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【インド】バターチキンカレーを食べるのは日本だけ?!本当のインドカレーは、◯◯カレー!《フード編》

  • 2019.2.9
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日本にある色々な国の料理を通して、様々な文化に触れていく「世界の胃袋TRIP」。第4回目となる今回は、カレーといえば…?あの国ですよね。インドをご紹介します!

インドは日本人にとっても馴染み深い国の一つ。カレー、スパイス、自分探しの旅…などをイメージする人も多いはず。日本国内でもインド料理店が増加して、手軽に食べられる料理となっていますが、本場の食事情は一体どうなっているのでしょうか?

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インド王宮さながらの贅沢空間

今回伺ったのは、日暮里駅から徒歩2分のインド料理店「ダージリン日暮里店」。店内の家具やオブジェはどれもインドのヴィンテージもの!まるでインドの王宮に来たかのような気分が味わえます。

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なんと天井はピンク!プラネタリウムみたいな円形の窓も。どこを撮影してもSNS映え。
そんな素敵なお店でお話をしてくれたのは、オーナーで北インド出身のランジャンさん。

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インドはよく「北インド」「南インド」と分けられることがありますが、国土は日本の約9倍もあり、北はヒマラヤ高山地帯、南は赤道地帯と南北での気候の違いが大きく、食事や文化も異なります。ちなみに、日本で一般的なこっくりとしたインドカレーは北インドのカレー。インド全域で食べることができますが、南インドではスープのようにサラサラでライスとともに食べるものも多いんです。ここでは現地から取り寄せた複数のスパイスを使用しながら、ご家庭では決して真似できない本場の味を完全再現!

世界最大の紅茶生産国!ダージリンもアッサムもインドの地名

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店名の「ダージリン」の由来は紅茶から。そう、インドは世界最大の紅茶生産国としても有名です!茶葉の種類で有名なダージリン、アッサム、ニルギリ、これらはインドの紅茶産地の名前なんです。生産量は多いものの国内消費量も多いため、輸出量は多くなく日本で販売されているインドの紅茶は高級品です。

ちなみに使われている食器は、重たい金属製のもの。インドでは生活の中の多くの行動が宗教的観念によって決められています。インド人の行動を決定する大きな要因の一つに「浄と不浄」という概念があります。この「浄と不浄」は実際に汚いかきれいかだけではなく、宗教的に「浄か不浄」かもを意味します。

汚れた食器などが宗教的に不浄とみなされているのはもちろんですが、土で作られた陶磁器のような物より、金属製の物の方が、よりきれい(清浄)と考えるようです。

インド人はバターチキンカレーは食べない!?本当のインドカレーはナスとオクラ!

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今、日本で続々と出店が続くインドカレー店。中でも人気はまろやかな味わいが特徴のバターチキンカレーではないでしょうか。これがインドを代表する味なのかと思いきや…ランジャンさんは「インドの家庭ではあまり食べません!インド人はベジタリアンも多く、ダル(豆)カレーや野菜のものが多いですよ。ナスとオクラがメジャーです。当店で出している他のメニューもインドの一流レストランで食べるようなものばかりです」と教えてくれました。

それを聞いて食べないわけにはいかない…!と、ジャガイモとナスが入った「アールベーガン」と素揚げしたオクラを使った「ビンディカリー」をオーダー。どちらも玉ねぎをベースに作られているため、甘さとコクがありスパイスの複雑な旨みとマッチして絶品です。

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Alex Erofeenkov/Shutterstock.com

カレーも含め、インドでは毎日スパイスが効いた料理が食べられています。体調に合わせてスパイスを変えるなど、それぞれの家庭の味があるようです。また、インド人にとって牛は神聖なもので、ビーフは口にしないんだとか。

日本だとナンを食べることが多いけど、インドでは違う?!

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カレーのお供といえば、ナン!こちらのぷっくりと大きなチーズナンは、ダージリン日暮里店の人気メニューです。インドではおめでたいときに食べるのだそう。

家庭でもよくナンを食べるのかと思いきや、「ナンはレストランで食べるもので、家庭では焼きませんよ。家で食べるのは、チャパティがメインです」とランジャンさんは教えてくれました。チャパティとは発酵させない平焼きのパンのことで、家庭でも手軽に作ることができます。

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Civil/Shutterstock.com

さらにもう1つ家庭でよく作られるのが、澄ましバターのギー。無塩バターを火にかけて、不純物を取り除いたものです。とても香り高く、風味が豊かで、ナンやチャパティに塗ったり、料理に加えたりと、インドの家庭では欠かすこのない必需品です。ここ最近では日本でも人気に火がつき、輸入食品店やスーパーなどで取り扱いが増えてきています。

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Dipali S/Shutterstock.com

家と外で食べるご飯は全然違う?!お出かけの時だけ楽しむ味って?

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こちらの「カティカバブ」はきざんだチキンティッカと野菜を薄焼き卵で巻いた、インド風のお好み焼き。スパイスが効いていて、お酒が進みそうな一品です。これも家庭では食べない外食料理の1つ。インドではベジタリアンでなくても、家庭では肉類を調理しないという家が多く、こういったメニューはおでかけのときにだけ楽しむ味なんです。

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このオレンジ色のボール状の料理は、「チーズティッカ」と言って、ポテト生地の中にチーズが入ったフライです。周りのオレンジ色はターメリックなどのスパイスを調合して色付けされています。
インド人にとって、乳製品は日常に欠かすことができない食材の1つ!チーズ料理も多く、「パニール」というインド風カッテージチーズもベジタリアンのおもてなし料理としてよく使われるのだそう。

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Dipali S/Shutterstock.com

日本で人気なのではバターチキンだけど、インドではベジタリアンの方が多いので、野菜中心のカレーが多かったのですね。意外とインド人に多い、菜食文化。そして私たちが当たり前に食べているインド料理は、インド国民にとっての外食料理だったんですね!

さて、続いてはインドの文化や国民性についてもご紹介します。人口も面積も日本の9倍の巨大の国インド。2/10配信予定。お楽しみに!

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<information>
ダージリン日暮里
https://akr4118853167.owst.jp
03-5685-0267
営業時間:11:00〜23:00(L.O22:30)
定休日:無休
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Writing: 竹林佑子(エフェクト)

Edit: TRILL

 

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