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「第61回グラミー賞」受賞者が発表 チャイルディッシュ・ガンビーノが史上初の快挙

  • 2019.2.12
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世界最高峰の音楽賞「グラミー賞(Grammy Awards)」の第61回授賞式が2月10日(現地時間)、米ロサンゼルスのステープルズ・センターで開催された。

「グラミー賞」はここ数年、白人優遇の黒人差別や女性アーティストの不遇問題が取り沙汰されることが多くなっていたこともあり、今年から主要4部門の候補者数を5枠から8枠に拡大し、投票メンバーも女性やカラード(有色人種)を増員するなど、幅広いジャンルのアーティストが脚光を浴びるように改革を推し進めていた。

その結果もあってか、「最優秀レコード賞」「最優秀アルバム賞」「最優秀楽曲賞」「最優秀新人賞」の主要4部門では、昨年に続き黒人系アーティストと女性アーティストが躍進。最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を、ラッパーのチャイルディッシュ・ガンビーノ(Childish Gambino)こと俳優のドナルド・グローヴァー(Donald Glover)の「This is America」が獲得した。最優秀楽曲賞はこれまでヒップホップアーティストにとって鬼門と言われ、ラップ楽曲が獲得するのは史上初。ジェイ・Z(JAY-Z)やカニエ・ウェスト(Kanye West)もなしえなかった偉業だ。さらに同楽曲は、21サヴェージ(21 Savage)やシザ(SZA)ら豪華アーティストが参加しており、優秀ラップ・歌唱・コラボレーション賞も受賞している。

また「This Is America」のミュージックビデオはアメリカ社会における黒人の立場を痛烈に描いていると、公開から1週間で1億回再生を記録するほど世界中で反響を呼び、最優秀ミュージックビデオ賞も獲得。監督を務めた日本人映像作家のヒロ・ムライにとっては、初の「グラミー賞」獲得となった。

しかし、ドナルド・グローヴァーは昨年「Redbone」で「グラミー賞」の最優秀トラディショナル・R&B・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞した後、チャイルディッシュ・ガンビーノ名義での活動を引退することを発表していたこともあってか、授賞式を欠席。ビデオレターもなく、主要4部門のうち2部門を制覇したにもかかわらず不在という異例の事態となった。

他主要部門の最優秀アルバム賞にはカントリー・ミュージックアーティストのケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)が、最優秀新人賞にはファッションアイコンとしても注目される英シンガー・ソングライターのデュア・リパ(Dua Lipa)が輝き、昨年と同じく最多8部門にノミネートされていたケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)は最優秀ラップ・パフォーマンス賞のみに終わった。

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