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フィヨルドを見下ろすスリリングな絶景、ノルウェー・トロルの舌。【新春を飾る絶景旅】

  • 2019.1.30
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フィヨルドを見下ろすスリリングな絶景、ノルウェー・トロルの舌。【新春を飾る絶景旅】
2019.01.30 15:00
今月は、心揺るがす絶景の旅を特集。“ダイヤモンド富士詣で”、“船が宙に浮かぶ島”、“世界一の星空”に続く最終回は、ノルウェー南西部の「トロルの舌」。断崖絶壁から突き出た岩の先端から、壮大なフィヨルド地帯を望む。

標高1,100mの空中に突き出た岩の先端に立つ、スリリングな体験。


ノルウェー南西部のオッダにある「トロルの舌」は、標高約1,100mの断崖絶壁から板状に長く延びた岩。ノルウェーの伝承に登場する巨人の妖精トロルの舌のように見えることから、この名が付けられた。壮大なスケールのパノラマに抱かれ、ここでしか味わうことのできないスリリングな体験と息をのむような景色で、トラベラーたちを魅了する。


瞬く間にトロルの舌が人気の絶景スポットになったのは、この岩の先端で撮影されたトラベラーたちの思い思いのパフォーマンスがSNSに投稿されたことに端を発する。ただ何よりも人々を惹きつけてやまないのは、眼下に広がる想像を遥かに超える雄大な風景。ノルウェー5大フィヨルドのひとつ、ハダンゲルフィヨルド地帯の湖と、連なる山々が織りなすコントラストがあまりに美しい。

『アナ雪』の舞台となった世紀の絶景を求めて、険しい登山路を行く。


トロルの舌のベストシーズンは6〜9月。その期間は登山口と市街地を往復するバスも運行される。晩秋から春先までは雪と氷で登山路が通行不能になるので注意を。経由地となるノルウェー第2の都市ベルゲンには、日本からは半日程度のフライトで到着可能。そこからトロルの舌の麓の町、オッダまでは車で3時間程度だ。


トロルの舌を目指すトラベラーたちは、早朝に登山口に集合して、往復8~10時間のかなりハードな山道を歩いて目的地に向かう。防寒着やサングラス、食料や飲み物などを用意して、万全の態勢で臨みたい。過酷な登山の先には、映画『アナと雪の女王』の舞台のモチーフになったと言われる、ノルウェーが誇るフィヨルド地帯の絶景が待っている。岩の先端に柵などは一切なく、すべて自己責任。ポーズをとるのもほどほどに。

ノルウェー王室御用達の名門リゾートホテル。


トロルの舌観光のベースとしておすすめなのが、ハダンゲルフィヨルド地帯のロフトフースにある「ホテル・ウレンスヴァング」。オッダから車で30分ほどというベストなロケーションにある、1846年創業の老舗リゾートホテルだ。ノルウェー国民に愛されるソニア王妃のお気に入りのホテルとして知られるほか、国民的作曲家エドヴァルド・グリーグも長期滞在し、名曲のインスピレーションを得たといわれる。


客室やプールなどはモダンにリノベーションされており、快適なホテルステイが楽しめる。一方で、王室との深い関係を表す写真が飾られたロビーや、歴史的な調度品が展示された廊下は、タイムスリップしたかのような趣をそのまま残し、王室御用達ホテルの重厚な雰囲気を堪能できる。

雄大なフィヨルドの自然を体感できるアクティビティ。


ホテルはハダンゲルフィヨルドの畔に建ち、全室に備えられたバルコニーから見える素晴らしいパノラマビューを楽しみながら、日常から切り離された優雅な時間を過ごすことができる。客室は、明るいグレーやベージュの壁と赤や青のヴィヴィッドな家具がコントラストになった、シンプルでセンスのよい造り。ほとんどの部屋がバスタブ付きで、トロルの舌のハードな登山を終えた体をゆったりと癒してくれる。


ホテルの背面にそびえる山々や、美しくきらめく海面を見ながらスイミングを楽しめる屋内外の温水プールもあり、夏の間はフィヨルドでの海水浴も可能だ。このほか、岸辺の美しい村々を訪ねながらフィヨルドを船で進むクルージング、ハダンゲルフィヨルドの絶景を上空から楽しむヘリコプターツアー、真夏も滑れる氷河スキーなど、ノルウェーの大自然を体感できるアクティビティも充実している。

ホテル ウレンスヴァング (Hotel Ullensvang)

Ullensvangvegen 865, 5781 Lofthus Hardanger, Norway

Tel./+47-53-67-00-00

料金/1人1泊995クローネ~(2018年1月現在)
https://www.hotel-ullensvang.no/

Text: Yuka Kumano

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