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標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ

  • 2019.1.30
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標高約700mの高原にある「鹿児島県霧島アートの森」は、霧島の自然や歴史にインスピレーションを受けた作家の作品23点を野外に展示する美術館。自然の地形や樹木を生かした散策路を歩くと、石や鉄、プラスチックなどさまざまな素材で作られた、大小のユニークな作品が迎えてくれます。じかに触れたり座ったり、もちろん写真だって撮り放題! 霧島の自然を感じながら、とっておきの1枚を残しませんか?

標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
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圧巻の草間作品に目が釘付け!
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メインゲートに展示された「シャングリラの華」

鹿児島空港から車で約40分。山間の高原ドライブを楽しんでいると、色鮮やかに咲き誇る大きな花のアートが現れます。ひと目でわかる特徴的な作品は、草間彌生さん作「シャングリラの華」。不老不死の桃源郷に咲き誇る花がテーマで、草間作品らしいダイナミックさと無邪気さ、圧倒的なエネルギーが、見る者をひきつけます。

標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
女性の自立を象徴するハイヒールを題材にした「赤い靴」

メインゲートからアートホールに続く展示ゾーンにあるのは、大きなほおずき。まっ白いアートホールでは、人の背丈の何倍もあるまっ赤なハイヒールが出迎えてくれます。これもまた、草間彌生さんの作品。彼女の作品の特徴である原色と水玉模様が大胆に使ってあり、無機質なホールがその鮮やかさを一層引き立てています。様々な角度から眺めると、また違った表情が見えてくるのが面白いですよ。

自然とアートが一体になったミュージアム
標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
太陽の光の向きによって男性と女性のシルエットが浮かび上がる

自然の地形を生かした野外展示スペースは、開放的な芝生広場と天然の森林に囲まれた森林ゾーンがあり、日本、アメリカ、イギリス、韓国、イスラエルなど、世界中の著名作家の作品が設置されています。すべての作品が作者自らこの地を訪れ、霧島の自然からインスピレーションを得て制作したもの。そのなかから、見どころをいくつかご紹介しましょう。

アートホールを抜けると、目の前に高さ8mの巨人像が現れます。アメリカの作家、ジョナサン・ボロフスキーの「男と女」は、見る角度によってそのシルエットが男性にも女性にも見えるというもの。天気のいい日には正面に見える桜島との対比も楽しみです。

標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
大きなリングが5個。作者の遊び心も伝わってくる

金色の大きなリングは、韓国の作家、チェ・ジョンファ作の「あなたこそアート」。絵の額縁をイメージして作ったもので、なかの空洞から見えるものすべてがアートになるというコンセプト。額縁の中に座ったり、寄り掛かったりしてもかまいません。いろんなポーズを試して、記念写真を撮ると楽しいですよ。

可愛らしいワンコを見つけながら庭園巡り
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目が合うと、思わす微笑んでしまう可愛さ!

遊歩道の脇の茂みや橋のたもとから、こっそりこちらをうかがっているのは、日本の作家、藤浩志作の「犬と散歩」。おどけた表情と愛くるしい瞳がとても印象的な黒い犬は、椅子として座ってもいいように作られています。何匹かいるので、かくれんぼする犬たちを見つけるつもりで、楽しい散歩の時間を過ごしましょう。

音と光、自然が織りなすハーモニー
標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
神秘的な光に満たされたトンネルの内部

斜面から突き出すようにまっすぐ延びる鉄のトンネルは、イスラエルのダニ・カラヴァン作「べレシート(初めに)」。トンネルの中は不思議な静けさに包まれ、隙間から漏れる光が別世界にいざないます。先端まで進むと目の前に現れるのは、息をのむようなパノラマ。緑の丘陵を山々の稜線が縁取る雄大な景色も、作品のひとつになっています。

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木々のざわめきと、不思議な音響効果に癒される
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白い壁に囲まれた「森の観測所」

自然の中のさまざまな音を感じられるのが、フィンランドのカサグランデ&リンターラ作「森の観測所」。白い壁に囲まれた内部は、静かな会話を楽しめる設計になっています。壁に映る木々の影も、天気や季節によって変わる作品のひとつ。腰かけられるスペースもあり、森の声に耳を澄ませているとリフレッシュできますよ。

園内を一望できるカフェとミュージアムショップ
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「ケーキセット」(780円)カレー、パスタなどの軽食もご用意

約2kmの散策路がめぐらされた野外展示スペースをゆっくり巡って1時間~1時間半。アートホール内にはミュージアムショップを併設するカフェテリア「CAFÉ & SHOPアートの森」があり、ガラス張りのカフェテリアから芝生広場に点在するアート作品とともに景色を眺めながらゆったり過ごせます。春から秋には、高原の空気を感じられるテラス席も人気です。

標高約700mの大自然の中アートに浸ろう! 日本最大規模の野外美術館「霧島アートの森」へ
草間作品のオリジナルグッズはエコバッグ(546円)、キーホルダー(各3030円)、「赤い靴」のキーホルダー(1630円)

自然との一体感を感じられる野外展示のほか、アートホール内で定期的に開催される企画展では旬のアーティスをの作品を楽しめるとあって、熱心なリピーターのファンが多いそう。静けさに包まれた冬、春の桜、初夏の新緑、秋の紅葉など、四季折々の楽しみも。毎週日曜日の13時30分からは、約40分の園内ツアーを実施しています(無料・予約不要、イベント開催時は変更になる場合あり)。霧島の自然とアートを楽しむ旅に出掛けてみてはいかがですか。

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