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女性特有の不調を緩和する美容効果のある栄養素

  • 2019.2.16
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食生活の乱れや無理なダイエット、食の偏りなどは、冷えや生理などの婦人科系の不調、髪の毛のパサつきや肌の乾燥などに繋がります。現代の食事は脂肪や糖質が多く、ビタミンやミネラルは加工・精製されると失われていく為、それらの摂取が多いとビタミンやミネラルが不足してしまいます。

ホルモンバランスを整え、冷えや肩こりを改善する【ビタミンE】

ビタミンEは坑酸化作用があり、アンチエイジングには欠かせないビタミンです。坑ストレス作用や血行を促進する働きもあり、性ホルモンをはじめ、脳下垂体や副甲状腺のホルモンを保護し、ホルモンバランスを整えます。また血管の健康を保ち、血管内を流れやすくするので、新陳代謝が活発になり、冷えや肩こりを改善させ、肌の潤いや張りを保つ事が出来ます。

通常の食事をしていたら不足する事はないのですが、外食や偏食、油を制限している方は注意が必要です。ビタミンEが不足するとホルモンの欠乏を起こす可能性があります。小麦胚芽、種実類、植物油、うなぎに多く含まれます。油は酸化しやすいので、良質な食材で摂取する事を心がけましょう。

疲れやすい、冷え性、立ちくらみなどの貧血には【鉄、ビタミン、ミネラル】

貧血症状の改善や予防には、鉄分を摂取する事が大切です。鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。

・ヘム鉄

カツオ、まぐろ、いわしなどの魚や赤身肉、レバーなどに含まれていす。

レバーはビタミンAが豊富に含まれており、妊娠初期に過剰摂取すると胎児に危険が生じる恐れがありますので、摂り過ぎに注意しましょう。
植物性食品に含まれるヘム鉄は体内への吸収が悪いので、タンパク質やビタミンCやクエン酸と合わせたり、ヘム鉄や動物性タンパク質と一緒に摂取すると良いでしょう。

・非ヘム鉄

小松菜などの緑黄色野菜、大豆類、海藻、穀類、牛乳、卵、乾物、ドライフルーツなどに含まれていす。

インスタント食品、穀類、豆類などに含まれるフィチン酸は鉄の吸収を妨げます。またカルシウム、亜鉛、ビタミンC、ビタミンB群が不足すると鉄の吸収が悪くなります。偏った食事ではなく、バランスよく栄養を摂取する様にしましょう。

また、コーヒーやお茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げる為、貧血気味の方はタンニンの少ないものにするか、食事中や食事前後は控えると良いでしょう。

肌の乾燥、貧血、月経不順、つわり症状の改善に【亜鉛】

亜鉛はたんぱく質の合成に関係し、不足すると細胞分裂を正常に行うことが出来なくなる為、肌の乾燥や爪の異常など症状が起きやすくなります。貧血は鉄欠乏性貧血の他、亜鉛欠乏により引き起こされるがあるので、鉄と亜鉛を合わせて摂取すると良いでしょう。

亜鉛は女性ホルモンの分泌を促進し、月経周期を正常に調整する働きがあります。亜鉛が不足すると味覚障害が起きるのは、味を感じる味蕾は短い周期で生まれ変わる為、多くの亜鉛を必要とするからです。妊娠すると酸っぱいものが食べたくなったり、味覚が変化するのも亜鉛不足によるものと考えられています。
亜鉛は牡蠣、牛赤身、鶏肉、豚赤身、レバー、乳製品、豆類、ナッツ類、ココアに多く含まれます。

亜鉛は吸収率が高くないので、亜鉛の吸収を促す動物性たんぱく質やクエン酸、ビタミンCと摂取すると良いでしょう。亜鉛は水溶性で水に溶けやすい為、汁ごと摂取すると良いでしょう。

亜鉛の吸収を阻害する食品添加物を含む加工食品やインスタント食品の取り過ぎに注意しましょう。

お酒を飲むとアルコールの代謝に関わる酵素の原料に亜鉛が使用されるだけでなく、尿として排出されてしまいす。飲み過ぎないようにし、亜鉛を多く含むおつまみを食べると良いでしょう。亜鉛は汗としても排出されるため、激しい運動をする方は亜鉛が不足しやすくなりますので、亜鉛の摂取に配慮しましょう。

生理中のイライラや妊娠前〜産後までの母子の健全な発育に必要【カルシウムとビタミンD】

カルシウムは神経の興奮を緩和させ、刺激に対する神経の感受性を鎮めます。また、受精し分割する時にカルシウムが必要になり、妊娠、出産後は、赤ちゃんの骨を作るカルシウムがさらに必要となります。

妊娠するとカルシウムの吸収率が高まりますが、日本人の平均的なカルシウムの摂取量は少ない為、妊娠を望む方や妊娠、出産後の方は意識して摂取しましょう。
乳製品、海藻類、小魚などに含まれるカルシウムは、干ししいたけや魚類などに含まれるビタミンD不足からも欠乏を起こしやすいので、意識して摂取すると良いでしょう。

日焼けが嫌だからと日差しを避ける事で、ビタミンDが不足している方が増えています。適度に日差しを浴びる事で、体内時計が整い、ビタミンDの生成が期待できます。

主食・主菜・副菜を組み合わせ、バランス良く摂取することを心がけましょう。サプリメントの使用は、過剰摂取の心配がありますので、医師や専門家に相談すると安心です。体調など気になる症状がある方は、早めに医師に相談しましょう。

監修・文章/宮本そのみ(管理栄養士)

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