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【インド】キャリアよりも結婚?!世界と比べて圧倒的に低い離婚率の国《カルチャー編》

  • 2019.2.10

食べることから知る、多様な世界。4回目のインド料理に続き、今回はインドの文化などについて、あれこれご紹介していきます。インド料理についてお話ししてくださった「ダージリン」のオーナー、ランジャンさんにも伺いながら、インドについてもっと知っていきましょう!

【地理・歴史】人口は世界第2位!13億人の巨大な国インド

中学・高校の地理の授業で学んだインドは、人口が世界第2位、国の面積が第7位、GDP(国内総生産)・GNP(国民総生産)ともに第3位(すべて2013年)などと様々なランキングで上位に位置する国でしたよね。

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「『インド基礎データ』(外務省)(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/india/data.html#section1)をもとに作成、The World Factbookから引用 」

そんなパワフルな国は、歴史がとっても長いんです!その始まりはなんと、5000年余りも前に作られた4大文明の1つ、インダス文明にまで遡るのだとか。中国と西洋を結ぶシルクロードの中心に位置するインドは多くの産物や文化が行き来し、文化の発展に大きな影響をもたらしました。

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Openfinal/Shutterstock.com

世界遺産も非常に多く、インドのイスラム文化を代表する建造物「タージマハル」をはじめとして、エローラ石窟群、ハンピの建造物群など約30もの遺産を保有しています。その数は世界ランキング第7位とされるほど!

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Capricorn Studio/Shutterstock.com

【地域】地域によって気候も街並みも大違い。代表的な4つの都市を紹介

インドの国土は日本の約9倍もあり、気候や民族もエリアによって異なります。インドの首都であるデリーがあるのは北インド。ガンジス川に沿って広がる平野地帯で人口が多い地域です。デリーは3〜10月頃が非常に暑く、気温は45度前後になることも。また、12月末〜1月初旬にかけては最低気温が1桁になり、1年の中で寒暖差が大きくあります。

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デリー  Amit kg/Shutterstock.com

西インドを代表する都市といえば、インド最大の商業都市ムンバイ(旧ボンベイ)。インドの映画産業の拠点にもなっています。東インドにあるのは、かつてインドの首都でもあり、文化の中心とされたコルカタ。昔ながらの風景が残っており、インドらしさを感じられる街です。そして、南インドには日系企業も多く進出するバンガロールがあり、過ごしやすい気候と近代的な街並みが特徴です。

ムンバイ
ムンバイ  Towering Goals/Shutterstock.com
ムンバイ
ムンバイ  sladkozaponi/Shutterstock.com
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コルカタ  ABIR ROY BARMAN/Shutterstock.com
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バンガロール  PREJU SURESH/Shutterstock.com

代表する都市だけでも街の雰囲気や気候は大きく違うので、インドと一括りにするのは難しい、そんな大きな国なんです。

【宗教】約8割の人たちはヒンドゥー教徒!結婚の考えにも影響あり

人口が多いインドですが、宗教を信仰している人々の約8割はヒンドゥー教徒。インドで連想される、身分制度のカースト制度や沐浴、牛の神聖性もヒンドゥー教におけるもの。今、世界的に人気のヨガも元々はヒンドゥー教の修行の1つだったんです。
カースト制度は約50年前に廃止されましたが、今でもその名残はあり、職業選択や結婚の際には影響することもあるようです。

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travelview/Shutterstock.com

【経済】21世紀はインドの時代?!急成長中のIT大国、インド

「21世紀はインドの時代」と言われるほど、高い経済成長率を維持しています。最近では、外資系IT企業がインドに拠点を構えるようになり、今後のさらなる成長が期待されています。また、アメリカのシリコンバレーで働く人のほとんどがインド人なのだとか!英語を話すので、言語の壁がなく仕事が進められることと、インド人全般にみられる数学力の高さから、活躍しやすいとされています。また、ITはカースト制度の影響を受けないため、身分が低い人たちがこの業界を目指そうと熱心に取り組んでいることも発展の要因とも考えられるようです。

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CRS PHOTO/Shutterstock.com

【恋愛】キャリアよりも結婚?!世界と比べて圧倒的に低い離婚率

経済発展が進むインドでも恋愛はまだまだお見合いが一般的なんです!ランジャンさんも「お見合いや親が結婚相手を決めることが、現在でも多いですよ。僕の妹たちもニューヨークでキャリアウーマンとして働いていたけれど、親が結婚相手を選んだので、仕事を離れてインドに戻りました」とお話ししてくれました。
お見合い相手を選ぶための雑誌や新聞があり、そこにはパートナーを募集する人の情報が載ってます。それを元に親は子供の結婚相手を選ぶのだとか。世界的に恋愛結婚がベーシックとなる中でもインドではこの形式が途絶えない理由には、「カーストや宗教が異なると文化や生活習慣が違いすぎて結婚が難しい」という考えがあるようです。

「結婚相手というのは神のおぼしめし」と宗教上信じている人も多いので、いったん結婚したら最後まで添い遂げる、という結婚観が身に付いているそう。

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SyedAliAshraf/Shutterstock.com

また、多くはありませんが恋愛結婚もあり、その場合は友人の紹介が多いとのこと。相手をじっくりと見極めてからでないと恋愛が始まらないというところにインド人の生真面目さが見られますね。

デートはというと、公の場でラブラブな姿を見せるということはもってのほか!インドでは恋人よりも家族が最も大事な存在とされるため、結婚するまではあまりデートも重ねられないようです。ただし、最近都心部では、結婚と恋愛を切り離して楽しむカップルも増えてきているようです…!

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Pierre Jean Durieu/Shutterstock.com

【娯楽】映画館で歌って踊る!?世界でも人気急上昇中のボリウッド!

アメリカの映画産業の中心地はハリウッドですが、インドでは映画産業の拠点であるボンベイ(現ムンバイ)の頭文字のボを取って、ボリウッド!日本でも話題となった「きっとうまくいく」などはボリウッド映画の1つです。日本では映画鑑賞の際に静かに観るのがマナーですが、ボリウッドの「マサラ上映」という鑑賞スタイルでは、踊ったり歌ったり手を叩いたりと自由に感情をオープンにして楽しむことが許されるんです!

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valdiya_rav/Shutterstock.com

陽気なインド人はミュージカルも大好きなんです。デリー郊外の街、グルガオンには「キングダム・オブ・ドリームズ」という、ボリウッドミュージカルを生で観られる施設があり、地元民から観光客まで大人気ですよ。

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danm12/Shutterstock.com

知っているようで知らない、現代のインド。牛が街を歩いていたり、ガンジス川で沐浴をしていたり…もちろんその風景が今も残ってはいますが、経済的にも急成長しているため街並みや生活も日に日に変化しているようです。

次は世界3大料理の一つ、トルコの魅惑にせまります!2/16、17配信予定。お楽しみに!

Writing: 竹林佑子(エフェクト)
Edit: TRILL

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