさかのDVという衝撃も生じますから、被害者は精神的に非常に難しい状況に立たされます。

また加害者のDV男性は、暴力の後に、懺悔をして優しくするなど真逆な行動を起こします。まさに“アメとムチ”が続きますので、被害者女性はますます混乱してしまい、やがて泥沼へとはまっていくのが、DVの怖いところです。

外見から男を見抜く方法はない!?専門家たちの複合的な見地が必要

好きになる前にDV男を見抜く方法があれば被害も少なくなりますが、外見からDV男を見抜く方法は皆無と言っていいでしょう。

精神科医や弁護士など専門的な人たちの見地から、複合的に「DVしやすい傾向」を挙げてもらい、それをヒントにすることが有効な方法です。

そこで1992年から離婚カウンセラーとして延べ3万7千人の相談を受け、夫婦問題のアドバイザーも担っている「離婚110番」の渋川良幸氏から、DV被害相談者から読み解くDV男性の傾向」を語ってもらいました。

出会ってすぐに猛烈なアタック。情に厚い男にほだされて結婚。だが夫はDVだった!

まずDV被害の事例を挙げます。

元CAの菊川めぐみさん(仮名・38歳)は、32歳の時に結婚した夫からDV被害に遭いました。結婚する前は熱烈にアピールしたのに、結婚後は言葉のDVから次第に手をあげるようになったそうです。

「元夫と初めて会ったのは、六本木の高級レストラン。食事の約束をしていた友達が遅刻したので、予約席で一人で待っていたら、スポーツマンタイプの男性に声をかけられて」

菊川さんは友達と、スポーツマンタイプの男性とその友達と、個室で飲むことになったそうです。

「スポーツマンタイプの男性は親の代からの不動産を管理する自営業。情が熱く、口説きが次第にヒートして、『君は運命の女性だ』と熱烈にラブコールしてきました。LINEの交換をすると、翌日から、『会いたい』と熱愛をアピールしてきたんです」

菊川さんはとうとう、スポーツマンタイプの男性の情熱にほだされて、結婚。

実は結婚の背景には、もう一人の男性の存在がありました。

「実は、5歳上の大手代理店の男性からもプロポーズされていましたが、代理店男性は、結婚しても私がCAとして働き続けることを望んでいました。30代は体力的にきついし、子供も欲しかったので、代理店男性との結婚に今一つ乗り気ではなかったんです」

一方スポーツマンタイプの男性は「結婚したら、好きなことをしていい。外で働かなくてもいい」と菊川さんの専業主婦願望をくすぐったため、菊川さんは情熱的に口説いてきた男性と結婚したのです。

「ところが結婚したら、頼りになるどころか、親の財産を守るだけの不甲斐ない男だとわかりました。でも裕福な暮らしをさせてくれるなら、彼を立てながら、結婚生活を維持しようと思ったんですが、結婚3か月後から、言葉のDV、半年後から、気に入らないことがあると、殴る、蹴るが始まったんです」

菊川さんは身に危険を感じましたが、相談した母親から「裕福な生活を守るために我慢しなさい」とまさかの一言。

次第に夫のDVが激しくなり、肋骨を骨折すると「殺される」と恐怖にかられて逃げようとしましたが、夫が涙を流して謝罪すると「様子を見よう」という気になり、ずるずると半年が過ぎると、菊川さんはアメリカの「黒と青」(アナ クィンドレン 著, 相原真理子 翻訳、集英社)を読み、泣きながら、夫と決別することを選びます。

アメリカの小説に描かれた被害者女性と心理描写とダブり、離婚を決意

「小説には、暴力への恐怖だけでなく、被害者である羞恥心も描かれていて、『これは私だ!』と震えてしまいました。夫を愛しているという愛情、そしてDVをする夫への憎悪が入り混じる心理が、まるで自分のことを描いていると。小説だけどとてもリアルでした」

一晩中泣いてから、菊川さんは夫と離婚しようと決めて、専門の弁護士に相談し、弁護士の勧めで離婚に有利な証拠集めをしてから1年後に離婚。

その後はCAに復帰することなく別の仕事に就いて、昨年、優しい男性と再婚したそうです。

「離婚110番」の渋川良幸氏は、DV被害者から、今なお多くの相談を受けるそうです。

「まず、DV被害に遭って、すぐに逃げ出す女性は、被害者に該当しないです。深刻なのは、長い間DV被害に遭っているのに、逃げ出すにも逃げられない。そこには被害を受けた女性の複雑な心境があります。ですから、被害者の女性を『なぜ逃げないの』と卑下することだけは避けていただきたいです」

澁川氏は、被害を受けた女性の複雑な心境も描いたミステリードラマとして、2016年フジテレビ系で放映された「ナオミとカナコ」を挙げます。

「DV被害者のカナコを演じた内田有紀が、揺れ動く女性心理を見事に演じていました」(澁川氏)。

<「DV被害者から見るDV男の傾向~「離婚110番」澁川氏>

①身近にDV加害者が存在すること

父親、兄弟、叔父や従妹などの親族、教師や師匠など本人に影響を与える人に、DV加害者がいる場合

②ワイルドで頼りがいがあり、経済力がある

結婚前は優しいが、自分の言うことを聞かないと、怒り出すタイプ。

もちろん、加害者でない男性も、このタイプに入ります。一概に言えません!

③第三者に対して、酷い対応をする

④言葉の端々に暴言がある

⑤一見、情に厚い

暑苦しいくらい情が熱く、自分の期待に応えないと、逆ギレするタイプ

⑥生き物に対して、感情的に冷たい

⑦子供好きをやたらにアピールする

子供の教育方針を巡って対立すると、キレる場合がある

⑧愛情表現が熱烈で、過度の愛情表現をする

例えば水たまりがあると、お姫様だっこをしたり、ベンチに座る前にさっとハンカチを出すなど、熱烈な愛情表現をするが、心の底では女性を人形だと思っているタイプ。

このタイプは逆らうと「人形のくせに」とDVをしがち。サイコパスもこの部類に入る。

※くれぐれも気を付けていただきたいのは、この傾向はあくまでも「離婚110番」の事例の分析から導き出したことです。項目に当てはまるからといって彼が一概に「DV男」だと決めつけずに、それでいてもし「あれはDV被害ではなかったのか」と思い当たることがあれば、項目をチェックしてみてください。

大事なことは、身の危険を感じたら、すぐに専門家に相談することです。手遅れになる前に、自分で自分の身を守るためにも、専門家へGO!です。

(夏目かをる)

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