1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「選ばれる女になりたい」のは、シンデレラ・コンプレックスのせい?

「選ばれる女になりたい」のは、シンデレラ・コンプレックスのせい?

  • 2019.2.11
  • 6709 views

「素敵な男性に選ばれて結婚することが女性の幸せ」と感じている場合、あなたはシンデレラ・コンプレックスにとらわれてしまっている可能性があります。

シンデレラ・コンプレックスとは?

「シンデレラ」という物語を一度も聞いたことはないという人はいないでしょう。「シンデレラ」は、全国の男女(とくに女性)が親しんできた物語です。

「シンデレラ」は、美しいシンデレラが継母や姉に激しいイジメにあいながらも、黙って耐え忍び、最終的にはその美しさで王子を魅了し、結婚し、幸せになりました。めでたしめでたし、という物語です。

おとぎ話には、教訓が隠されているものですが、「シンデレラ」に隠されている教訓とはなんでしょうか?

女性は知力や勇気などではなく、美しさと従順さによって愛されるものである。女性の幸せとは、王子様に見初められて結婚することである。そういったメッセージがこの物語から見え隠れしています。

そういった「シンデレラ」に隠されたメッセージを内面化してしまっている状態をシンデレラ・コンプレックスと言います。シンデレラ・コンプレックスはアメリカの作家コレット・ダウリングによって提唱された概念です。

コレットが「女性の幸せは男性によって決まる。従順で美しくさえあれば、いつか王子様が現れるはず」という想いにとらわれて、自主性や社会性を失っていく様子をシンデレラ・コンプレックスと名付け発表したのは、1981年のこと。今から30年以上も前です。

ですが、現在においても、このシンデレラ・コンプレックスを抱いている女性は少なくないように見えます。

シンデレラ・コンプレックスにとらわれるとどうなる?

「シンデレラのように、理想の男性がいつか現れるかもと考えて、美しさを磨き、見事王子様をゲットできたとしたら、それはそれで問題はないのでは?」と思われるかもしれません。ですが、シンデレラ・コンプレックスにとわられることには、王子様(のように思える人)に出会えても出会えなくても、大きな弊害があるのです。

王子様に巡り会えたとしても、自分の幸せが王子様次第という状態であれば、王子様に奴隷のように従わざるをえない状況になってしまいます。

王子様がいつまでたっても現れず、かといって社会的意義がある活動に邁進するモチベーションも上がらず、ひたすら美しさを保つこと、選ばれようとすることに専心すると、どうなるでしょうか。死ぬまで誰かが幸せにしてくれるのを待つことになります。

どちらにしても、シンデレラ・コンプレックスにとらわれていると、「自分の可能性を無力化してしまう」「自分の人生の幸せを完全に他人に委ねてしまう」という弊害があるのです。

さいごに。シンデレラ・コンプレックスから自由になるためには?

では、シンデレラ・コンプレックスから自由になるためにはどうしたらいいのでしょうか?

まずは、自分がシンデレラ・コンプレックスにとらわれているという事実に気が付き、その危険性を認識することでしょう。そして、自分の能力を伸ばすこと、自分の幸せを見つけることは、他人に期待することではなく自分に期待することでしか実現できないということに気がつくべきでしょう。

美しさによって愛されたシンデレラが、年老いたとき、彼女に何が残るでしょうか。「ハッピー・エバー・アフター(それから幸せに暮らしましたとさ)」は、「シンデレラの美しさが続く限り」というカッコ付きの幸せです。

他人に依存した幸せは、愛されなくなってしまったら、簡単に消えてしまう危険性をはらんでいる、と自覚的になるべきでしょう。

元記事で読む
の記事をもっとみる