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晩婚化が進んでいる理由は何?アメリカで提唱されている3つの仮説

  • 2019.2.4

日本は、晩婚化・未婚化が進んでいます。また、社会的に、「子どもを産むなら結婚してから」という圧力が強いため、婚外子の数が諸外国と比較するとかなり少なく、晩産化・少子化の傾向も顕著です。

未婚化・晩婚化が進む日本。婚活で苦労する人も

「子どもが欲しい。そのためにはまずは結婚相手を見つけなければ」と婚活を始める女性の中には、「なんでひと昔は、誰でも簡単にできていた結婚相手を見つけるという行為が、今はこんなにも難しいんだろう?」と感じている人も多いでしょう。

婚活パーティーや結婚相談所、婚活サイトなど、婚活市場は加熱しているのにも関わらず、何年も婚活をしているのに成果がでない、という男女は少なくありません。

今回は、経済学の教授によって書かれた『夫婦格差社会 二極化する夫婦のかたち』(中央公論新書・橘木 俊詔・迫田さやか著)を参考に、なぜ未婚化・晩婚化が進んでいるのか、をご紹介していきます。

アメリカで提唱されている、なぜ未婚化・晩婚化がすすむのか仮説

本書では、未婚・晩婚・離婚が増加する原因に関するアメリカで提唱されている3つの仮説が紹介されています。ここではこの3つの仮説について簡単に紹介していきます。

(1) 女性の自立仮説

女性の自立仮説は、女性が経済力を身につけられるようになったことから、家事や育児に魅力を感じなくなったり、結婚しても離婚を選択しやすくなったりしている、とする仮説です。

(2) 相対所得仮説

相対所得仮説とは、経済学者のR・イースタリンの説です。

人が結婚や出産に踏み切るのは、将来にわたって安定した生活設計ができると確信したときである。将来予想は、将来にわたって得られる「稼得能力」と、「期待する生活水準」の比較によって行われる。両者の比率を「相対所得」と称する。相対所得の比率が改善(「期待する成果水準」に対して「稼得能力」が上昇)することが見込まれれば結婚を促進する一方で、既存の結婚の停止=離婚を後押しすることもあり、逆に悪化すると予測されれば結婚するのを遅らせる要因になると考えた。(P.45)

(3) つり合い婚仮説

つり合い婚仮説は、結婚相手を探すために必要な様々なコストに注目した仮説です。

経済学には「ジョブ・サーチ理論」というものがある。すなわち労働市場においては、求職者と求人する企業がお互いにマッチングを目指して交渉する、という理論である。相手を探すにはコストがかかるし、相手の情報をすべて知っているわけではないので、求職と求人のマッチングには不確実性が伴い、なかなか成立しない。結婚相手も同じで、経済力、容姿、性格、学歴、職業などの多くの特性が関係するため不確実性が高くてマッチングがうまくいかず、これが晩婚化の説明要因となる。(P.45-46)

この3つの仮説はアメリカで提唱されているものであり、すべての仮説が日本にも当てはまるというわけではありません。日本の社会学者である加藤彰彦は、つり合い婚仮説を支持しています。つまり、日本では、男女のマッチングがうまくいっていないというのです。

さいごに。どうすれば男女のマッチングがうまくいくの?

マッチングがうまくいかない原因のひとつに、考慮する要因が多いことに加えて、現代社会では、「選択肢が多すぎること」が挙げられるのではないかと思います。

ちょっといいなと思う人がいても、「まだ他にもっといい人がいるかも」と思うとなかなか決断できませんよね。結婚願望が強い方は、「制限なく選択肢がある」と思わないことが大切でしょう。また、完璧なマッチングを期待することは、晩婚化の原因になりうるということも理解しておくべきでしょう。

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