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五感を満たす、箱根&湯河原の癒しの宿。【源泉かけ流しの宿】

  • 2018.12.14
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五感を満たす、箱根&湯河原の癒しの宿。【源泉かけ流しの宿】
2018.12.14 12:30
一年の疲れを癒してくれるプレミアムな温泉宿へ。九州・熊本の白川温泉&黒川温泉に続き、2回目は、首都圏からのアクセスも良好な神奈川県の2つの温泉地、箱根と湯河原から。良質の温泉に加え、食やお香に絶景まで、五感を満たす癒しの宿をピックアップ。

館内を満たす、白檀の香りに癒されて。


国内屈指の名湯として知られる箱根温泉は、「箱根十七湯」と呼ばれるように泉質の多彩さでも多くのファンを持つ。そのひとつに数えられる強羅温泉は、明治時代の末から政財界人や文人たちの高級別荘地として栄え、現在も屈指の高級旅館が立ち並ぶハイソなエリアだ。その一角、3,700坪の落葉樹林に囲まれた「箱根強羅 白檀」は、豊富な自家源泉による源泉かけ流しの温泉旅館。そしてその名の通り、エントランスを入った瞬間から、館内に満ちた白檀の香りがゲストを癒す。


古来から高貴な香りで人々の心を魅了し、香水の原料にも使われてきた白檀は、精神を落ち着かせ、免疫力を高め、身体の痛みを和らげると言われている。館内を包み込むほのかな香りが、湯に浸って解き放たれた心身を、さらなるリラクゼーションへと導いてくれる。

豊富に湧き出す黄金色の自家源泉。


白檀の自慢は、敷地内の地下480メートルから湧き上がる、温度88度、毎分55リットルの黄金色の湯。全客室に備えられた露天風呂と自然石を贅沢に配した大浴場、いずれもかけ流しの湯が味わえる。泉質は弱アルカリ性のナトリウム塩化物泉。肌をすべすべにし、筋肉・関節の痛み、冷え性、婦人疾患などに効くと言われる良泉だ。


温泉三昧の合間のおすすめが「SPA香檀」のスピリチュアル・トリートメント・セッション。マインドフルネスをテーマとしたプログラムは、精神と環境の研究で名高い米国・カリフォルニアのエサレン・インスティチュートで開発された「エサレン・マッサージ」をベースにしたもの。認定セラピストによる極上の瞑想オイルトリートメントが、ゆったりとしたリズムを刻み、日々の緊張や疲労を解きほぐしていく。

箱根強羅 白檀

神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297-5

Tel./0460-87-0010

料金/1人1泊(2名1室利用・2食付・税サービス料込み)34,560円~(2018年12月現在)
http://www.byakudan.co.jp/

湯河原の山の中に佇む、情緒あふれる宿。


夏目漱石の『明暗』、芥川龍之介の『トロッコ』の舞台であり、今も昔ながらの温泉街の趣を残す神奈川・湯河原温泉。その中心から少し外れた山の中に佇む「石葉」は、一度は訪れたい憧れの温泉宿。かつて別荘として使われていた建物を改装した本館の7室と離れの2室が、緑豊かな若草山の斜面に配され、遠くに岩戸山や十国峠を望む。古き良き日本の風情を感じさせるミニマルで洗練された和の空間だ。


自家源泉は温度75.4度、無色透明の弱アルカリ性ナトリウム―塩化物泉という高温で良質の湯。昼夜問わず滔々とあふれ、力強さを感じる湯には、身体を芯から温める力があり、筋肉痛、関節痛にはじまり、慢性の皮膚病、婦人病まで幅広い効能がある。

ゲストを魅了する、スタンダードな究極の“ご飯”。


石葉の評価を決定的にしているのが料理。地元の農家から仕入れる無農薬野菜、真鶴港をはじめとする近海の海の幸を使った王道の懐石料理だ。少しも奇をてらうことなく、素材の魅力をストレートに引き出し、美味しさが心に染み入る。


自慢の朝食は、焼き魚、煮物、卵焼き、味噌汁など、どこにでもあるシンプルなメニューに見えるが、いざ口に運んでみると一品一品が極めて味わい深い。お楽しみは部屋ごとに土鍋で炊かれるご飯。新鮮さを保つために週2回精米する米は、艶やかで独特のもちもち感があり、ふっくらと甘い。それをゲストの支度の様子を見計らいながら、部屋ごとに炊き上げて提供するのだ。朝風呂に入り、見飽きることのない景色を望みながら、いただく極上の朝食。付かず離れずの心地よいサービスが、人々をここに惹きつけてやまない。

石葉

神奈川県足柄下郡湯河原町宮上749-59

Tel./0465-62-3808

料金/1人1泊(2名1室利用・2食付)35,000円~(2018年12月現在)
https://www.sekiyou.com/

Text: Yuka Kumano

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