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新ルールで話題騒然、第61回グラミー賞の受賞者を予測!

  • 2019.2.1
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新ルールで話題騒然、第61回グラミー賞の受賞者を予測!
2019.02.01 09:00
これまでの5組から8組へとノミネート枠が拡大され、その新ルールが話題になっている第61回グラミー賞。白人アーティストが多い、男性アーティストが多いといった声が上がったことから、背景には女性軽視や人種差別などといった問題が掲げられており、これまで以上に公平な審査が求められている。2月10日(現地時間)の授賞式を直前に控え、ノミネートアーティストから受賞者を大予想!

ついにその栄光を手にする時がやってきた!? 最多8部門のケンドリック・ラマー。


昨年の第60回グラミー賞では、ノミネートこそされたものの惜しくも受賞を逃したが、今年こそ最優秀レコード賞の最有力候補と言えるのが、ケンドリック・ラマーだ。主要部門の最優秀レコード、最優秀アルバム、最優秀楽曲を含む、最多8部門にノミネートされた。「オール・ザ・スターズ」はレーベルメイトのシザ(SZA)とのコラボレーション楽曲であり、映画『ブラックパンサー』のリードシングルとしても話題を呼んでいる。


その矢先で、ミュージックビデオを巡ってアーティストのリナ・アイリス・ヴィクトルの絵画を無断使用したと訴訟を起こされる事件が勃発し、少々行く末が心配されるところだが......。硬派でインテリジェンス、10年に一度の逸材とされるケンドリック・ラマーには、是非とも栄冠を手にして欲しい。

アメリカ社会を投影したMVが話題。ガンビーノの「This is America」。


昨年最も世界に衝撃を与えたと言えるのは、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞をはじめとする5部門にノミネートされているチャイルディッシュ・ガンビーノの「This is America」のミュージックビデオだろう。ガンビーノは俳優ドナルド・グローヴァーのラッパー名義であり、ミュージックビデオにはガンビーノ本人も出演している。その演出、ダンス、衣装、歌詞などが様々な社会問題を彷彿とさせ、憶測が飛び交っている。銃乱射事件、黒人への暴行事件、白人優越主義と言ったアメリカにおける実情を「This is America」というタイトルを掲げリアルに表現しているのだ。


昨年チャイルディッシュ・ガンビーノでの活動休止を発表したが、今作が最優秀楽曲賞を獲得することによって、アメリカだけではなく世界全体の問題として認知されることを願う。

こんな時代だからこそ響く、ブランディ・カーライルの愛の歌声。


ヒップホップ、R&Bアーティストによるノミネートラッシュの中、異彩を放っているのが、カントリー界の実力派シンガー・ソングライターのブランディ・カーライル。最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞をはじめとする6部門にノミネートされており、シングル曲「The Joke」も収録されている通算6枚目となるアルバム「By the Way, I Forgive You」が秀逸だ。 


今作は最優秀アルバム賞の有力候補と言われており、ロック、ポップ、フォーク、カントリーといった牧歌的サウンドを、オリジナリティー溢れるアレンジで自由に歌いこなす、ハスキーで情深い歌声が胸を打つ。殺伐とした現代社会には、ブランディ・カーライルのような真の歌声が求められていると実感する作品だ。

今知るべき次世代アーティスト、英国R&B界の新星ジョルジャ・スミス。


女性アーティストのノミネートが目立った最優秀新人賞からは、昨年の活躍が目覚ましいイギリス人R&Bシンガー、ジョルジャ・スミスを最有力候補として紹介したい。デビュー・シングル「Blue Lights」がドレイクの目に止まり、UKツアーのサポートに抜擢されたり、昨年はケンドリック・ラマーがプロデュースするサウンドトラック『ブラックパンサー:ザ・アルバム』にヴォーカル参加するなど、大物アーティストからのオファーが絶えない弱冠21歳の大型新人だ。


セクシーなルックス、透明感のある声でありながら、程よく力の抜けた気怠い歌い方が魅力的なジョルジャは、今年更なる飛躍が期待される。

Text: Kana Miyazawa

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