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三陽商会、4期ぶりの営業黒字へ 新ブランドや銀座旗艦店に投資

  • 2019.2.14
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三陽商会は今期(2019年12月期)、4期ぶりの営業黒字を目指して成長戦略を加速する。構造改革に一応のめどをつけ、今後はデジタルや新規事業への投資を強化する。秋には婦人服の戦略ブランドを立ち上げるとともに、旗艦店である「三陽銀座タワー」を全面改装する。

婦人服の戦略ブランドは、ジャパン・プレミアム・ファッションカンパニーを掲げる同社の新しい象徴と位置付ける。詳細は明らかになっていないが、20代後半から30代前半の女性をターゲットに、同世代のスタッフが中心となって開発する。百貨店、専門店、直営店、ECなどの幅広い販路で展開し、初年度に20〜30店舗の出店で売上高20億円、3年目で30億円の規模を目指す。

地下1階・地上9階の三陽銀座タワーは9月にリニューアルオープンする。現状、訪日客による売上高比率が半分を占めることを受けて、低層部を“グローバルインバウンド”をテーマに刷新。1階には集客力のある飲食業態を入れて、賑わいを作る。

三陽商会の18年12月期連結決算は、売上高が前期比5.5%減の590億円、営業損益が21億円の赤字(前期は19億円の赤字)、純損益が8億1900万円の赤字(同10億円)だった。上期の販売苦戦を下期で取り戻そうとしたが、暖冬で稼ぎ頭のコートが振るわなかった。撤退ブランドによる減収も響いた。青山ビルを売却したものの、希望退職者募集に伴う22億円の特別損失の計上で3期連続の最終赤字に沈んだ。

同社は今期から決算期を2月期に変更するため、初年度は14カ月の変則決算になる。現時点での予想は12カ月で試算しており、売上高が前期比4.9%増の620億円、営業損益が4億円の黒字、純損益が5億円の黒字を見込む。

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